公開日 2023/06/06 06:30
完全ワイヤレス/有線など形状違いをピックアップ
“寝ホン”って結局どうなの? 注目モデルを集めて一晩使ってみた
編集部 : 伴 修二郎
昨今、テレビにも取り上げられるなどして名前をよく目にするようになった「寝ホン」。主に睡眠時の使用を想定したイヤホンのことを指す名称で、寝転がりながら装着しても快適に使用できるよう設計されているのが特徴だ。
睡眠導入用として好みの音楽やASMR、ラジオなどを聴きながら眠りにつきたいといった場面で活躍するほか、寝転がりながらの動画視聴などにもうってつけ! また、本体の軽さや快適な装着感などから、使い勝手の良いイヤホンとして普段遣いもできる。
そして現在、非常に小型・軽量設計なものや、装着感を追求するための特殊素材を採用したものなど、バラエティ豊かなモデルが有線/完全ワイヤレスを問わず多数登場している。
そんななか、選ぶ基準として重要なのはやはり “寝ホン” としての使い心地だろう。そこで本稿では、形状や仕様が異なる3モデルの寝ホンをピックアップ。各モデルを実際に装着してガッツリ一晩寝てみたので、それぞれの使用感について簡易レビューを交えて紹介していきたい。
仕様 : 完全ワイヤレス
質量 : 約2.7g
連続再生時間(イヤホン単体/ケース込) : 2.5時間/10時間
その他 : 24dBまでの環境音を遮断するパッシブノイズキャンセリング技術を採用
価格 : 税込9,990円
寝ホンを代表するブランドの1つ、1MOREの完全ワイヤレスイヤホン型モデル。本モデルの大きな特徴は、本体の軽さとコンパクトサイズ。片耳わずか2.7gの軽量さに加えて、本体サイズ24×9.2×14.2mm、厚み約7.5mmの超薄型仕様となっている。
この軽さは手に持った瞬間に分かるレベルで、装着した際もイヤホン自体の重みがほとんど感じられない。「イヤホンを着けている」という耳への圧迫感や、閉塞感もほぼ感じず、装着感はかなり良好だ。
本機にはアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能は搭載しないが、物理的なノイズ除去技術を採用したパッシブノイズキャンセリング技術を採用している。その効果もあってか、小さいながらもしっかりと耳にピッタリとフィットしてくれるため、密閉感もしっかりと確保されている。
また、イヤホンの着け外しもしやすく、耳穴に入れるとスポッと自然にフィットしてくれるので、寝る前にいちいちグリグリと調整しなくて良いのもありがたい。外す際も本体を指でしっかり押さえればスッと簡単に耳から抜けてくれるので、寝起きでもストレスなく扱える。
そして実際に一晩寝て使用してみると、やはり完全ワイヤレスによるコードレスの影響は大きい。寝ている際の体のポジションなども特に気にする必要がないことから、寝返りも自然に行える。また、イヤホンが耳から飛び出ないので、耳を下に横向けで寝ても何の違和感もなかった。
使用前の懸念として、「寝ている時にイヤホンが耳から外れてしまうのでは?」という心配があったが、こちらも杞憂だった。耳の中でしっかりとフィットしているので、仰向けや横向きになってもズレ落ちそうな感覚すらない。実際に朝目覚めた際にも一切ズレはなかった。
さらに、イヤホン自体の質感の良さも印象的だ。本体は肌触りの良いマットな質感となっているので、むしろ着けていて心地よさすら感じる。柔らかいシリコン性のイヤーチップの効果も大きいかもしれない。上述したパッシブノイキャン性能によって遮音性も高いため、この着け心地の良さを含めて睡眠用の耳栓としても十分使用できるだろう。
音質面では、解像度は今回の3モデルの中で最も高いと思える。音場もしっかりと感じられ、リスニング用としても全然問題なく使用できるレベルだ。実際に寝ながらバンド曲を少し大きめの音量で流していたが、特に聴き疲れを起こすこともなかった。睡眠導入でもしっかりとした音楽を流したいという方は、特にオススメできるかもしれない。
仕様 : 有線
質量 : 18g
ケーブル長 : 1.5m
特徴 : 「フル・シリコン構成」を採用
価格 : 税込5,980円(Standardモデル〜)
