A&Vフェスタ2009レポート
<TADラボ>フラグシップ機の饗宴 ー R-1やモノパワーアンプ、新ブックシェルフSPが登場
TADラボは4階にブースを構え、同社のフラグシップスピーカー「TAD Reference one」を中心とした出展・試聴を行っている。
■TAD Referece one/TAD CR-1/モノパワーアンプが登場
ブースの中心には「TAD Referece one」が鎮座しており、参考出展されたモノパワーアンプ2機と組み合わせ試聴することができる。モノパワーアンプは昨年のCESとA&Vフェスタでお目見えした時よりもブラッシュアップ。外観も変化しており、ボトムベースがよりがっしりとしたものに変更されていた。筐体は516W×295H×622Dmm・80kgで、出力は600W(4Ω)でフルバランス構成となっている。
ブースではブックシェルフスピーカー「TAD CR-1」にも注目だ。今回が日本初登場となるCR-1は、CES2009登場時(関連ニュース)よりもさらに進化したかたちでのお披露目となった。キャビネットの構造を改良し不要な鳴きを抑えたほか、内部構造にも手を加えたという。TAD R-1と同じCSTユニットに加え、同社「TAD-M1」から引き継いだ20cmミッドバスユニットを搭載。ネットワークはR-1と同じものを採用している。「CSTなどR-1と同じ要素を搭載しながらもブックシェルフならではの表現力を持っているのが特徴で、小さい部屋への適応力に優れている」(同社技術者)というCR-1。実際に試聴してみると、ウーファーが1基少ない分低音の迫力ではR-1が勝るものの、CSTならではのリアルな音像と空間表現力はやはり素晴らしく、次元の高いサウンドを楽しめた。
モノパワーアンプ・CR-1ともに今年の秋に発売を予定。価格は現在検討中だが、TADラボの宮川 務社長は「アンプは200万円台、CR-1はR-1よりは下の価格にしたいと考えている」とコメントした。特にCR-1については「今後さらに磨きをかけていく予定」(同社技術者)とのこと。発売されれば今年のピュアオーディオ界で間違いなく重要な位置を占める製品となるだけに、今後のリリースに期待が高まる。
■TAD製品購入者に贈る特別ガラスCD「Dynamik」
なお、TAD製品を購入したユーザーに贈られる特製ガラスCD「Dynamik(デュナーミク)」もお披露目された。こちらはメモリーテック(株)の協力により同社が制作したもので、録音マイクやマイクアンプなどにもこだわったオリジナル音源から製作されたもの。「ソフト・ハードの両輪で高音質を楽しんでもらいたい」(宮川社長)という考えから生まれたもので、「音像と音場の高次元での両立」を掲げる同社製品が再生する優れた音像定位と立体音場を堪能できるものだという。
パーカッション・デュオの「クリス&祥子」をフィーチャーし、アコースティックな響きを重視。収録はマイクロホン+アナログヘッドアンプに加えデジタルマイク+デジタルマイクアンプを使用。SSL/SL4064G+を経て、Pro Tools/HD3に96kHz/24bitでマルチ収録した。ミキシングの際も、演奏のダイナミクスや楽器相互の繋がりを活かすべく、なるべくコンプレッサーやリミッター、イコライザーなどをかけないよう注力したという。
その音はクリス&祥子のお二人にも「(再生される音から)演奏しているときの自分の気配までも感じられる。すごい!」と絶賛されたとのこと。なお「Dynamik」は会期中、TADラボの試聴室で聴くことができるほか、目黒にある「STUDIO HINOKI」にて試聴が可能だ。
【「Dynamik」曲目リスト】
1.GREENSLEEVES
2.SPAIN
3.MILESTONES
4.花
5.WALK AROUND THE BLOCK
6.TRACES IN THE SKY
7.竹田の子守歌
■評論家・藤岡 誠氏によるTAR-R1セミナーも開催
TADブースには評論家の藤岡 誠氏も登場。リファレンスとしてTAD R-1を愛用している同氏ならではの視点とともに、R-1の音を堪能できるセミナーが開催された。会場には席数をはるかに上回る人が訪れ、部屋いっぱいに立ち見が出る大盛況だった。
藤岡氏は「『R-1の音』というのはなく、敢えて言えば“ノンスタンス”がR-1のスタンス。非常に正確な信号の変換・伝送・増幅ゆえにソースを忠実に再現するのが特徴だ」とコメント。CDやアナログ盤の試聴ソースを交えながら「音のクリアさ、音の立ち上がり/消え際のスピードの速さがよく分かるし、ステージイメージの良さも素晴らしい。声の定位もビシッと決まってコーラスがずれない」とR-1を評価した。
