PR最先端の仕様を取り込み「ティアックの音」を革新し続ける
ティアック“Reference”シリーズ、10年を超えて。開発・企画担当者に訊く音作りへのこだわり
300/500/700のシリーズを維持しつつラインナップをさらに強化
ーーこだわりが何段階も深いところにあるということが本当によく分かりました。ありがとうございます。今後の製品ラインナップの計画だったり、あるいは野望だったりみたいなものはあるんでしょうか?
吉田 まず、いまのフラグシップである700番台、中核の500番台、エントリーの300番台というシリーズはそれぞれ維持しつつ、ラインナップを強化していきたいと思っています。今年はまずは700番台の強化でしょうか。
ーーお!これは期待大です。700番で期待したいものと言うと…CDプレーヤーなどでしょうか?
吉田 おっと(笑)。
村田 実は僕も最近、プライベートでもCD聴くことが多くなっているんです。移動中はストリーミングで聴くことが多いですが、帰宅したときに、メディアがちゃんとあるとパッと手にとって再生できるのはいいですよね。それに、手持ちのCDで配信に解禁されていないものもまだまだありますし。このあいだ山下達郎さんがインタビューで「サブスクは一生やらない」って答えていらっしゃいましたけど、音楽を生業としている人たちの立場からしたら、その考えも非常によく分かるなと思っています。
吉田 レコードがこれだけ注目されているということもありますけど、フィジカルのメディアで再生するっていうことのありがたみというか特別感というか、大切さは残っていくだろうなと思っています。なので、700番のCDプレーヤーも計画には入っていますよ。
ーーUD-701NではディスクリートDACが大きなトピックでしたが、次のCDプレーヤーも色々期待しちゃってよいのでしょうか…?
吉田 (笑)。細かいことはお知らせできませんが、秋〜冬ごろに何かお見せできれば良いなと思っております。
ーーエントリーユーザー向けとして、300番シリーズの拡充も期待したいところです。
吉田 300シリーズももちろんやっていきます。やっぱりティアックブランドとしては、エントリーユーザーからミドルくらいの方に、良い音の製品を届けていきたいという思いは変わりません。もっともっとオーディオ市場が活性化していって、若い人が興味を持ってくれるようになったらいいなと思っているんです。
ーーオーディオって、いきなり何百万円も出せる人なんていなくて、最初は2〜3万円位からスタートして、面白くなってそこからステップアップしていく、という道筋が絶対に必要だと感じています。そういったユーザーの裾野を広げつつ、グレードをあげるとこんなふうに世界が変わるんだよ、ということを提示してくださっている意味でも、Referenceシリーズは非常に重要な製品だと感じています。
吉田 あとは電源系とか、アクセサリー系とか、色々やりたいことはあります。それから、新しいお客さんを引き込むためにも、サイズファクターも含めて改めて考え直したラインナップも必要かなと考えています。
ーーオープンリールなども市場の期待は高いのではないですか?
吉田 そういう話もないわけではないんですけどね(笑)。開発投資がいくらになるのかだったり、開発リソースをどれだけ割けるのかなどもあり…。問題は山積みですが、海外のショウなんかに行くとやっぱりそういうお話は出ますよね。
ーー今後に期待ということで(笑)。とても興味深いお話をありがとうございました!
(提供:ティアック)