ハイレゾロゴ手数料は引き続き上方推移
日本オーディオ協会が総会開催。課題は若年層取り込み、ハイレゾロゴライセンス条件見直しも
一般社団法人 日本オーディオ協会(JAS)は、2019年通常総会と理事会を開催。ハイレゾの更なる推進、若年層の取り込み、協会組織の国際化対応といった今後の課題が語られたほか、平成30年度の収支報告および2019年度の収支予算案が決議された。
冒頭挨拶した小川理子会長は「ここ数年、ハイレゾなどデジタルでいかにいい音を聴いてもらうか、という点を業界全体で推進してきた。盛り上がりを見せるヘッドホン市場では、『ハイレゾオーディオワイヤレスロゴ』を昨年新たに策定し、拡大を見せている」と実績を振り返った。
そして、「デジタライゼーションの力で世の中がめまぐるしく進歩しているなかで、オーディオ業界をいかに活性化していくかが喫緊の課題だ。音楽を楽しみ、音楽に感動することは人間としての普遍的な部分。時代に適応した楽しみ方のスタイルを提案していきたい。6月29日、30日に開催される『OTOTEN 2019』では、オーディオマニアだけでなくビギナーの方、若い方々にも楽しんでもらえるような企画を取り入れた。変化に対応できるオーディオ業界でありたいと思っている。業界全体で、元気に明るくやっていきたい」と意気込みを述べた。
■ハイレゾロゴ手数料は引き続き上方推移。今後は賛助会員も使用料が必要に
続いてJAS専務理事 技術会議議長の森 美裕氏が、2018年度の収支を報告。今年度の事業計画についても説明した。
2018年度は当初予定を大きく上回る173万5,000円の黒字に。特にハイレゾロゴの手数料収入は、当初見込みを約210万円上回る約1,790万円にのぼるなど、引き続き好調を記録した。2019年3月31日時点で、ハイレゾオーディオロゴ・ライセンシーは182社に、JASのwebに登録された対応製品は24カテゴリー1,636製品に達した。
なお、これまで賛助会員はハイレゾロゴを無料で使用可能だったが、2019年度からは年間15万円が必要となるとのこと。あす6月13日以降の契約から適用される。
■若年層取り込み/組織の国際化対応/ハイレゾロゴライセンス条件見直しなどを実施
今年度の事業計画としては、2022年の日本オーディオ協会70周年を見据え「今後のオーディオの楽しみ方をまとめる」「国際化に対応できる組織を目指す」「マニア層に加え若年層(特に学生)にもアプローチを広げる」ことが掲げられた。ハイレゾや空間音響技術についてまとめていくほか、コンピュータ技術やアプリ、通信(5Gなど)といった視点をオーディオに加えるための活動を実施。国外企業・団体との交流も広げていくという。
具体的な活動としては、「OTOTEN 2019」での「オーディオスタートコーナー」や「レコーディングエンジニアを目指す学生向けプログラム」といったビギナー層・若年層向けの企画の実施や、JASジャーナル/webサイト等を使った広報活動が挙げられた。さらに今後はOTOTEN等のイベントに海外メーカーが出展しやすい体制の整備なども進めていくとした。
また、ハイレゾロゴについて、利用がグローバルに広がっている実状に即したライセンス条件の公平化・明確化を検討。さらなる普及を目指し、対象の拡大などライセンススキームの変更も検討していることが発表された。
そのほか、12月6日の「音の日」についても言及。今年度はこれまでと同様オーディオ業界関係者のなかから顕彰する予定だが、かけているコストの割に知名度が低いことが課題のため、今後は実施場所の変更を視野にいれていることが明らかにされた。
なお、2020年度を目安に協会員会費を5〜10%ほど値上げする考えであることも述べられた。これについては来年度の総会で承認を得られたら実施するとのことだ。
■一部役員が交代に
総会では、以下のとおり一部役員の交代も承認された(敬称略)。
<新任>
松本義典(ソニー)
和田文昭(アキュフェーズ)