TADブースでは22日・23日も試聴(1時間入れ替え制)や評論家セミナーを行っている。是非足を運んでみてはいかがだろうか。
■TAD Referece one/TAD CR-1/モノパワーアンプが登場
ブースの中心には「TAD Referece one」が鎮座しており、参考出展されたモノパワーアンプ2機と組み合わせ試聴することができる。モノパワーアンプは昨年のCESとA&Vフェスタでお目見えした時よりもブラッシュアップ。外観も変化しており、ボトムベースがよりがっしりとしたものに変更されていた。筐体は516W×295H×622Dmm・80kgで、出力は600W(4Ω)でフルバランス構成となっている。
ブースではブックシェルフスピーカー「TAD CR-1」にも注目だ。今回が日本初登場となるCR-1は、CES2009登場時(関連ニュース)よりもさらに進化したかたちでのお披露目となった。キャビネットの構造を改良し不要な鳴きを抑えたほか、内部構造にも手を加えたという。TAD R-1と同じCSTユニットに加え、同社「TAD-M1」から引き継いだ20cmミッドバスユニットを搭載。ネットワークはR-1と同じものを採用している。「CSTなどR-1と同じ要素を搭載しながらもブックシェルフならではの表現力を持っているのが特徴で、小さい部屋への適応力に優れている」(同社技術者)というCR-1。実際に試聴してみると、ウーファーが1基少ない分低音の迫力ではR-1が勝るものの、CSTならではのリアルな音像と空間表現力はやはり素晴らしく、次元の高いサウンドを楽しめた。
モノパワーアンプ・CR-1ともに今年の秋に発売を予定。価格は現在検討中だが、TADラボの宮川 務社長は「アンプは200万円台、CR-1はR-1よりは下の価格にしたいと考えている」とコメントした。特にCR-1については「今後さらに磨きをかけていく予定」(同社技術者)とのこと。発売されれば今年のピュアオーディオ界で間違いなく重要な位置を占める製品となるだけに、今後のリリースに期待が高まる。
■TAD製品購入者に贈る特別ガラスCD「Dynamik」
なお、TAD製品を購入したユーザーに贈られる特製ガラスCD「Dynamik(デュナーミク)」もお披露目された。こちらはメモリーテック(株)の協力により同社が制作したもので、録音マイクやマイクアンプなどにもこだわったオリジナル音源から製作されたもの。「ソフト・ハードの両輪で高音質を楽しんでもらいたい」(宮川社長)という考えから生まれたもので、「音像と音場の高次元での両立」を掲げる同社製品が再生する優れた音像定位と立体音場を堪能できるものだという。
パーカッション・デュオの「クリス&祥子」をフィーチャーし、アコースティックな響きを重視。収録はマイクロホン+アナログヘッドアンプに加えデジタルマイク+デジタルマイクアンプを使用。SSL/SL4064G+を経て、Pro Tools/HD3に96kHz/24bitでマルチ収録した。ミキシングの際も、演奏のダイナミクスや楽器相互の繋がりを活かすべく、なるべくコンプレッサーやリミッター、イコライザーなどをかけないよう注力したという。
その音はクリス&祥子のお二人にも「(再生される音から)演奏しているときの自分の気配までも感じられる。すごい!」と絶賛されたとのこと。なお「Dynamik」は会期中、TADラボの試聴室で聴くことができるほか、目黒にある「STUDIO HINOKI」にて試聴が可能だ。
【「Dynamik」曲目リスト】
1.GREENSLEEVES
2.SPAIN
3.MILESTONES
4.花
5.WALK AROUND THE BLOCK
6.TRACES IN THE SKY
7.竹田の子守歌
■評論家・藤岡 誠氏によるTAR-R1セミナーも開催
TADブースには評論家の藤岡 誠氏も登場。リファレンスとしてTAD R-1を愛用している同氏ならではの視点とともに、R-1の音を堪能できるセミナーが開催された。会場には席数をはるかに上回る人が訪れ、部屋いっぱいに立ち見が出る大盛況だった。
藤岡氏は「『R-1の音』というのはなく、敢えて言えば“ノンスタンス”がR-1のスタンス。非常に正確な信号の変換・伝送・増幅ゆえにソースを忠実に再現するのが特徴だ」とコメント。CDやアナログ盤の試聴ソースを交えながら「音のクリアさ、音の立ち上がり/消え際のスピードの速さがよく分かるし、ステージイメージの良さも素晴らしい。声の定位もビシッと決まってコーラスがずれない」とR-1を評価した。
TADブースでは22日・23日も試聴(1時間入れ替え制)や評論家セミナーを行っている。是非足を運んでみてはいかがだろうか。
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