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<山本淳のAV進化論 第24回>単体でハイレゾ対応できた理由とは?

「Xperia Z3」ハイレゾ再生の詳細を開発者に訊く − 音質もレポート

公開日 2014/09/12 11:35 山本 敦
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また、Xperia Z3では、ネイティブのハイレゾ再生のほかに、ソフトウェア処理による高品位なオーディオ再生のための機能に「DSEE HX」も採用されている。「ウォークマンシリーズに搭載されている音質補完・向上のための技術を、Xperiaでも最適な環境で音楽が楽しめるよう、アプリケーションプロセッサーに組み込んでチューニングも行っています」(田代氏)

ソニーおすすめの音設定「ClearAudio+」も引き続き搭載する

実際にXperiaを購入する多くのユーザーがハイレゾを知らない、あるいはこれからトライしてみたいという段階にあると仮定するならば、Z3シリーズを手に入れたところで、自分の好きなミュージシャン以外の作品を、ハイレゾを聴きたいという理由だけで一気に買い揃えるユーザーが多くいるとは思えない。それならばハイレゾへ続く道の第一歩として、普段から聴き慣れている音源をDSEE HXでリッチな音質に変えて、より“いい音”で楽しめる喜びが実感できる機能が果たす役割は大きいはずだ。

IFA2014を舞台に同時発表された「MDR-1A」など、ソニーのヘッドホン新製品と組み合わせながら、ハイレゾの音もつくりこんだのだという。

高域の再生周波数帯域が、前機種のMDR-1RMK2の80kHzから100kHzまで伸びた新機種の「MDR-1A」

田代氏は「ソニーがベストと考えるハイレゾ体験を、ユーザーの方々へ一貫して届けるというコンセプトのもと開発を続けてきました。音質評価の段階ではXperiaとMDRシリーズによる組み合わせのほかにも、ソニーのハイレゾ・ロゴが付いている製品をベンチマークにしながら開発を行っています」とした。ソニーの製品どうしでハイレゾ再生の音づくりに注力してきた側面もあるようだ。

■Xperia Z3の音質をチェック/ウォークマンとの関係性は?

実際にソニーのMDR-1R MK2を使って、ソニーが用意したデモコンテンツをXperia Z3で試聴した。

マイケルジャクソンのアルバム「XSCAPE」から『Love Never Felt So Good』では、エレキベースの低域の音像がシャープに引き締まっていて、立ち上がりのアタックも鋭く緊張感にあふれている。

IFAの会場でXperia Z3のハイレゾ再生を試聴した

ボーカルは声の質感がナチュラルで、中域全体の見晴らしがとてもクリアだ。高さ方向にきめ細かく伸びていく高域の柔らかさも特筆できる。USB経由で聴くZ2のハイレゾ再生と、基本的なサウンドのキャラクターとバランスの良さは共有しているように感じた。ハイレゾ再生の基礎体力が高く、音楽のジャンルを選ばない再生パフォーマンスの良さを実感できるサウンドだ。

ソニーがIFA2014で発表して話題を集めた新製品の中に、ハイレゾ対応のウォークマン「NWZ-A15」がある。ハイレゾの魅力をエントリーユーザーにも広く伝えるスタンダードクラスの切り込み隊長として期待の大きい本機だが、ライトな音楽ユーザーを狙うオーディオプレーヤーとしてXperiaと立ち位置が“かぶる”ことはないのだろうか。

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