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公開日 2021/01/19 06:40
【連載】ガジェットTIPS

低遅延というあのサービス...「UDP」かも?

海上忍
インターネットの共通言語といえば、TCP/IP(ティーシーピー・アイピー)。このTCP/IPという通信プロトコルに基づき通信することで、パソコンやスマートフォンで扱うデータのみならず、テレビ会議の映像や通話用の音声といったさまざまなデータのやり取りが可能になっています。

TCP/IPは、TCP(Transmission Control Protocol)とIP(Internet Protocol)という2つのプロトコルを組み合わせた技術概念です。ほかにもプロトコルは存在しますが、いろいろな理由で扱いやすいことから、この組み合わせが “インターネット標準” として定着したのです。

低遅延をうたう映像/音声サービスのなかには「UDP」で通信するものが少なくありません

一方、低遅延をうたう映像/音声サービスのなかには「UDP」で通信するものが少なくありません。UDP(User Datagram Protocol)はTCPと同様、プログラム間の通信や通信制御を担うトランスポート層に位置付けられるプロトコルで、IPネットワークを利用し通信を行います。かんたんにいうと、TCP/IPの「TCP」の代わりにUDPを使うわけです。

このUDP、TCPとは異なり “データを一方的に送りつけ” ます。通信相手はデータを受け取る準備ができているか、確実にデータが届いているか、といった検証・再送処理を省くことにより通信効率を高め、結果として軽量で遅延が少ない通信が可能になるのです。1対Nの多局通信(ブロードキャスト通信)にも対応するため、音声や動画といったストリーミングサービスにも適しています。

周りを見渡せば、UDPを利用した通信サービスは意外なほどたくさんあります。ルータがパソコンやスマートフォンにIPアドレスを割り当てる「DHCP」がそうですし、IP電話や映像/オーディオ配信などリアルタイム性を重視するさまざまなネットワークカメラの映像配信に使われている「RTP」もUDPを基礎としています。よく利用しているあのネットワークサービスも、UDPベースかもしれませんよ?

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