DLNAサポートもDTCP-IPには非対応
AV機能が大きく進化した「Windows 7 RC」の機能を総チェック
■外出先PCからのリモート再生にも対応する
なおWindows 7では標準でサポートするメディアも増えた。新たに3GPPをはじめ、AACやAVCHD、MPEG-4、HDVを標準でサポートする。
森氏は「サポートメディアが増えたのと同時に、楽しむ場所も拡大する」と説明。その一つが「リモート再生」で、DLNA 1.5に対応したデバイスやPCに対して、PC内の映像/音楽を配信できる。操作は対象ファイルの右クリックメニューから選択するだけ。森氏は「ノートPCのスピーカーはあまり音が良くないものが多いので、DLNAに対応したオーディオセットにストリーミング配信するなどの使い方も考えられる」と用途の拡大に期待を寄せる。
さらに、外出先のPCから、自宅PCのコンテンツをストリーミング再生する「リモートメディアシェアリング」という新機能についてもデモ。この機能も設定が簡便に行えるのが特徴だ。なお、HD動画などをリモート再生する場合、ネットワークの帯域幅に合わせて画質を変更し送信する、ということも可能となっている。
■デジタル3波を標準サポートするがDTCP-IPには非対応
デジタルテレビについても、OS標準でデジタル3波をサポートする。HDMI/SPDIFデジタル出力やダビング10も標準でサポートするが、DTCP-IPには非対応となる。DTCP-IP対応について森氏は、「今後も対応予定は今のところ無いが、日本市場においては大変大きい問題だと認識している。サードパーティー様と協力して、プラグインなどで実装するなどのサポートを考えている」という。
再生環境にはWindows Media Centerを使用するが、これもマルチタッチ対応PCの場合、指で画面上のコンテンツをスライドして目当てのファイルを探したり、映像を再生しながらスライダーを指で操作したりなどといったタッチ操作が可能。なお、Windows Media Centerのメディアオンラインコンテンツも、コンテンツ提供者側が対応すればマルチタッチに対応する可能性があるという。
最後に森氏は、写真のコラージュを作成するソフトを紹介。タッチ操作で縮小や拡大、回転が感覚的に行えるもので、マルチタッチの大きな可能性が感じられた。なお、Windows 7のマルチタッチ機能は、画面へのタッチだけでなく、トラックパッドでの操作にも対応しているという。
年内にも発売されると噂されるWindows 7。基本性能が向上するだけでなく、オーディオビジュアル機能も進化しており、AVファンも要注目のOSと言えるだろう。今後の続報に期待したい。