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<山本敦のAV進化論 第57回>ソニーモバイルのキーマン2人にインタビュー

ウォークマンのエッセンスを完全注入!進化したXperia Z4の音楽再生機能に迫る

公開日 2015/06/05 12:29 山本敦
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この夏ソニーのAndroidスマートフォン最新モデル「Xperia Z4」が発売される。常に究極を目指し続けてきたフラグシップモデルは「Xperia Z」から数えて5機種目となり、ここで「ひとつの完成形」に到達したと開発者は語る。確かに音楽再生ではハイレゾだけでなく、初のLDAC対応スマートフォンなど見所も多い。今回はソニーのウォークマンから継承した音楽再生のハイライトを開発担当者に訊ねた。

ソニーモバイルコミュニケーションズの伊藤氏(左)と田原氏(右)に話を訊いた

■音楽再生も完成形を目指したXperia Z4

今回インタビューに応えていただいたのは、ソニーモバイルコミュニケーションズ(株)の商品企画 統括部長である伊藤博史氏、ならびにオーディオ設計 課長の田原正昭氏だ。ちなみに伊藤氏はソニーに在籍時代、2005年に発売されたスティック型のメモリーウォークマン「NW-E500」シリーズ(関連ニュース)の商品企画を担当するとともに、現在もウォークマンやXperiaの最新モデルに採用される“ソニーの音もの機能”のイコライザープリセット「ClearAudio+」のコンセプト立案にも関わっている。一方の田原氏は、これまでXperia Zシリーズ全モデルの音づくりに携わってきたオーディオマイスターだ。「ウォークマンからもらった音を、しっかりと継承することがXperia Zシリーズのテーマ」と、お二人は口を揃える。

Xperia Z4

スマホに関連する技術は昨今、成熟を極めてしまったが故に、もはや進化は行き着くところへ到達してしまったという声もある。国内3大キャリアが先月に実施した2015年春・夏の新製品発表会でも、どちらかと言えばeコマースやリアルショップと連携したポイントサービスを中心としたビジネスがフォーカスされ、端末に関してはスマホやタブレットよりも、auやドコモが発表したフィーチャーフォンにAndroidプラットフォームを乗せたいわゆる“ガラホ”が脚光を浴びるという奇妙なことになっていた。

今期はドコモ向けの「AQUOS ケータイ SH-06G」などAndroid OS搭載フィーチャーフォンが複数登場

その中にあって、ソニーのXperia Z4は3キャリアがともに取り扱いを発表。ハイレベルなデザインと機能が融合したスマートフォンとして、ひときわ脚光を浴びた。筆者も本機をハンドリングしてみて、基本を研ぎ澄ませながら、デイリーユースの製品としてまた一段と使いやすくなっていると感じた。おそらくその魅力は使い込むほどに実感されると思う。特にオーディオの面では、ウォークマンの時代から培われてきたソニーの技術とノウハウが惜しみなく投入されており、音質のチューニングやアプリの洗練された操作性も含めて、まさに“スマホらしくない”ほどハイレベルな完成度に到達した印象を受けた。

オーディオまわりではXperia Z3からどんなところが進化しているのか、もう一度その内容を振り返っておこう。

ハイレゾ再生はイヤホン端子からのアナログ出力も192kHz/24bitに対応した。もちろんXperia Z2から対応しているUSB経由のハイレゾオーディオ出力に関しても最大192kHz/24bitまでカバーする。

ヘッドホン端子からのアナログ出力も192kHz/24bit対応になったXperia Z4

サイドのアルミフレームは光沢感のある仕上げに変更

Xperiaが他のハイレゾ対応スマホと大きく差を付けているのは、2.8MHz DSDのDSF/DSDIFFファイルをPCM変換で再生できたり、AIFF/ALAC含む幅広いファイルフォーマットをサポートしている点など。特に、プリインの音楽アプリがALAC再生に対応している点については、長らくiTunesに音楽ファイルを貯めてきた方々にとっては、音楽アーカイブがそのまま使えるAndroidスマホとしてすごく便利に感じられると思う。他にも細かな所ではギャップレス再生に対応しているスマホは数少ない。

USB端子はキャップレス防水仕様。全体の耐久性も高めて完成形に近づけた

コーナーがぶつかって傷つきやすいという声を受けてはげにくいパーツを採用。中にシャイニーな塗装を施して、クリアなパーツでカバーしている

新しいXperia Z4では、シリーズの従来モデルから続くステップアップをどのように意識して開発を進めてきたのか、田原氏に聞いた。

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