AZLAから “ブランド史上最高の寝ホン” として登場した有線仕様のイヤホン。大きな特徴として、ドライバーとケーブルを除いた全箇所にシリコン素材を使用した「フル・シリコン構成」を採用。ハウジングにはシリコン製の半透明なカバーを備えている。
実際に触れてみると、イヤホンらしからぬ柔らかさ、そしてしっとりとした質感だ。全体的にプニプニとした触感で、指で押してみるといくらか凹むほど。加えて、ドライバーを覆う中心部やノズルまでシリコン素材になっている。
実際に装着してみても、イヤホン全体の柔らかみが耳からも感じられ、耳への負担が少ないように感じる。しっとりした質感もあいまって耳にしっかりと吸い付いてくれる感じで、装着感もバッチリだ。フィット感も非常に良く、ケーブルが引っ張られたりしない限りズレ落ちそうな感覚はない。
ケーブルには、なめらかな弾性を備えるTPE素材のものを採用しており、取り回しもしやすく、質感も肌触りが良い。ほか、ケーブルには操作リモコンも装備しているほか、ケーブル長は通常の1.2mではなく1.5mと少し長めの仕様になっている。
付属の変換ケーブルを使用して寝ながら使用してみる。すると、寝ている最中も朝起きた際も、耳の疲れは感じられず、痛み等も一切無い。 筐体自体の大きさは通常の有線イヤホンと同等ながらも、とにかく柔らかく耳にフィットしてくれるので、ここはフル・シリコン構成の効果が大いに発揮されていると感じた。
さらに個人的に感じられたのが、ケーブルの質感の良さだ。元々筆者は首に何かが触れるのが苦手なのだが、本モデルのケーブルは首や頬に触れた際にも、その辺りの違和感を感じることがなかった。有線モデルを寝ながら使用すると、どうしてもケーブルが肌に触れるという部分は避けられないため、この部分は非常に助かった。
ケーブル長は1.5mの長めに設計されていることもあり、朝起きた際にも特にケーブルが体に絡まっていたりといったトラブルは見受けられなかった。なお、ケーブルを束ねられるマジックテープも付属しているので、こちらを活用すれば好みの長さに調整することもできる。
音質面は、いかにも “寝ホン” らしい優しめの音色でありながら、密度もしっかりあるサウンドが楽しめた。各楽器の分離感も感じられ、まさに夢心地な音の空間に誘ってくれる感じだ。どんなジャンルの音楽を流しても合いそうな万能性感があり、日によって色々なジャンルの音楽を流しながら寝たいという方にはうってつけのモデルといえるだろう。
形状 : ネックバンド型ワイヤレス
仕様 : 59g
ネックバンド部からのケーブル長 : 約25mm
連続再生時間 : 最大約7時間
特徴 : 柔らかなシリコンボディのハウジング、マイク内蔵リモートコントローラも搭載
価格 : 税込2,700円
寝ホンとしては珍しい、ネックバンド型のBluetoothイヤホン。左右のイヤホンはネックバンドで繋がっており、首にかけたままイヤホンの着け外しが行える。「寝ホンなのにネックバンド?」と思われる方もいるかもしれないが、ハウジングは耳にすっぽりと収まるコンパクトサイズに柔らかなシリコンボディを採用しており、睡眠時でも快適に装着できるよう設計されている。
手に持ってまず感じたのが、ネックバンド部を含めた全体の軽さだ。ネックバンド型というと、なんとなくある程度の重さを感じられるイメージを持ってしまうが、首周りのネック部分も柔らかいシリコン製。付属の操作リモコンも非常に軽量なので、見た目らしからぬ軽さなのだ。
実際に首からかけてみると、ネックバンド部分は肌触りがよく柔らかさがあり、想像以上に軽量だ。イメージとしてはちょっとしたネックレスを下げている、といった感じだろうか。イヤホンの長さも丁度よく、着け外ししている内に変に絡まる、といったこともなさそうだ。
ペアリングも初回接続時の設定が済めば、次回からは電源ボタンを長押しするだけで自動的に接続されるので、操作面の煩わしさもない。なお、本モデルはソフトシリコン製のハウジングとイヤーピースが一体化している仕様となるため、イヤーピースの付け替えができない点は注意してほしい。
実際に使用してみると、ネックバンド自体の柔らかみ、そしてネック幅約5mmのフレキシブルな形状によってか、当初懸念していたネックバンド部分の異物感はほとんど感じられない。
