<山本敦のAV進化論 第142回>
オンキヨーのスマートスピーカーをいち早く体験。“いい音”を実現する工夫とは?
オンキヨーが年初のCESで展示したアマゾンのAlexa対応スマートスピーカー「VC-FLX1」が、9月末から米国で商品化される。
オンキヨーがスマートスピーカー開発を加速させている背景を、オンキヨー(株)AI/IoT事業推進室 室長の宮崎武雄氏、副室長の八木真人氏にインタビューした。新製品「VC-FLX1」のデモも体験できたので報告しよう。
■オンキヨーがスマートスピーカーを開発する理由とは
米アマゾンが独自のAIアシスタントであるAlexa(アレクサ)を搭載するスマートスピーカー「Amazon Echo」を2015年に発売し、現在までに兄弟機の「Amazon Dot」と「Amazon Tap」、そして画面を搭載した「Amazon Echo Show」の4機種が展開されている。同社ではAlexaのエコシステムを広げることを目的に、ソフトウェア開発キット(SDK)もいち早く公開した。
これがオンキヨーのVC-FLX1など、サードパーティーのハードウェアベンダーがスマートスピーカーを開発するきっかけとなったわけだ。Alexaを搭載するスマートスピーカーの発表・発売は、今年の年末から来年初頭にかけてますます賑やかになりそうだ。
「オンキヨーは様々な種類のオーディオをユーザーにお届けすることを使命としています。スマートスピーカーはこれまでにない音楽リスニングのスタイルを切り開くデバイスになると確信したことから、独自の製品開発に踏み切りました」という宮崎氏のコメントから、オンキヨーが迷うことなくスマートスピーカー開発に挑んだことが伝わってくる。
宮崎氏と八木氏が所属するオンキヨーのAI/IoT事業推進室は、スマートスピーカーに限らず、AIやIoTに関わるオンキヨーとパイオニアブランドの事業戦略全体を進める特別な部署だ。オンキヨーのネットワーク対応製品につながるだけでなく、スマートスピーカーを起点に広がる様々なビジネスカテゴリーを開拓することが同部署のミッションという。
今月上旬には、VC-FLX1だけでなく、オンキヨーのスマートスピーカーのラインナップをさらに広げる計画も明らかになった。八木氏はスマートスピーカーを「音楽を聴くためのもの」だけでなく「様々な用途に使えるスマートデバイス」としてアピールする考えを強調している。
■新製品「VC-FLX1」のデモンストレーションを体験
それでは、オンキヨーのスマートスピーカーVC-FLX1でどんなことができるのだろうか。今回は特別に、オンキヨーのオフィスで実機デモを体験できた。
VC-FLX1はアマゾンのAlexaに対応するスピーカーなので、ボイスコマンドによる操作やクラウド連携で実現する基本機能は、Amazon Echoと同じものになる。ボイスコマンドの対応言語もアマゾンのAlexa搭載スマートスピーカーと同じで、記事執筆時点では日本語には対応していない。なおVC-FLX1については、今年9月末から米国で販売されるとだけアナウンスされている。
VC-FLX1は、本体に高精度なマルチアレイのマイクを内蔵している。デモを実演してくれた八木氏が「Alexa」と呼びかけたウェイクワードを認識すると、本体のLEDが点灯する。
実際のコマンドは英語になるが、例えば「東京の現在時刻は?」「東京の今日の天気予報は?」「アメリカの大統領は?」といった質問にキビキビと正確な答えを返してくれた。デモを目の当たりにすると、スマホやスマートテレビの音声認識などと操作感は変わらないようにみえる。
Wi-Fi対応スピーカーとしての機能はというと、Amazonプライム・ミュージックなどのストリーミング再生機能が内蔵されている。あらかじめスマホアプリから使うサービスを選択しておき、例えば「ビートルズの楽曲を再生して」といった具合に声でコマンドを送ると、Amazonプライム・ミュージックなどからストリーミングされるアーティストの楽曲を再生してくれる。音楽配信のほかに、インターネットラジオもスマホ不要で再生できる。
■オンキヨーらしく音質にもこだわった
