日本を代表するアナログプレーヤーの最新モデル登場

【独HIGH END】テクダス、超弩級Air Force Oneのエッセンスをふんだんに投入したJrモデル「Air Force III」発表

公開日 2015/05/18 10:50 季刊NetAudio編集部・浅田陽介
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ミュンヘンで現地時間5月14日(木)から開幕したハイエンドオーディオイベント「Munich HIGH END2015」。地元ドイツはアナログレコードの人気が非常に高いことで知られ、今回の同ショウでも実に多くのブランドのブースでアナログプレーヤーの姿を見ることができる。

ヨーロッパのプレーヤーというとこれまで、主にアクリル素材を活用したモデルを多く見ることができたが、昨今では剛性に優れた金属素材をふんだんに投入した上で、強固な筐体を採用したモデルが増加傾向にある印象だ。

このトレンドの移り変わりの背景には、テクダスがアナログオーディオ市場へ投入した「Air Force One」の存在が大きく関係しているといっても過言ではないかもしれない。事実、Air Force Oneはヨーロッパ市場でも順調な販売実績を誇り、いまや世界最高峰のアナログターンテーブルのひとつとして絶対的な存在感を放っている。

そんな物量を徹底的に投入した上で静粛かつ正確な回転、そして極めて高S/Nなサウンドを実現したテクダスは、Munich HIGH END 2015にて最新モデル「Air Force III」を世界に先駆け発表した。

今回のショウで世界に先駆け発表された、テクダスの最新アナログターンテーブル「Air Force III」

Air Force IIIは、同社のAir Force One、Air Force Twoに続くハイエンドアナログターンテーブル。テクダスでは現時点の末弟に位置するアナログターンテーブルだが、そこにはAir Force OneとAir Force Twoのノウハウがふんだんに盛り込まれている。

メインフレームにはAir Force Oneと同様に極めて高い精度を誇るアルミ削り出しを採用し、質量は18kg。最大の特徴は、必要最小限のレベルまでサイズを小型化した一方で、9インチと12インチのトーンアームを最大4本まで搭載できる点。トーンアームベースは1本分が付属で、それ以外はオプション対応となる予定だ。また、トーンアームベースは基本的に受注生産で、さまざまなトーンアームへ対応することが可能となっている。質量9kgのプラッター部も、メインフレームと同様のアルミ削り出し材を採用している。

Air Force IIIのサイズはこれまでのAir Forceのなかで最も小型となっているが、トーンアームは最大4本まで搭載可能としている

トーンアームベースを固定するネジは、通常の横から止める方式ではなく上から締める方式を採用。これによりフレームベースとは仮想的な一体型を実現したリジッドな作りを実現した

「Air Force」の由来となった空気の力を活用したエア・ベアリング、ディスク吸着機構は、Air Force IIIでももちろん搭載。モーター部はAir Force Twoと同一のものが採用されているなど、「Air Force」の名前にふさわしい高い性能を受け継いだアナログターンテーブルへと仕上がっている。

モーター部はAir Force Twoと同一のものを採用する


Air Force IIIのコントロールスイッチや表示画面もこれまでのAir Forceを踏襲したものとなっている

エア・ポンプ/電源ユニットは、現時点ではAir Force Twoのものよりもひとまわり小型の筐体となっている

さらに、オプションとして前述のトーンアームベースのほか、タイプの異なるプラッターやダンピングテーブルも用意されるとのこと。こちらは現在開発が進められている。

なお、Air Force IIIは現在開発中のため、今回展示された筐体はプロトタイプ。外観や仕様の変更は予定されているものの、日本市場では予価¥1,600,000〜¥1,700,000程度となる見込みだ。

ヨーロッパのアナログオーディオ市場でも、テクダスへの注目は大きい。なかでも最も現実的なモデルとなるAir Force IIIは、来場者から多くの注目を集めている。

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