欧米のハイエンドブランドも多数展開

<香港ショウ>香港は実は「CD天国」!? ハイエンドブースのほかイヤホン関連展示も大きく増加

公開日 2024/08/11 09:46 ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
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現在開催中の「香港ハイエンドオーディオショウ」。改めてショウの全貌についてレポートしよう。

CH Precision、ウィルソンなどを展開するJadis Electronics

香港オーディオショウは大きくわけて3つのフロアで開催される。2Fと4Fは広めの個室がフロアごとに10部屋あり、現地の代理店ごとにブースを展開するハイエンドオーディオエリアである(なお、香港はイギリス文化の流れをくんで、日本における1Fがグラウンドフロア、日本の2Fが香港の1Fとカウントされる)。dCSやウィルソン・オーディオ、マジコといった欧米の超有名ブランドは主にこのエリアに出展している。

ダン・ダゴスティーノ、マジコなどを展開するRoksan Trading

3Fがいわゆる大ホールで、広大な空間にそれぞれ小部屋を作ったり仕切りを設置したりして展示ブースを設けている。会場の外周を囲むようにハイエンドのスピーカー試聴ブースが30ほどあり、中央のエリアはイヤホンからアクセサリー、プロ向けオーディオ機器、パーツ屋までさまざまな展示がなされている。ちょっと強引に日本のイベントで例えるなら「インターナショナルオーディオショウ」と「ヘッドフォン祭」と「OTOTEN」を全部合わせて幕張メッセで一緒に開催している感じ、といえばイメージが湧くだろうか。

日本のアクセサリーブランドも人気

日本でもおなじみのブランドが多数登場。日本と違って「立ったまま」の試聴スタイルが主流のようだ

多くは現地代理店の出展と思われるが、なかにはメーカーみずから出展をブースも多い。香港ブランドのLUMINは3Fホールで独立したブースを構えている。

香港・LUMINはメーカーとして出展。Bowers&Wilkinsのスピーカーと組み合わせ

5年前と比しても明らかにイヤホン・ヘッドホン関連の展示が増えており、一方でビジュアルのブース数は非常に少ない。香港ではヘッドホンよりもイヤホンの需要が大きく、また“ファッションアイテム”としても重要だそうで、リケーブルも音質だけではなく色や質感も含めてカラフルで楽しめるものが多い印象。またいわゆる有線タイプのものが多く、完全ワイヤレスは(NOBLEやSHOKZなどの展示は見かけたが)、相対的には少なめと感じられた。

そしてひとつ驚かさせれるのが、想像以上に「CD天国」であることである。世界的にはストリーミングサービスが主流になっているとは言われるものの、こと香港についてはデモンストレーションブースでの再生メディアとしても、また物販ブースの多さにしてもCDが群を抜いている。

ボブ・ジェームズ・トリオや山本剛などのアルバムづくりで知られるevosound

オーディオアクセサリー誌で付録にしたこともある瑞鳴音響

3Fホールから入って左側は音楽レーベルの出展ブースが軒を連ねており、来場者は我先にとCDに手を伸ばし購入していく。エソテリックの「名盤復刻」SACDシリーズも主催社である「Audiotechnique」ブースで販売されている他、日本でも有名なところではevo soundやナクソス、かつて「オーディオアクセサリー誌」で付録にしたこともある瑞鳴音響、UHQCDなど高音質メディアに力を入れる風行唱片など20以上ものレーベルがCDやレコードを販売している。

中古のコーナーもあるがほとんどが新品。日本では名前を聞いたこともない中華アーティストCDの作品がほとんどで、CDメディアの根強い強さにも驚かされる。

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