そして装着したまま立ち上がったり、イヤホンだけ外してトイレに移動したりできるのも本形状ならではで、非常に便利! また、朝起きた際もコードが絡まったり、本体が体から離れているといった心配がまったくないのも安心感があった。
加えて便利に感じたのが、付属リモコンの位置。どれだけ体が動いても、ほぼ所定の首下位置に存在してくれるので、再生/停止といった操作が寝ぼけ半分の状態でも首元に手をやってボタンを押すだけで行えるのはかなり使いやすかった。
音質面では、3モデルの中でも一番安価なモデルということもあり、解像度は他モデルに劣るものの、優しく柔らかい音色はしっかりと感じられる。主に “寝ホン” としての使用を想定し、小さめの音量でBGMとして流せれば聞き流せれば良いという方であれば、むしろ一番コストパフォーマンスの高いモデルといえるだろう。
◇◇◇
本稿をきっかけに “寝ホン” を初めて使用してみたが、全モデルに共通していたのが予想以上に快適な着け心地だった。当初の「イヤホンをしながら寝るなんて違和感ありそう……」というイメージは完全に払拭された。
また、遮音性も非常に高いので、耳栓代わりとしての役割も充分果たしてくれる。なので、むしろ最近中々寝付けない、睡眠が浅いといった睡眠の質でお悩みの方にこそ、ぜひ一度使ってみることをオススメしたい。
他の面では、入院中の方などベットの上で過ごす時間が長いという方にも便利なアイテムだと思う。筆者も早速、長期間の入院生活をおくることとなった友人に “寝ホン” をプレゼントし、実際に使用してくれているが、動画視聴時や、睡眠導入用として重宝しているようだ。
なお、寝るときに使う“寝ホン”ではあるが、寝落ちした際に長時間連続で音楽再生されていると耳に負担がかかり、難聴のリスクが高まる。ずっと音楽を流しっぱなしにするのではなく、再生プレーヤー側でタイマー設定をするなどしておくことを推奨する。
今回紹介した3モデルを使用してみて、いずれのモデルも各形状ならではの良さが感じられるのが分かった。睡眠は人間にとって毎日欠かすことない大事な行為、ぜひ自身に合う “寝ホン” を見つけてより良い快眠ライフにつなげてもらえると幸いだ。
睡眠導入用として好みの音楽やASMR、ラジオなどを聴きながら眠りにつきたいといった場面で活躍するほか、寝転がりながらの動画視聴などにもうってつけ! また、本体の軽さや快適な装着感などから、使い勝手の良いイヤホンとして普段遣いもできる。
そして現在、非常に小型・軽量設計なものや、装着感を追求するための特殊素材を採用したものなど、バラエティ豊かなモデルが有線/完全ワイヤレスを問わず多数登場している。
そんななか、選ぶ基準として重要なのはやはり “寝ホン” としての使い心地だろう。そこで本稿では、形状や仕様が異なる3モデルの寝ホンをピックアップ。各モデルを実際に装着してガッツリ一晩寝てみたので、それぞれの使用感について簡易レビューを交えて紹介していきたい。
●1MORE「ComfoBuds Z」
仕様 : 完全ワイヤレス
質量 : 約2.7g
連続再生時間(イヤホン単体/ケース込) : 2.5時間/10時間
その他 : 24dBまでの環境音を遮断するパッシブノイズキャンセリング技術を採用
価格 : 税込9,990円
寝ホンを代表するブランドの1つ、1MOREの完全ワイヤレスイヤホン型モデル。本モデルの大きな特徴は、本体の軽さとコンパクトサイズ。片耳わずか2.7gの軽量さに加えて、本体サイズ24×9.2×14.2mm、厚み約7.5mmの超薄型仕様となっている。
この軽さは手に持った瞬間に分かるレベルで、装着した際もイヤホン自体の重みがほとんど感じられない。「イヤホンを着けている」という耳への圧迫感や、閉塞感もほぼ感じず、装着感はかなり良好だ。
本機にはアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能は搭載しないが、物理的なノイズ除去技術を採用したパッシブノイズキャンセリング技術を採用している。その効果もあってか、小さいながらもしっかりと耳にピッタリとフィットしてくれるため、密閉感もしっかりと確保されている。
