HOME > ニュース > 中島平太郎氏が特別講演:RWPPIが第38回 定期ミーティングを開催

中島平太郎氏が特別講演:RWPPIが第38回 定期ミーティングを開催

公開日 2006/08/29 20:09
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
RWプロダクツ・プロモーション・イニシアティブ(略称:RWPPI)は、第38回目の定例会議をパイオニア(株)の目黒本社にて開催した。


RWPPI代表の相澤氏
開会の挨拶を行ったのはRWPPI代表の相澤宏紀氏。「記録型DVDは数多くのメディアが出そろい、いざ買おうと思うと迷ってしまうような、嬉しい悩みもある。また一方で、友人とのディスクの貸し借りをする際に再生互換の面で難しいこともある。RWPPIでは、お客様により満足してDVDを使ってもらうための様々な互換性テストを進めていく必要がある」と語り、今後も本会議を有効な意見交換の場としていきたいとした。

続いて、今回新たにRWPPIに加わったFalcon Technologies International L.L.C.のDerk Jan Adelerhof氏が登壇し、同社の概要を説明した。Falcon Technologiesは、スイスとアラブ首長国連邦に拠点を持つメディアメーカー。アラブのRas Al Khaymanに製造プラントを建設し、2005年9月に稼働を開始しており、主にDVD-R、DVD-R DLを製造している。同氏は、「アラブに製造拠点を置くことでヨーロッパやアジアの各国へのアクセスがスムーズに行える」と説明。なお、マーケティングの拠点はスイスに構えている。同社は今後、新たなフォーマットにも積極的に取り組み、前向きな事業展開を図っていくという。


SINOCES 2006 でのブース展開の様子
次に行われたのは、RWPPI事務局の森下正巳氏によるSINOCES 2006(中国国際消費電子博覧会)の実施報告(出展概要詳細)。7月7日に中国・青島で開催された同展示会でのプロモーション活動の成果を報告した。ステージでのプレゼンテーションを中心にRWPPIの訴求を行ったという同ブースでは、メンバー企業の新製品の展示なども実施。来場者は業界関係者が多く、米国のバイヤーなども数多く来場していたという。SINOCESは、International CESと組んだショウという事もあり、来場者の質も高く、今後さらに規模を拡大するだろうと報告した。

RWPPIの互換性検証活動である「ラウンドロビンテスト(RRT)」の実施概要の説明も行われた。RRTは、6回目の互換性検証活動「Stage 6」へとステップを進めており、今回は53社が参加する。テストはロジカルフォーマットWG、フィジカルフォーマットWGなどの各ワーキンググループに別れて8月より開始される。今回は、最新のメディアである8倍速対応DVD-R DLや16倍速対応DVD-Rなどのテストを重点的に行う予定で、他にも8cm DVDやCPRM関連のテストを実施する予定だ。Stage 6の最終報告は2007年1月に行う予定となっている。


ソニー「HDR-UX1」
続いて登壇したのは、ソニー(株)デジタルイメージング本部DV事業部の内田氏。ハイビジョンの新しい記録方式「AVCHD」に関する発表を行った。AVCHDは、DVDやHDD、メモリーカードなどにハイビジョン映像を記録する新規格で、ソニーは同規格対応製品としてDVDムービー「HDR-UX1」(製品データベース)を9月10日に発売する。ここでは、新製品の発表前ということもあり、今回の発表では規格内容の詳細の説明は行わず、商品の紹介をするにとどめた。会場では、PDPに映し出されたHD映像の美しさに関係者から驚きの声があがり、DVDカムコーダーにもHD時代が到来したことをあらためて認識させた。


中島平太郎氏
最後に、特別講演としてCDs 21ソリューションズ会長の中島平太郎氏による講演が行われた。同氏は、日本におけるCDの開発に携わった経緯があり、デジタル光ディスクの「始祖」とも呼ばれる人物。同氏は、82年にCD、CDプレーヤーを開発した時のエピソードや、CD-Rの開発を始めたときの困難など、デジタルメディアの移り変わりとともに紹介。記録媒体として重要度を増しているHDDとの連携をとりながら、BD/HD DVD以降も光ディスクが重要なメディアとして進化していく必要があり、そのためには今後も各関係企業・団体が協力しあっていくべきだと語った。

(Phile-web編集部)

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE