本体部と電源部を分離
【情報追加】TAD、2筐体構造のプリアンプ「TAD-C600」を発売 − “Reference”シリーズのフルラインナップが揃う
(株)テクニカル オーディオ デバイセズ ラボラトリーズ(TAD)は、ハイエンドライン“Referenceシリーズ”の新製品となるプリアンプ「TAD-C600」を12月下旬より発売する。価格は3,150,000円(税込)。
スピーカーシステム「TAD-R1」や、モノラルパワーアンプ「TAD-M600」、ディスクプレーヤー「TAD-D600」が展開されている“Referenceシリーズ”に、今回のプリアンプTAD-C600が追加されたことで、ディスクプレーヤーからスピーカーまで同シリーズのフルラインナップが出揃った形となる。
TAD-C600は、電源トランスの振動や漏洩磁束が増幅回路や信号経路へ及ぼす影響を排除するため、本体部と電源部を分離した2筐体構成を採用している。本体部の外形寸法は450W×150H×440Dmmで、電源部は220W×185H×430Dmm。電源部には400VAクラスのオーディオ用トロイダルトランスを搭載する。
本体の内部構成は、伝送回路に入力から出力まで正負対称のフルバランス増幅方式を採用したほか、オーディオ伝送の正確な伝送を実現するため、左右のオーディオ回路に同じ基板を配置して左右同一の回路を構成している。また、配線の長さや処理も左右同一にすることで、理想的なステレオ信号の伝送も実現するとしている。
左右のオーディオ基板を中央で仕切るフレームの中に、電源や制御系配線を収納した「センターフレームシールド構造」を採用する。これにより、電源や制御系配線と回路基板の干渉を防ぎ、ボックス構造の高剛性と相まって純度の高い安定した再生を図っている。
シャーシは厚さ33mm、質量15kgのアルミニウム無垢材を使用した振動制御構造とし、スピーカーなど外部からの振動を抑制。また、無垢材シャーシを使うことにより、インピーダンスの低い安定したアース電位を得られるよう配慮している。
本体にはMaster/Slave端子を搭載しており、1台のTAD-C600をMasterとして、Slave端子に接続した複数のTAD-C600を同期制御することができる。これにより、完全モノラルプリアンプ構成や3ch以上のプリアンプ構成に対応する。
入力端子にはXLR/RCAを3系統ずつ装備。入力端子ごとに入力感度を調整することが可能で、各入力端子に接続した機器の出力レベルが異なる場合でも、あらかじめ各端子の入力感度を設定することにより、入力レベルを合わせることができる。
出力端子は、ライン出力にXLR/RCAを2系統ずつ、録音出力に同1系統ずつを備えている。録音出力は、入力したオーディオ信号をセレクター回路を通さずにそのまま出力できる。
定格出力電圧は、XLRが1.5V、RCAが0.75V。SN比は120dBで、周波数特性は10Hz〜100kHz(-1.0 dB)、利得は12dBとなる。消費電力は52W。
そのほか、入力したオーディオ信号をそのまま出力できる録音出力機能を搭載。ただし素子による音質劣化を防ぐため、本体にはモニタースイッチを搭載していない。また、入力と同じレベルでプリアウトから出力するパススルー機能も備えている。
さらに、入力切り替えと音量調整操作ノブの軸受け部には、直径41mmの高精度ボールベアリングを採用し、スムーズで質感の高い操作感が得られるよう工夫している。脚部にはスパイク形状インシュレーターを採用し、本体を3点で支える。シャーシが設置面から受けるストレスを開放し、のびのびとした音質を実現するという。
■「TADの理想『正確無比』がようやくトータルで具現化」− 発表会詳報
TADは本日「パイオニア プラザ銀座」にて発表会を開催し、「TAD-C600」を披露した。
同社代表取締役社長の平野至洋氏は「9月末に『TAD-E1』を発表した際お話ししていたモデルがついに登場した。C600の登場で、“Referenceシリーズ”は音の入り口から出口までフルラインナップが完結することになる。8月頃に『TAD-C600』のプロトサンプルを聴いたとき、普段聴き慣れているCDが全く違うものに聞こえるほど衝撃を受けた。そして、C600を使うことでD600、M600、R-1、CR-1の隠れていた実力に気付かされた。完結したReferenceシリーズで、音楽家のハートに触れていただきたい」と挨拶した。
続いて、C600の設計を担当した川村克明氏も登場。「TAD-C600は“Referenceシリーズ”の新たな歴史を刻む製品。このたびReferenceシリーズが完結することで、これまで目指してきた『正確無比』というTADの理想がようやく示せるかなと思う」と新製品への自信を見せる。
「今回の開発にあたっての内部目標は『プリアンプの使命を問う』。パワーアンプTAD-M600とCDプレーヤーTAD-D600は、間にプリアンプを入れて利得を稼がなくてもレベル的には問題ない関係にある。ではそういった場合プリアンプに求められるものは何だろう? という研究・検討を重ねてきた。その問いに答えるのが『TAD-C600』だ。音を聴きながら開発したので、スペックの数字的には何の変哲もないように見える製品かも知れないが、かつてない音を味わうことができるだろう」と締めくくった。
