公開日 2023/12/16 07:00
「VGP2024」部門賞獲得モデル
いま勢いのある良コスパブランド「OneOdio」レビュー、注目ヘッドホン/ながら聴きイヤホンの実力を徹底検証!
草野晃輔
ハイコスパを武器に世界30カ国以上で展開するオーディオブランド「OneOdio(ワンオーディオ)」。日本でも品質の高さは高く評価されており、同ブランドのモニターヘッドホン「Monitor 60」と耳を塞がないオープンイヤー型イヤホン「OpenRock Pro」がVGP2024部門賞を獲得した。この注目の2モデルの魅力を紹介しよう。
OneOdioは「高品質ヘッドホンをもっと手ごろな価格で届けたい」と、2015年に香港で設立されたオーディオブランド。その強みが、開発から製造までを一貫して行っていること。母体となるメーカーは2008年に深センで創業されており、この地に音響実験室や各種計測機器を備えたR&D(研究開発)センターを構える。これが高い技術力とノウハウの蓄積につながり、優れた製品作りにつながっている。
そんなOneOdioが手掛けるDJヘッドホンやモニターヘッドホン、Bluetoothヘッドホンは、低価格かつ高音質なことが高く評価され、欧州や北米、アジアなどを中心に世界30カ国以上で販売されている。日本でも2020年頃から本格的な販売をスタート。今では、大手量販店にも販路を拡大するなど、いま波に乗っているブランドだ。
「Monitor 60」は、実売価格で1万円を切る密閉型のモニターヘッドホン。直径50mmと大型のCCAWボイスコイルドライバーを採用し、「高解像度かつクリアなサウンドを実現した」という。再生周波数帯域は20Hz〜40kHzと低域から超高域までをカバーし、ハイレゾ認証も取得している。
イヤーパッドは耳を完全に覆うオーバーイヤータイプ。クッションは厚みがあり、当たりが柔らかい。側圧も適度にあり、フィット感に優れる。ハウジングは左右約180度に回転し、あらゆる形の頭にフィットするだけでなく、片方だけ聴くようなモニター的な使い方にも対応する。
ケーブルは着脱式。左のハウジングに6.3mm、右のハウジングに3.5mmの端子を備え、どちらの端子にケーブルを挿してもリスニングできる。付属ケーブルは長さ、端子形状、マイクの有無が異なる3種類が付属する。うち2種類は3m長で、端子が6.3mm−3.5mmと3.5mm−3.5mmのものがある。
残り1種類は長さが1.2mのマイク付きとなり、端子は3.5mm−3.5mmとなる。例えば、端子が6.3mm−3.5mmのケーブルを使う場合、3.5mm側をMonitor 60の右側に挿して6.3mm側をプリメインアンプに接続するパターンでも、逆にして6.3mm側をMonitor 60の左側につないで3.5mmをDAPと組み合わせるパターンでも使える。利用シーンや使う機器によって柔軟に選べるのがよい。
本機のサウンドは、解像度が高く表現が滑らか。Official髭男dismの「Subtitle」は、ボーカルは肉付きがよく存在感がある。歪み感が極めて少ないモニターヘッドホンらしさがありつつ、固すぎずナチュラルに表現する。音場の見通しがよく、ジャズやクラシックなど生楽器の楽曲との相性も抜群によい。楽器から出る一つひとつの音がクリアで、オーケストラのフォルテッシモでは、ホールで聴いているような臨場感を味わえる。この価格でこの品質の再生を実現できることに素直に驚いた。
「OpenRock Pro」は、フック型の本体を耳に引っ掛けて装着するオープンイヤー型イヤホン。発音部が浮いたように位置して耳の穴を塞がない。そのため通勤、通学だけでなくデスクワークや家事、ランニングやジムでのスポーツなど、日常のあらゆるシーンで周囲の音はそのままに音楽をBGMのように楽しむ「ながら聴き」に適している。
