CES2009レポート
<東芝(2)>CELL TVにも搭載を検討 − “手かざし”がユーザーインターフェースを変える
■WirelessHDやTransfer Jetのデモを実施
このほか、東芝編のパート1でも紹介したとおり、WirelessHDのデモも実施。Qosmioで再生した動画を送信部から送り、テレビに内蔵したレシーバーで受信していた。送信機のモックアップも展示され、商品化が近いことを伺わせた。
さらに、17社が参画しているコンソーシアムで規格を策定中の近接無線技術「Transfer Jet」についてもデモが行われていた。テレビのUSB端子に接続したTransfer Jetの送受信部に小型のインターネットビューワーをかざし、ビューワー内の写真をテレビに伝送、表示していたほか、PCのキャプチャー画面をビューワーに転送するというデモも行われていた。Transfer Jetは375Mbpsという非常に高いスループットを持っているので、今後は動画データの転送などにも応用が期待できそうだ。なお、説明員によると規格の策定時期はまだ未定とのこと。
「Future Mobile Device」と題し、防水モデルやステーショナリーに挟み込むタイプの薄型デバイス、メターノール直接型燃料電池を使用したワイドLCDインターネットビューワーなど、様々なモバイル機器のコンセプト展示も行われた。
ビデオプロジェクターの最近のトピックの一つに、DLPやLCOSを使った超小型プロジェクターが増えていることが挙げられるが、東芝はさらにその上を行く超々小型プロジェクターを計画しているようだ。あくまでプロトタイプだが、アタッチメントタイプと称し、携帯電話などに取り付けることを想定したプロジェクターの容積目標は5cc。もう一つ、アクセサリータイプと称するモックアップは、容積10ccを目標としている。
最後に、省エネ対応のテレビが参考出品されていたことを紹介しよう。詳細はほとんど明らかにされなかったが、画面の明るさによって消費電力が大きく変化していたことから、LEDバックライトを使用しているものと想像される。もちろんそれだけではないはずで、具体的な技術の内容は、今後の同社の発表で明らかにされるだろう。