【問い合わせ先】
パイオニア カスタマーサポートセンター(TAD 相談窓口)
TEL/0120-995-823
スピーカーシステム「TAD-R1」や、モノラルパワーアンプ「TAD-M600」、ディスクプレーヤー「TAD-D600」が展開されている“Referenceシリーズ”に、今回のプリアンプTAD-C600が追加されたことで、ディスクプレーヤーからスピーカーまで同シリーズのフルラインナップが出揃った形となる。
TAD-C600は、電源トランスの振動や漏洩磁束が増幅回路や信号経路へ及ぼす影響を排除するため、本体部と電源部を分離した2筐体構成を採用している。本体部の外形寸法は450W×150H×440Dmmで、電源部は220W×185H×430Dmm。電源部には400VAクラスのオーディオ用トロイダルトランスを搭載する。
本体の内部構成は、伝送回路に入力から出力まで正負対称のフルバランス増幅方式を採用したほか、オーディオ伝送の正確な伝送を実現するため、左右のオーディオ回路に同じ基板を配置して左右同一の回路を構成している。また、配線の長さや処理も左右同一にすることで、理想的なステレオ信号の伝送も実現するとしている。
左右のオーディオ基板を中央で仕切るフレームの中に、電源や制御系配線を収納した「センターフレームシールド構造」を採用する。これにより、電源や制御系配線と回路基板の干渉を防ぎ、ボックス構造の高剛性と相まって純度の高い安定した再生を図っている。
シャーシは厚さ33mm、質量15kgのアルミニウム無垢材を使用した振動制御構造とし、スピーカーなど外部からの振動を抑制。また、無垢材シャーシを使うことにより、インピーダンスの低い安定したアース電位を得られるよう配慮している。
本体にはMaster/Slave端子を搭載しており、1台のTAD-C600をMasterとして、Slave端子に接続した複数のTAD-C600を同期制御することができる。これにより、完全モノラルプリアンプ構成や3ch以上のプリアンプ構成に対応する。
入力端子にはXLR/RCAを3系統ずつ装備。入力端子ごとに入力感度を調整することが可能で、各入力端子に接続した機器の出力レベルが異なる場合でも、あらかじめ各端子の入力感度を設定することにより、入力レベルを合わせることができる。
出力端子は、ライン出力にXLR/RCAを2系統ずつ、録音出力に同1系統ずつを備えている。録音出力は、入力したオーディオ信号をセレクター回路を通さずにそのまま出力できる。
定格出力電圧は、XLRが1.5V、RCAが0.75V。SN比は120dBで、周波数特性は10Hz〜100kHz(-1.0 dB)、利得は12dBとなる。消費電力は52W。
そのほか、入力したオーディオ信号をそのまま出力できる録音出力機能を搭載。ただし素子による音質劣化を防ぐため、本体にはモニタースイッチを搭載していない。また、入力と同じレベルでプリアウトから出力するパススルー機能も備えている。
さらに、入力切り替えと音量調整操作ノブの軸受け部には、直径41mmの高精度ボールベアリングを採用し、スムーズで質感の高い操作感が得られるよう工夫している。脚部にはスパイク形状インシュレーターを採用し、本体を3点で支える。シャーシが設置面から受けるストレスを開放し、のびのびとした音質を実現するという。
■「TADの理想『正確無比』がようやくトータルで具現化」− 発表会詳報
TADは本日「パイオニア プラザ銀座」にて発表会を開催し、「TAD-C600」を披露した。
同社代表取締役社長の平野至洋氏は「9月末に『TAD-E1』を発表した際お話ししていたモデルがついに登場した。C600の登場で、“Referenceシリーズ”は音の入り口から出口までフルラインナップが完結することになる。8月頃に『TAD-C600』のプロトサンプルを聴いたとき、普段聴き慣れているCDが全く違うものに聞こえるほど衝撃を受けた。そして、C600を使うことでD600、M600、R-1、CR-1の隠れていた実力に気付かされた。完結したReferenceシリーズで、音楽家のハートに触れていただきたい」と挨拶した。
続いて、C600の設計を担当した川村克明氏も登場。「TAD-C600は“Referenceシリーズ”の新たな歴史を刻む製品。このたびReferenceシリーズが完結することで、これまで目指してきた『正確無比』というTADの理想がようやく示せるかなと思う」と新製品への自信を見せる。
「今回の開発にあたっての内部目標は『プリアンプの使命を問う』。パワーアンプTAD-M600とCDプレーヤーTAD-D600は、間にプリアンプを入れて利得を稼がなくてもレベル的には問題ない関係にある。ではそういった場合プリアンプに求められるものは何だろう? という研究・検討を重ねてきた。その問いに答えるのが『TAD-C600』だ。音を聴きながら開発したので、スペックの数字的には何の変哲もないように見える製品かも知れないが、かつてない音を味わうことができるだろう」と締めくくった。
【問い合わせ先】
パイオニア カスタマーサポートセンター(TAD 相談窓口)
TEL/0120-995-823
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