音声信号の相互送信対応、マイクロコネクタも登場
HDMI 1.4の詳細が明らかに − イーサネットを統合、3D/4K2Kもサポート
■3Dや4K2K、新色空間にも対応
HDMI 1.4では3D映像も新たにサポートする。最大1080pまでの3Dをサポートし、「フルサイドバイサイド方式」「ハーフ サイドバイサイド方式」「フレーム オルタナティブ」「フィールド オルタナティブ」「ライン オルタナティブ」「左+深度」「左+深度+Gfx+Gfx深度」など数多くの3D技術をサポート。スティーブ・ヴェヌティ氏は「3Dのフォーマットは数多く存在し、まだ進化を遂げている。動向を見守りながら、今後登場する形式もサポートする予定だ」と話した。
4K2Kの対応も新たに行った。解像度3,840×2,160の場合は24/25/30Hz、4,096×2,160の場合は24Hzまで対応する。
色空間では、新たにデジタルスチルカメラの色空間sYCC601/AdobeRGB、AdobeYCC601をサポート。スティーブ・ヴェヌティ氏は「デジカメとテレビの間の一貫性と正確性を実現する」と胸を張った。
使い勝手の面では、「リアルタイムのコンテンツシグナル伝送」機能が新たに加わる。ディスプレイとソース間で、コンテンツ情報をリアルタイムに伝送する機能で、これにより、コンテンツの種類に応じてテレビが映像設定を最適化することが可能になる。
さらにコネクターでは、これまでの標準/ミニのほか、新たにマイクロ端子(Type D)を用意した。デジカメや携帯電話などへの搭載を想定した小型コネクターで、完全19ピン仕様。最大1080pの解像度をサポートし、小型コネクターながらHDMIの規格に完全に準拠している。コネクターの開発を行った日本モレックス(株)の安藤 昇氏は「ピッチは0.4mmで変わらないが、ピンの列については、ミニの1列から2列に変更した。寸法は幅6.5mm、高さは2.9mmで、電気的/機械的な性能において、Type Cの仕様を満たすことを検証している」と説明した。なおミニとマイクロの比較では、基板専有面積は37%、大きさは43%縮小している。
このType Eコネクターを開発した日本航空電子工業(株)の佐藤 淳氏は、「開発コンセプトは車載要件とHDMI要件の両立。車載要件では、堅牢性や耐振動性など車載スペックの性能確保を行い、さらに端子ピッチを1.5mmに広げ、確実な信号伝送を可能にした。また、嵌合保持をするためにハウジングメカロック構造を採用。車内での取り回しができるよう強度や屈曲性も高めた」と話した。
Type Eコネクターのメリットについて佐藤氏は「ポータブル機器をHDMIケーブル1本で車載機器に接続できる。さらに車載機器間を接続するニーズにも適している」と説明。実際の商品としては、車載用のType E HDMIコネクターはもちろん、Type Aとの中継レセクタプルも用意する。