CES2009レポート
<東芝(2)>CELL TVにも搭載を検討 − “手かざし”がユーザーインターフェースを変える
■各社が続々と搭載するテレビウィジェット機能
プレスカンファレンスで公開された、同社の新たなネットワークへの取り組みについてもデモが行われた。一つは「Widget Channel」というもので、Yahoo!やIntelが展開している「TVウィジェット」を表示し、ニュース、天気予報、株価などの情報などのほか、ネット動画の視聴も可能とするもの。同種の機能はソニーやサムスン、LG電子など複数の企業が提案しており、今後続々と商品化されるものと予想される。
RDシリーズ、VARDIAシリーズの商品企画担当者として著名な同社の片岡秀夫氏は、「こういう機能を各社独自の仕様で実装すると、下位互換性が保たれなかったり、コンテンツ数の制限などが起きる可能性があるなど、限界がある。これに各社が気づき、同じような方向性に進んでいるのではないか」と語る。
現在の東芝の試作機のインターフェースは、画面下部の「ドック」と呼ばれる部分に様々なウィジェットが並び、リモコンの左右キーで好みのウィジェットを選択すると画面左側に詳細が表示される。この「Widget Channel」は、今年後半から、同社の薄型テレビ“REGZA"のほか、DVDプレーヤー内蔵液晶テレビ、さらに単体ネットワークプレーヤーに搭載される予定。今のところ国内モデルに搭載する計画はないという。
そのほか、ネットワーク対応テレビと単体のネットワークプレーヤーは、Windows Media Center Extender(MCX)に対応。これにより、家庭内のMedia Center対応PCにアクセスし、動画や音声を視聴したり、各種機能を使用する事が可能となる。片岡氏は「北米では日本に比べ、Windows Media Center Extenderの認知度が高い。家電量販店では『MCXコーナー』が設置され、対応機器が並んでいたりする」と商品化への自信を見せる。