トップページへ戻る

レビュー

HOME > レビュー > レビュー記事一覧

公開日 2023/05/11 06:30
低価格だからと侮るなかれ

ズンズン沈む重低音!“コスパ抜群”ワイヤレスヘッドホンSOUL「ULTRA WIRELESS 2」の魅力

文/折原一也
最先端のスペックをいちはやく叶えつつ、「重低音」という圧倒的な個性を備えるSOULブランドから新たに、軽快なワイヤレスヘッドホン「ULTRA WIRELESS 2」が登場する。低価格だから、と侮るなかれ!

SOUL「ULTRA WIRELESS 2」 ¥OPEN(実勢価格 : 税込4,980円前後)

■重低音のパワーと最新スペック。低価格なのにトレンド全方位



ヘッドホンに求めるサウンドの条件は「迫力の重低音」。そんな低音愛好家から支持を集めるブランドがSOULだ。昨今では完全ワイヤレスイヤホンが人気だが、彼らの原点ともいえるカテゴリーがワイヤレスヘッドホン。その入門機である「ULTRA WIRELESS」が、第2世代へと進化して新登場した。

「ULTRA WIRELESS 2」の最大の特長は、5千円未満というお求めやすい価格と軽快なスタイルで、迫力の重低音サウンドを届けてくれること。ダイナミック型ドライバーの口径は40mm。機能面も充実しており、新世代のチップとバッテリーによって、満充電で60時間の長時間連続再生に対応。マルチポイント接続にも対応し、スマホとPC、タブレットなど複数機器の同時接続が可能だ。

音の遅延を抑制する「エンタメモード」では、60msの低遅延モード搭載でゲームや動画などの不快な音の遅延を抑制してくれる。折りたたみ可能なボディ、そのほかUSB Type-C端子を搭載するなど、すべてが最新スペックだ。病みつきになるほどの重低音ボーカルは明快に立ち上がる

男女問わず着こなしやすいシンプルなデザインで、 カラーはベージュとブラックの2色を用意している

■病みつきになるほどの重低音!ボーカルは明快に立ち立ち上がる



初代のULTRA WIRELESSと聴き比べてみると、確かにそのサウンドには進化が見られる。初代の時点で紛れもなく重低音志向のサウンドであり、鈍く音圧に振り切った重低音は似ている。だが、改めて聴き込むと中高域にまで重低音の影響が及び、歌声を表現する帯域に響きが乗ってしまう弱点があった。

それがULTRA WIRELESS 2では、従来の弱点を克服。重低音だけでなく、明瞭に立ち上がる歌声も備えた、 “イイトコ取り” のサウンドへの進化を遂げているのだ。たとえば、ULTRA WIRELESS 2でYOASOBI「祝福」を聴くと、ダンスミュージック調のリズムの刻みは、頭部を殴りつけるかのような鈍い衝撃のある重低音で再現される。

とても軽快なつけ心地で、重低音はズンズン響かせる

だが一方で、頭のなかのセンターではikuraのボーカルもクリアに定位。暴力的なほどボリューミーな重低音の共に、歌声のみが浮かび頭の中にダイレクトに呼びかけてくる。これがULTRA WIRELESS 2だけの個性で、病みつきになるようなジャンキーなサウンドだ。

BTS「Dynamite」の重低音も空間を満たすというか、空間を埋め尽くすかのようなボリュームながら、男性ボーカルもやはりシャープ。米津玄師「KICKBACK」もクセになるバランスで、イントロのゴリゴリとしたベースの音から、ライブのような臨場感をもたらす。

サウンドの特性として語ると、重低音に振り切ったサウンドではあるが、高域にキツさがないので思うままに音量を上げて聴けるし、むしろその方がサウンドの中毒性が増すだろう。もちろん、聴覚保護の観点から、大音量での長時間の音楽リスニングは推奨できないが、あくまでサウンドキャラクターの紹介として捉えてほしい。

