ゴールデンイヤーのトレーニング内容も明らかに
“フィリップスの音”を決めるエキスパート、マシュー・ドーレ氏に聞く「ゴールデンイヤー」の真実
なおブラインドテストは、テストの対象がどんなジャンルの製品なのかすらも知らされずに実施される。そのため、自分が知らないうちに、自分が開発に携わっている製品のテストにあたらされている可能性もあるという。
ベスト・イン・サウンドという理念に関連してマシュー氏は「この目標を作ってすぐにフィリップスでは『社内に音のエキスパートが必要だ』という考えに至りました」とコメント。こうした背景から独自にソフトを開発し、製品開発で一貫した意見を述べたり、ブラインドテストを行うためのスペシャリストを育成するに至ったと説明した。
また、丸みを帯びたフォルムの「DS9800W」(関連ニュース)など独特なデザインの製品も揃える同社だが、「まず音に対するコンセプトがあって、そのためのデザインが出てきます。先に音質ありきなのです」と製品開発のプロセスを説明。同製品についても「音質とデザインはリンクします。このデザインだからこそ目指した音ができたのです」と語る。
なお、同社は現在、香港に本社機能とデザインラボを置いており、そこでデザイナーとゴールデンイヤーが一緒になって製品開発にあたっていることもメリットという。
■どうすればゴールデンイヤーになれる?
さて、そのゴールデンイヤーになるためのテストとはどんな内容なのか?マシュー氏は前述の独自ソフトを実際に動かし、デモを披露してくれた。