オープンイヤー型は鼓膜に音が届くまでの間に減衰したり、拡散したりしやすい。この点を補うべく、歪み率を1%未満に抑えた16.2mmの大口径ドライバーを採用した。また、低音を増強する独自の音響技術「TubeBassテクノロジー」を搭載し、低域を一般的なオープンイヤー型イヤホンの約2倍に増強。これらの組合せにより「迫力のある低音とクリアな高音を両立した」という。
高い装着感を実現したのもポイント。フックの中央にあるシリコン部分は弾力がありつつも柔軟性があり、前後左右に動かせる。これが耳に強く当たったり、メガネのつると干渉したりするのを防ぐ。実際に付けてみると、フックが耳の裏側に沿ってぴったりとくっついた状態になる。イヤホンが片耳約13gと軽いことも相まって、動いてもまったくずれず安定感が極めて高い。
連続再生時間はイヤホンのみで約19時間、充電ケースを組み合わせれば最大約46時間とロングライフ。さらに、わずか5分の充電で1時間の再生が可能な急速充電機能も搭載する。コーデックはSBCとAACに加えてaptXをサポートしたほか、IPX5相当の防水性能も備える。
OpenRock Proは芯があり力強い音色。YOASOBIの「アイドル」は、低域が豊かでカナル型で聴いているのかと錯覚するほど。ボーカルの高域は明瞭で抜けがよく、気持ちよく伸びている。仕事中のながら聴きでラジオをBGM代わりに流す人も多いだろう。ネットラジオは、パーソナリティの話し声が明瞭で聴きやすい。オープンイヤー型は音が大人しい製品が多いが、これだけクオリティの高いサウンドのOpenRock Proが実売価格1万8,000円程度というのは割安だ。
◇
冒頭でも触れた通り、Monitor 60はVGP2024の密閉型オーバーヘッド型ヘッドホン「1万円未満」、OpenRock Proはスポーツイヤホン「5千円以上」で部門賞を獲得している。価格以上のクオリティを体感した今、受賞に疑いの余地はない。今後、OneOdioがどんなハイコスパ製品を我々に届けてくれるのだろうか。楽しみで目が離せない。
(提供:OneOdio)
■価格以上の高品質サウンド、使い勝手を高めたモニターヘッドホン「Monitor 60」
OneOdioは「高品質ヘッドホンをもっと手ごろな価格で届けたい」と、2015年に香港で設立されたオーディオブランド。その強みが、開発から製造までを一貫して行っていること。母体となるメーカーは2008年に深センで創業されており、この地に音響実験室や各種計測機器を備えたR&D(研究開発)センターを構える。これが高い技術力とノウハウの蓄積につながり、優れた製品作りにつながっている。
そんなOneOdioが手掛けるDJヘッドホンやモニターヘッドホン、Bluetoothヘッドホンは、低価格かつ高音質なことが高く評価され、欧州や北米、アジアなどを中心に世界30カ国以上で販売されている。日本でも2020年頃から本格的な販売をスタート。今では、大手量販店にも販路を拡大するなど、いま波に乗っているブランドだ。
「Monitor 60」は、実売価格で1万円を切る密閉型のモニターヘッドホン。直径50mmと大型のCCAWボイスコイルドライバーを採用し、「高解像度かつクリアなサウンドを実現した」という。再生周波数帯域は20Hz〜40kHzと低域から超高域までをカバーし、ハイレゾ認証も取得している。
イヤーパッドは耳を完全に覆うオーバーイヤータイプ。クッションは厚みがあり、当たりが柔らかい。側圧も適度にあり、フィット感に優れる。ハウジングは左右約180度に回転し、あらゆる形の頭にフィットするだけでなく、片方だけ聴くようなモニター的な使い方にも対応する。
ケーブルは着脱式。左のハウジングに6.3mm、右のハウジングに3.5mmの端子を備え、どちらの端子にケーブルを挿してもリスニングできる。付属ケーブルは長さ、端子形状、マイクの有無が異なる3種類が付属する。うち2種類は3m長で、端子が6.3mm−3.5mmと3.5mm−3.5mmのものがある。