一方で、小音量でのリスニングが苦手かというと、そうではない。むしろ得意で、たとえばiPhoneで音量最小から1〜2段階めで聴いても低音のリズムの音圧が伝わるほどだ。もちろん小音量でも、ボーカルがしっかり聴けるサウンドバランスに仕上がっている。

■映画やアニメ、ゲームに迫力と臨場感をもたらす



ULTRA WIRELESS 2の重低音サウンドは、スマホで動画視聴をするエンタメ体験でも有効だ。Netflixで映画『トップガン マーヴェリック』を視聴すると、マッハ10を目指すテストの際に機体を襲う轟音、これが映画館を彷彿とさせる空気と振動を伴う。台詞もナチュラルに定位するので、想像以上に聞き取りやすい。

また、アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』を視聴しても、ライブシーンの迫力と臨場感は優秀。女性キャラの掛け合いの声もクリアで聞き取りやすいので、エンタメ用ヘッドホンとしても活用できそうだ。

最後にSOULから、 “ながら聴き” スタイルに対応した「OPEN EAR PLUS」というオープンイヤースタイルのイヤホンも登場するというので、実際にそのサウンドも体験。ミッドの帯域にエネルギーを集中させた、臨場感あるサウンドを確認できた。

お求めやすい価格で登場した、ながら聴きにぴったりのオープンイヤー型「OPEN EAR PLUS」¥OPEN(実勢価格 : 税込4,980円前後)。パワフルな大口径14mmドライバー、IPX5を備えていてスポーツにも利用できるとアピールしている。こちらもご注目を!

◇◇◇


進化した重低音ヘッドホンの「ULTRA WIRELESS 2」、オープンイヤースタイルの「OPEN EAR PLUS」と、個性派モデルを立て続けに投入するSOUL。中毒性のある重低音サウンドの虜になるという人も多いはずだ。普通のサウンドじゃ物足りないという人は、ぜひ一度体験してみてほしい。



SPEC
■SOUL Bluetoothヘッドホン「ULTRA WIRELESS 2」
●価格:¥OPEN(実税価格:税込4,980円前後) ●通信方式:Bluetooth5.2 ●コーデック:SBC、AAC ●ドライバー口径:40mm ●連続再生時間:60時間 ●質量:171.2g ●付属品:ヘッドホンケーブル、USB Type-C充電ケーブル

(協力:SOULNATION)



※この記事は、「プレミアムヘッドホンガイドマガジン Vol.20 2023 SUMMER」所収の記事を、ウェブ用に再編集したものです

関連リンク

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 ヤマダデンキ、「ブラックフライデー」セールを11/16より開始。ベスト電器、マツヤデンキでも開催
2 iPhone買い換え、手持ちモデルを手放す際に必ずやっておくべきこととは?
3 ケーブル接続の「バランス/アンバランス」ってつまり何?
4 「ハイエンドオーディオ&アクセサリーショウ」11月23日・24日開催。出展メーカーや連続試聴イベントの内容はコチラ!
5 <Inter BEE>ゼンハイザー、国内未発売製品を初お披露目/NHK、“自由に変形する”ディスプレイ/コルグ「Live Extreme」試聴デモ
6 THIEAUDIO「Origin」は低音好き垂涎!骨伝導搭載・クアッドハイブリッド構成のイヤホンを聴く
7 B&Wの人気シリーズ、トゥイーター・オン・トップ式ブックシェルフ3機種の魅力を探る
8 ビクター“nearphones”「HA-NP1T」速攻レビュー! イヤーカフ型ながら聴きイヤホンを女性ライターが使ってみた
9 MUSE HiFi、真空管搭載ポータブルDAC/AMP「M5 ULTRA」。ESS社と独自回路を共同開発
10 スピーカーの“原音再生”をデジタルフィルターで解決!テレビや車に搭載広がるEilex PRISMの秘密に迫る
11/15 10:43 更新

WEB