また、イヤホンの着け外しもしやすく、耳穴に入れるとスポッと自然にフィットしてくれるので、寝る前にいちいちグリグリと調整しなくて良いのもありがたい。外す際も本体を指でしっかり押さえればスッと簡単に耳から抜けてくれるので、寝起きでもストレスなく扱える。
そして実際に一晩寝て使用してみると、やはり完全ワイヤレスによるコードレスの影響は大きい。寝ている際の体のポジションなども特に気にする必要がないことから、寝返りも自然に行える。また、イヤホンが耳から飛び出ないので、耳を下に横向けで寝ても何の違和感もなかった。
使用前の懸念として、「寝ている時にイヤホンが耳から外れてしまうのでは?」という心配があったが、こちらも杞憂だった。耳の中でしっかりとフィットしているので、仰向けや横向きになってもズレ落ちそうな感覚すらない。実際に朝目覚めた際にも一切ズレはなかった。
さらに、イヤホン自体の質感の良さも印象的だ。本体は肌触りの良いマットな質感となっているので、むしろ着けていて心地よさすら感じる。柔らかいシリコン性のイヤーチップの効果も大きいかもしれない。上述したパッシブノイキャン性能によって遮音性も高いため、この着け心地の良さを含めて睡眠用の耳栓としても十分使用できるだろう。
音質面では、解像度は今回の3モデルの中で最も高いと思える。音場もしっかりと感じられ、リスニング用としても全然問題なく使用できるレベルだ。実際に寝ながらバンド曲を少し大きめの音量で流していたが、特に聴き疲れを起こすこともなかった。睡眠導入でもしっかりとした音楽を流したいという方は、特にオススメできるかもしれない。
■AZLA「ASE-500」
仕様 : 有線
質量 : 18g
ケーブル長 : 1.5m
特徴 : 「フル・シリコン構成」を採用
価格 : 税込5,980円(Standardモデル〜)
AZLAから “ブランド史上最高の寝ホン” として登場した有線仕様のイヤホン。大きな特徴として、ドライバーとケーブルを除いた全箇所にシリコン素材を使用した「フル・シリコン構成」を採用。ハウジングにはシリコン製の半透明なカバーを備えている。
実際に触れてみると、イヤホンらしからぬ柔らかさ、そしてしっとりとした質感だ。全体的にプニプニとした触感で、指で押してみるといくらか凹むほど。加えて、ドライバーを覆う中心部やノズルまでシリコン素材になっている。
実際に装着してみても、イヤホン全体の柔らかみが耳からも感じられ、耳への負担が少ないように感じる。しっとりした質感もあいまって耳にしっかりと吸い付いてくれる感じで、装着感もバッチリだ。フィット感も非常に良く、ケーブルが引っ張られたりしない限りズレ落ちそうな感覚はない。
ケーブルには、なめらかな弾性を備えるTPE素材のものを採用しており、取り回しもしやすく、質感も肌触りが良い。ほか、ケーブルには操作リモコンも装備しているほか、ケーブル長は通常の1.2mではなく1.5mと少し長めの仕様になっている。
付属の変換ケーブルを使用して寝ながら使用してみる。すると、寝ている最中も朝起きた際も、耳の疲れは感じられず、痛み等も一切無い。 筐体自体の大きさは通常の有線イヤホンと同等ながらも、とにかく柔らかく耳にフィットしてくれるので、ここはフル・シリコン構成の効果が大いに発揮されていると感じた。
さらに個人的に感じられたのが、ケーブルの質感の良さだ。元々筆者は首に何かが触れるのが苦手なのだが、本モデルのケーブルは首や頬に触れた際にも、その辺りの違和感を感じることがなかった。有線モデルを寝ながら使用すると、どうしてもケーブルが肌に触れるという部分は避けられないため、この部分は非常に助かった。
ケーブル長は1.5mの長めに設計されていることもあり、朝起きた際にも特にケーブルが体に絡まっていたりといったトラブルは見受けられなかった。なお、ケーブルを束ねられるマジックテープも付属しているので、こちらを活用すれば好みの長さに調整することもできる。
音質面は、いかにも “寝ホン” らしい優しめの音色でありながら、密度もしっかりあるサウンドが楽しめた。各楽器の分離感も感じられ、まさに夢心地な音の空間に誘ってくれる感じだ。どんなジャンルの音楽を流しても合いそうな万能性感があり、日によって色々なジャンルの音楽を流しながら寝たいという方にはうってつけのモデルといえるだろう。