内垣雄一郎(三菱電機)
<退任>
小川功一(ソニー)
飯森幸利(パイオニア)
鈴木雅臣(アキュフェーズ)
松岡文啓(三菱電機)
冒頭挨拶した小川理子会長は「ここ数年、ハイレゾなどデジタルでいかにいい音を聴いてもらうか、という点を業界全体で推進してきた。盛り上がりを見せるヘッドホン市場では、『ハイレゾオーディオワイヤレスロゴ』を昨年新たに策定し、拡大を見せている」と実績を振り返った。
そして、「デジタライゼーションの力で世の中がめまぐるしく進歩しているなかで、オーディオ業界をいかに活性化していくかが喫緊の課題だ。音楽を楽しみ、音楽に感動することは人間としての普遍的な部分。時代に適応した楽しみ方のスタイルを提案していきたい。6月29日、30日に開催される『OTOTEN 2019』では、オーディオマニアだけでなくビギナーの方、若い方々にも楽しんでもらえるような企画を取り入れた。変化に対応できるオーディオ業界でありたいと思っている。業界全体で、元気に明るくやっていきたい」と意気込みを述べた。
■ハイレゾロゴ手数料は引き続き上方推移。今後は賛助会員も使用料が必要に
続いてJAS専務理事 技術会議議長の森 美裕氏が、2018年度の収支を報告。今年度の事業計画についても説明した。
2018年度は当初予定を大きく上回る173万5,000円の黒字に。特にハイレゾロゴの手数料収入は、当初見込みを約210万円上回る約1,790万円にのぼるなど、引き続き好調を記録した。2019年3月31日時点で、ハイレゾオーディオロゴ・ライセンシーは182社に、JASのwebに登録された対応製品は24カテゴリー1,636製品に達した。
なお、これまで賛助会員はハイレゾロゴを無料で使用可能だったが、2019年度からは年間15万円が必要となるとのこと。あす6月13日以降の契約から適用される。
■若年層取り込み/組織の国際化対応/ハイレゾロゴライセンス条件見直しなどを実施
今年度の事業計画としては、2022年の日本オーディオ協会70周年を見据え「今後のオーディオの楽しみ方をまとめる」「国際化に対応できる組織を目指す」「マニア層に加え若年層(特に学生)にもアプローチを広げる」ことが掲げられた。ハイレゾや空間音響技術についてまとめていくほか、コンピュータ技術やアプリ、通信(5Gなど)といった視点をオーディオに加えるための活動を実施。国外企業・団体との交流も広げていくという。
具体的な活動としては、「OTOTEN 2019」での「オーディオスタートコーナー」や「レコーディングエンジニアを目指す学生向けプログラム」といったビギナー層・若年層向けの企画の実施や、JASジャーナル/webサイト等を使った広報活動が挙げられた。さらに今後はOTOTEN等のイベントに海外メーカーが出展しやすい体制の整備なども進めていくとした。
また、ハイレゾロゴについて、利用がグローバルに広がっている実状に即したライセンス条件の公平化・明確化を検討。さらなる普及を目指し、対象の拡大などライセンススキームの変更も検討していることが発表された。
そのほか、12月6日の「音の日」についても言及。今年度はこれまでと同様オーディオ業界関係者のなかから顕彰する予定だが、かけているコストの割に知名度が低いことが課題のため、今後は実施場所の変更を視野にいれていることが明らかにされた。
なお、2020年度を目安に協会員会費を5〜10%ほど値上げする考えであることも述べられた。これについては来年度の総会で承認を得られたら実施するとのことだ。
■一部役員が交代に
総会では、以下のとおり一部役員の交代も承認された(敬称略)。
<新任>
松本義典(ソニー)
和田文昭(アキュフェーズ)
内垣雄一郎(三菱電機)
<退任>
小川功一(ソニー)
飯森幸利(パイオニア)
鈴木雅臣(アキュフェーズ)
松岡文啓(三菱電機)
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