為替の影響などで2,278億円の営業赤字
ソニー、2008年度決算を発表 - 今期は構造改革で損失縮小見込む
大根田氏に続いては、業務執行役 SVPの原直史氏が登壇。各分野について製品別の売上状況などを説明しながら業績の詳細を説明した。
エレクトロニクス分野の営業概況は、売上高が5兆4,880億円、営業利益は1,681億円の赤字。製品別では液晶テレビ“BRAVIA”が増収だったものの、ビデオカメラ“ハンディカム”とデジタルカメラの“サイバーショット”、およびPCの“VAIO”が大幅な減収となったという。
なお、大幅な減収の要因について原氏は「既に事業から撤退している液晶リアプロジェクションテレビ、およびブラウン管テレビの売上が前年度に組み込まれていたことも関係している」と補足した。
続いて原氏はエレクトロニクス分野の製品別の利益増減要因について言及。“サイバーショット”は、価格下落と為替の影響、そして市場成長の鈍化により世界の全地域で売上が減少したという。
PCと液晶テレビは販売台数が増加したものの、価格下落や為替の影響で減益になった。また、ビデオカメラは全地域での販売台数の減少と為替の影響などで減益となったという。
また、原氏はテレビビジネスに関して「上半期において大幅に販売台数が増加して売り上げが増え、損益が改善した。しかし、9月以降の急激な経済環境の悪化や為替の影響などで通期では前年度比マイナス7%の1兆2,740億円となった」と説明した。
なお、エレクトロニクス以外の分野の売上高は、ゲームが前年度比18%減の1兆531億円、映画では前年度比16.4%減の7,175億円となるなど、金融も含めた4分野で減収。営業損益でも4分野全てで損失を計上している。