■ADV.「Sleeper Wireless」
形状 : ネックバンド型ワイヤレス
仕様 : 59g
ネックバンド部からのケーブル長 : 約25mm
連続再生時間 : 最大約7時間
特徴 : 柔らかなシリコンボディのハウジング、マイク内蔵リモートコントローラも搭載
価格 : 税込2,700円
寝ホンとしては珍しい、ネックバンド型のBluetoothイヤホン。左右のイヤホンはネックバンドで繋がっており、首にかけたままイヤホンの着け外しが行える。「寝ホンなのにネックバンド?」と思われる方もいるかもしれないが、ハウジングは耳にすっぽりと収まるコンパクトサイズに柔らかなシリコンボディを採用しており、睡眠時でも快適に装着できるよう設計されている。
手に持ってまず感じたのが、ネックバンド部を含めた全体の軽さだ。ネックバンド型というと、なんとなくある程度の重さを感じられるイメージを持ってしまうが、首周りのネック部分も柔らかいシリコン製。付属の操作リモコンも非常に軽量なので、見た目らしからぬ軽さなのだ。
実際に首からかけてみると、ネックバンド部分は肌触りがよく柔らかさがあり、想像以上に軽量だ。イメージとしてはちょっとしたネックレスを下げている、といった感じだろうか。イヤホンの長さも丁度よく、着け外ししている内に変に絡まる、といったこともなさそうだ。
ペアリングも初回接続時の設定が済めば、次回からは電源ボタンを長押しするだけで自動的に接続されるので、操作面の煩わしさもない。なお、本モデルはソフトシリコン製のハウジングとイヤーピースが一体化している仕様となるため、イヤーピースの付け替えができない点は注意してほしい。
実際に使用してみると、ネックバンド自体の柔らかみ、そしてネック幅約5mmのフレキシブルな形状によってか、当初懸念していたネックバンド部分の異物感はほとんど感じられない。
そして装着したまま立ち上がったり、イヤホンだけ外してトイレに移動したりできるのも本形状ならではで、非常に便利! また、朝起きた際もコードが絡まったり、本体が体から離れているといった心配がまったくないのも安心感があった。
加えて便利に感じたのが、付属リモコンの位置。どれだけ体が動いても、ほぼ所定の首下位置に存在してくれるので、再生/停止といった操作が寝ぼけ半分の状態でも首元に手をやってボタンを押すだけで行えるのはかなり使いやすかった。
音質面では、3モデルの中でも一番安価なモデルということもあり、解像度は他モデルに劣るものの、優しく柔らかい音色はしっかりと感じられる。主に “寝ホン” としての使用を想定し、小さめの音量でBGMとして流せれば聞き流せれば良いという方であれば、むしろ一番コストパフォーマンスの高いモデルといえるだろう。
本稿をきっかけに “寝ホン” を初めて使用してみたが、全モデルに共通していたのが予想以上に快適な着け心地だった。当初の「イヤホンをしながら寝るなんて違和感ありそう……」というイメージは完全に払拭された。
また、遮音性も非常に高いので、耳栓代わりとしての役割も充分果たしてくれる。なので、むしろ最近中々寝付けない、睡眠が浅いといった睡眠の質でお悩みの方にこそ、ぜひ一度使ってみることをオススメしたい。
他の面では、入院中の方などベットの上で過ごす時間が長いという方にも便利なアイテムだと思う。筆者も早速、長期間の入院生活をおくることとなった友人に “寝ホン” をプレゼントし、実際に使用してくれているが、動画視聴時や、睡眠導入用として重宝しているようだ。
なお、寝るときに使う“寝ホン”ではあるが、寝落ちした際に長時間連続で音楽再生されていると耳に負担がかかり、難聴のリスクが高まる。ずっと音楽を流しっぱなしにするのではなく、再生プレーヤー側でタイマー設定をするなどしておくことを推奨する。
今回紹介した3モデルを使用してみて、いずれのモデルも各形状ならではの良さが感じられるのが分かった。睡眠は人間にとって毎日欠かすことない大事な行為、ぜひ自身に合う “寝ホン” を見つけてより良い快眠ライフにつなげてもらえると幸いだ。
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