DLNAサポートもDTCP-IPには非対応
AV機能が大きく進化した「Windows 7 RC」の機能を総チェック
■XPよりも高速な起動速度
続いてWindows エクスプローラーの機能拡張についても説明が行われた。今回、エクスプローラーに「ライブラリー」という新しい概念が導入された。実はこれは仮想フォルダーで、PC内に散在している複数のフォルダーの内容を統合して見ることができるというもの。フォルダーとして表示する方法のほか、月別、日別、タグ別の表示なども行える。たとえば複数に散らばっている画像や書類をまとめて表示する際に便利な機能だ。
検索機能も強化。ライブラリーの内部を全文検索することが可能で、キーワードしてヒットした部分を色分けして表示する。プレビュー機能も進化し、ワンクリックするだけで、アプリケーションを立ち上げずに内容を確認することが可能。
パフォーマンスの強化では、「使用するまでのスピード、使用した後のスピードをともに高速化した」と説明。また消費電力も削減し、バッテリー使用時間を伸ばした。
デモでは、実際に同条件のマシンでWindows 7とXPの起動時間を比較したムービーも公開。7は約29秒台、XPは32秒台と、7の方が早かった。シャットダウンのスピード、実際の使用時のファイルコピーなどのスピードも、VistaやXPに比べて高速化している。
さらに、Direct Xファミリーも大きく進化したこと、ウィンドウごとのメモリーを50%程度削減したことなども紹介。多数のウィンドウを開いた場合でもメモリー消費が一定であることはVistaとの大きな違いとなる。
パワーマネージメントについての説明では、「Windows 7のメインターゲットはノートPC」と明言。「世界では60%近く、国内では70%近くをノートPCが占めている」とした上で、プロセッサー電力管理の強化、使用していないデバイスに電力を使わないデバイス電力管理強化、DVD再生リソースの利用率最適化などの工夫を積み重ねたという。
そのほか、セキュリティと堅牢性についてもくわしい説明が行われた。ユーザーアカウント制御は柔軟な設定が可能となり、4段階の通知レベルが設定できるようになったほか、堅牢性については、たとえばネットワークに接続できないとき、どの設定が問題かを自己診断し、修復する「トラブルシューティング」、クラッシュ原因の15%を占めるヒープ破損の影響を低減する「フォールトトレラントヒープ」、失敗したプロセスのメモリー内容をキャプチャーすると同時に、クローン機能を利用して失敗したプロセスを復旧する「プロセスリフレクション」など手厚い機能が盛り込まれている。なお、「Windows 転送ツール」機能により、旧マシンからの移行が容易になったことも要注目だ。