オーディオアクセサリーも注目
「オーディオセッション in OSAKA 2017」レポート − 初出展モデル多数、シアターも盛況
ネットオーディオ関連の製品も盛況だ。M2TECHは、国内初披露というDAコンバーター「Young MkIII」を用意。DSD 256(11.2MHz)およびPCM 384kHz、そしてMQA再生に対応するというモデルで、価格は180,000円(税抜)。
また同じく初出展となるパワーアンプ「Crosby」のサウンドを聴くこともできた。単体でステレオパワーアンプとして使用できるほか、会場ではモノブリッジで使用されていた。こちらも近日発売予定で、価格は160,000円(1台/税抜)。
アイ・オー・データ機器は、fidataブランドのハイエンドオーディオNASのほか、「RockDisk for Audio」の後継モデルとなるネットワークオーディオサーバー「Soundgenic」を参考展示。2TBハードデイスク搭載型と1TB SSD搭載型の2モデルが用意されており、機能としてはfidataブランドで培われた資産を継承し、メディアサーバー機能やOpen Home対応のUSBトランスポート機能、USB光学ドライブを使用したCDリッピング機能、ハイレゾ音源の自動ダウンロード機能などを実現する。
価格は正式に明かされていないが、RockDiskの後継ということでエントリークラスの価格帯が予想される。そのためハード面では通常のNASとしての仕様でコストダウンが図られているが、その制限のなかでも脚部などできる限りの工夫が為されているとのこと。
ブライトーンはSOtMブランドのRoon Ready対応ネットワークトランスポート「sMS-200」、およびUSBリジェネレーター「tx-USBultra」を中心としたデモを展開。tx-USBultraはUSB-DACとパソコンの間など、USB接続を行う機器同士の間で使用することで音質向上を図るアクセサリー製品。外部クロック入力ありのバージョンや、外部電源を利用することも可能となっている。なお、純正外部電源を2018年夏頃を目指して開発中とのこと。
オンキヨーやパイオニアのブースでは、SACDプレーヤー「PD-70AE」やネットワークプレーヤー「N-70AE」などのハイエンドモデルを用いたシステムを用意。バーチカルツイン方式採用のスピーカー「S-PM50」の音色を楽しむことができた。
またオンキヨーブランドの小型ハイレゾDAP最新モデル“rubato”「DP-S1A」などポータブルオーディオ関連も展示。担当者は「関西では、新製品もそうだが、今年発表された準新製品にあたるモデルも、じっくり聴いていただく機会はなかなかない。特にメーカー各社が一斉に集うこのイベントは貴重な機会だ」とイベントへの印象を語った。
DIATONEはブランド70周年記念スピーカー「DS-4NB70」をデモ。オーディオセッションからほど近い別会場の落ち着いた空間で、Grand Prix AudioブランドのアナログプレーヤーやZANDENのアンプと組み合わせたシステムで大音量を鳴らしていた。
ネットワークジャパンが取り扱うquadralブランドからはAURAMシリーズの新スピーカー「MONTAN 9」が登場。2018年2月ごろの発売を予定しており、会場でデモ機を見ることはかなわなかったが同タイミングでフラグシップ「TITAN 9」、準フラグシップ「VULKAN 9」と、AURUM 9シリーズが一挙3モデル発売されるという。
SHUREやSTAXなどのイヤホン/ヘッドホンブランドも製品を展示。小型のCDシステムや、来場者のポータブルプレーヤーなどを用いた試聴が行えるようになっていた。JVCケンウッドも、“K2テクノロジー”搭載のMMCXイヤホン用ワイヤレスオーディオレシーバー「SU-ARX01BT」などの最新モデルを用意した。
オーディオアクセサリーも充実している。フルテックは同社がラインナップする電源ケーブルやプラグと共に、注目を集めるコネクター/ケーブルホルダー「NCF Booster」を展示。本体にコネクターやケーブルを挟み込むようにして使用するアクセサリーで、壁コンセントに挿した電源ケーブルや、アンプ側のプラグ、スピーカーケーブルなど様々な箇所で使用でき、また使用箇所を増やすごとに効果は増していくという。
エスカートは調音パネルの最新製品となる音響拡散パネル「FOCUS」や、床用音響拡散パネル「FLOOR BASE」などを部屋中にセッティングしたオーディオルームを用意してその効果をアピールした。また天井用パネル「ROOF(仮名称)」を初出展。付属のピンを用いて天井に取り付けるパネルで、4枚セットで予価12,800円前後、今冬の発売を予定しているとのこと。
■ホームシアターシステムの視聴ブースも展開
プロジェクターやAVアンプ、マルチスピーカーを使用したホームシアターの視聴ブースも多数展開。ソニーは4K/HDR対応のレーザープロジェクター「VPL-VW745」を用意。ネイティブ4K対応の4K SXRDパネルおよびZ-Phosphorレーザーダイオード光源を採用。上位機の機能や技術を投入しながら価格を抑えたモデルとなっている。
JVCは、0.69型ネイティブ4K D-ILAデバイスと新開発レーザー光源技術「BLU-Escent」を搭載したプロジェクター「DLA-Z1」と、最新世代4K e-shift 5テクノロジーを搭載した4K HDR対応D-ILAプロジェクター「DLA-X990R」での比較視聴が行えるブースをセッティングした。
デノンやマランツ、パイオニアなどの各社もAVアンプの最新モデルを用いたブースを展開。ECLIPSEのスピーカーで構成されたサラウンドシステム、イネーブルドスピーカーによるアトモス体験なども多くの来場者で賑わった。
以下、会場の様子を写真でお伝えしていきたい。