残り1種類は長さが1.2mのマイク付きとなり、端子は3.5mm−3.5mmとなる。例えば、端子が6.3mm−3.5mmのケーブルを使う場合、3.5mm側をMonitor 60の右側に挿して6.3mm側をプリメインアンプに接続するパターンでも、逆にして6.3mm側をMonitor 60の左側につないで3.5mmをDAPと組み合わせるパターンでも使える。利用シーンや使う機器によって柔軟に選べるのがよい。
本機のサウンドは、解像度が高く表現が滑らか。Official髭男dismの「Subtitle」は、ボーカルは肉付きがよく存在感がある。歪み感が極めて少ないモニターヘッドホンらしさがありつつ、固すぎずナチュラルに表現する。音場の見通しがよく、ジャズやクラシックなど生楽器の楽曲との相性も抜群によい。楽器から出る一つひとつの音がクリアで、オーケストラのフォルテッシモでは、ホールで聴いているような臨場感を味わえる。この価格でこの品質の再生を実現できることに素直に驚いた。
■オープン型とは思えない豊かな低域を楽しめる「OpenRock Pro」
「OpenRock Pro」は、フック型の本体を耳に引っ掛けて装着するオープンイヤー型イヤホン。発音部が浮いたように位置して耳の穴を塞がない。そのため通勤、通学だけでなくデスクワークや家事、ランニングやジムでのスポーツなど、日常のあらゆるシーンで周囲の音はそのままに音楽をBGMのように楽しむ「ながら聴き」に適している。
オープンイヤー型は鼓膜に音が届くまでの間に減衰したり、拡散したりしやすい。この点を補うべく、歪み率を1%未満に抑えた16.2mmの大口径ドライバーを採用した。また、低音を増強する独自の音響技術「TubeBassテクノロジー」を搭載し、低域を一般的なオープンイヤー型イヤホンの約2倍に増強。これらの組合せにより「迫力のある低音とクリアな高音を両立した」という。
高い装着感を実現したのもポイント。フックの中央にあるシリコン部分は弾力がありつつも柔軟性があり、前後左右に動かせる。これが耳に強く当たったり、メガネのつると干渉したりするのを防ぐ。実際に付けてみると、フックが耳の裏側に沿ってぴったりとくっついた状態になる。イヤホンが片耳約13gと軽いことも相まって、動いてもまったくずれず安定感が極めて高い。
連続再生時間はイヤホンのみで約19時間、充電ケースを組み合わせれば最大約46時間とロングライフ。さらに、わずか5分の充電で1時間の再生が可能な急速充電機能も搭載する。コーデックはSBCとAACに加えてaptXをサポートしたほか、IPX5相当の防水性能も備える。
OpenRock Proは芯があり力強い音色。YOASOBIの「アイドル」は、低域が豊かでカナル型で聴いているのかと錯覚するほど。ボーカルの高域は明瞭で抜けがよく、気持ちよく伸びている。仕事中のながら聴きでラジオをBGM代わりに流す人も多いだろう。ネットラジオは、パーソナリティの話し声が明瞭で聴きやすい。オープンイヤー型は音が大人しい製品が多いが、これだけクオリティの高いサウンドのOpenRock Proが実売価格1万8,000円程度というのは割安だ。
冒頭でも触れた通り、Monitor 60はVGP2024の密閉型オーバーヘッド型ヘッドホン「1万円未満」、OpenRock Proはスポーツイヤホン「5千円以上」で部門賞を獲得している。価格以上のクオリティを体感した今、受賞に疑いの余地はない。今後、OneOdioがどんなハイコスパ製品を我々に届けてくれるのだろうか。楽しみで目が離せない。
(提供:OneOdio)
- トピック
- ヘッドホン
- 完全ワイヤレスイヤホン
- ONEODIO