ここまではEchoなどアマゾン純正スマートスピーカーでもできることだが、VC-FLX1ではさらに、オーディオブランドであるオンキヨーならではの「音質」へのこだわりが盛り込まれている。
オンキヨーがスマートスピーカー開発を加速させている背景を、オンキヨー(株)AI/IoT事業推進室 室長の宮崎武雄氏、副室長の八木真人氏にインタビューした。新製品「VC-FLX1」のデモも体験できたので報告しよう。
■オンキヨーがスマートスピーカーを開発する理由とは
米アマゾンが独自のAIアシスタントであるAlexa(アレクサ)を搭載するスマートスピーカー「Amazon Echo」を2015年に発売し、現在までに兄弟機の「Amazon Dot」と「Amazon Tap」、そして画面を搭載した「Amazon Echo Show」の4機種が展開されている。同社ではAlexaのエコシステムを広げることを目的に、ソフトウェア開発キット(SDK)もいち早く公開した。
これがオンキヨーのVC-FLX1など、サードパーティーのハードウェアベンダーがスマートスピーカーを開発するきっかけとなったわけだ。Alexaを搭載するスマートスピーカーの発表・発売は、今年の年末から来年初頭にかけてますます賑やかになりそうだ。
「オンキヨーは様々な種類のオーディオをユーザーにお届けすることを使命としています。スマートスピーカーはこれまでにない音楽リスニングのスタイルを切り開くデバイスになると確信したことから、独自の製品開発に踏み切りました」という宮崎氏のコメントから、オンキヨーが迷うことなくスマートスピーカー開発に挑んだことが伝わってくる。
宮崎氏と八木氏が所属するオンキヨーのAI/IoT事業推進室は、スマートスピーカーに限らず、AIやIoTに関わるオンキヨーとパイオニアブランドの事業戦略全体を進める特別な部署だ。オンキヨーのネットワーク対応製品につながるだけでなく、スマートスピーカーを起点に広がる様々なビジネスカテゴリーを開拓することが同部署のミッションという。
今月上旬には、VC-FLX1だけでなく、オンキヨーのスマートスピーカーのラインナップをさらに広げる計画も明らかになった。八木氏はスマートスピーカーを「音楽を聴くためのもの」だけでなく「様々な用途に使えるスマートデバイス」としてアピールする考えを強調している。
■新製品「VC-FLX1」のデモンストレーションを体験
それでは、オンキヨーのスマートスピーカーVC-FLX1でどんなことができるのだろうか。今回は特別に、オンキヨーのオフィスで実機デモを体験できた。
VC-FLX1はアマゾンのAlexaに対応するスピーカーなので、ボイスコマンドによる操作やクラウド連携で実現する基本機能は、Amazon Echoと同じものになる。ボイスコマンドの対応言語もアマゾンのAlexa搭載スマートスピーカーと同じで、記事執筆時点では日本語には対応していない。なおVC-FLX1については、今年9月末から米国で販売されるとだけアナウンスされている。
VC-FLX1は、本体に高精度なマルチアレイのマイクを内蔵している。デモを実演してくれた八木氏が「Alexa」と呼びかけたウェイクワードを認識すると、本体のLEDが点灯する。
実際のコマンドは英語になるが、例えば「東京の現在時刻は?」「東京の今日の天気予報は?」「アメリカの大統領は?」といった質問にキビキビと正確な答えを返してくれた。デモを目の当たりにすると、スマホやスマートテレビの音声認識などと操作感は変わらないようにみえる。
Wi-Fi対応スピーカーとしての機能はというと、Amazonプライム・ミュージックなどのストリーミング再生機能が内蔵されている。あらかじめスマホアプリから使うサービスを選択しておき、例えば「ビートルズの楽曲を再生して」といった具合に声でコマンドを送ると、Amazonプライム・ミュージックなどからストリーミングされるアーティストの楽曲を再生してくれる。音楽配信のほかに、インターネットラジオもスマホ不要で再生できる。
■オンキヨーらしく音質にもこだわった
ここまではEchoなどアマゾン純正スマートスピーカーでもできることだが、VC-FLX1ではさらに、オーディオブランドであるオンキヨーならではの「音質」へのこだわりが盛り込まれている。