DLNAサポートもDTCP-IPには非対応
AV機能が大きく進化した「Windows 7 RC」の機能を総チェック
■「Vistaはハードウェアのスペック向上に寄与した」
続いて、コンシューマーWindows本部 本部長の藤本恭史氏が、Windows 7のコンシューマー向け機能について概要を説明した。
まず藤本氏はWindows Vistaについて「賛否の両方のご意見をいただいたが、Vistaが大きく貢献したことの一つに、ハードウェアのスペックを飛躍的に伸ばしたことにある。この数年でPCのメモリー容量、CPUの処理能力は大きく向上した」と、その意義を強調した。
その上でWindows 7については「パワフルな性能をどう活用してもらうかを考え、新たなコンシューマー向けの機能を実現した」と説明。標準で実装されるマルチタッチ機能「Windows Touch」、デジタルテレビへのネイティブ対応、ホームネットワーク対応の3つを柱として挙げた。ネットワーク機能については「2011年の地上アナログ停波を控え、家庭内の2台目、3台目のテレビもデジタル化がこれから進むはず。ここにPCとの連携の余地がある」とした。
さらにWindows 7では、標準のメーラーなどもWindows Liveで提供されるなど、Windows LiveとWindows Mobileがシームレスに連携することも特徴となる。「ユーザーにとってのベネフィットは、Live側でアプリを提供することにより、新サービスや新アプリのリリースサイクルを短くすることができる」という。
■非常に簡単な操作でホームグループへの参加が可能
さらにユーザーの使い勝手を高めるコンシューマー向け機能については、コンシューマーWindows本部 エグゼクティブ プロダクトマネージャーの森洋孝氏が解説した。
まず森氏は「Windows 7ではネットワークへの接続がますます簡単になった。使用できるネットワーク環境を一覧表示することができるほか、Windows Connect Nowという新技術によりWi-Fi接続もかんたんになった」と、ネットへの接続性が向上したことを説明。
さらに、複数のPCのコンテンツやデバイスを共有するホームグループ機能についても解説。非常にかんたんに共有が行え、ホームグループの画面を表示して「いますぐ参加」を選び、共有するデバイスなどを選択するだけで設定が完了する。ホームグループ設定を行った際にはグループ内を横断してファイルを検索することもできる。
■デバイス管理や操作体系も大きく進化
デバイス接続時のインターフェースも進化した。エクスプローラーから「デバイスとプリンター」を選択すると、製品のメタデータを用いて、直感的に理解しやすいアイコンを表示する。たとえばUSBメモリを複数差した場合、メモリーごとに違うアイコンを表示させる、などといったことも可能になる。
さらにデバイスステージという機能もニコンのデジタル一眼カメラの試作機でデモを行った。製品固有の画面が表示され、画像の取り込みなどそのデバイスで行える処理が選択できるほか、たとえばカメラなら独自の写真共有サイトに誘導したりなどといった具合に、メーカー独自のメニュー項目を設定することができる。
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