【更新】パナソニック、別売レンズで3D撮影に対応するAVCHDビデオカメラ2機種

本日開催された製品発表会には、パナソニック（株）デジタルAVCマーケティング本部 本部長の西口史郎氏らが出席。西口氏は3D対応テレビを他社に先駆けて発売したことなどに触れながら「パナソニックは業界の牽引者として3Dをリードしている」と、3Dに対する同社の姿勢を改めて強調する。

そして、AV機器は「見る」「残す」「撮る」の順に発展してきたと説明。「『撮る』は家庭用システムの最終フェーズ」だとし、テレビ、レコーダー、そして今回のビデオカメラと同社が順に3D対応機を発表してきたことについて触れた。

また、入学式や運動会、結婚式などハレの日を最高の映像で残したいというニーズが高いとし、「自分で撮影する映像はキラーコンテンツ」とコメント。こうしたコンテンツを3Dで残せるようになることの魅力を語った。

西口氏はBDソフトや放送などにも3Dコンテンツが広がっている現状に言及。新製品により、これからは3Dコンテンツを自分で作る新たなフェーズに入るとした。

そして「テレビやレコーダーにムービーを加えて、3D対応機器を対応させた3Dリンクを提案する。これによって家庭の3Dの世界がさらに楽しく、身近になると確信している」とコメント。「3Dラインナップも充実し、一層の広がりを見せている。3Dは導入期から普及期へと急速に移っている」と言葉を続け、「パナソニックは常に一歩先を行く。新しい3Dの時代をパナソニックが作り上げていきたい」と述べて会見を締めくくった。

以下、質疑応答の模様をお届けする。

Q.3D映像の互換性について聞きたい。他メーカーの3Dテレビでも視聴できるのか。

A.サイドバイサイドに対応しているものであれば可能だ。

Q.ステレオベースは何センチなのか。また、3D撮影の際のモニター方法はどうなるのか。

A.具体的な数字は申し上げられないが、目の幅よりも狭い、柔らかな視差にしている。撮影の際は基本的に2Dで行う。モニターする場合には3D対応テレビなどのモニターに接続することになる。

Q.販売台数の目標と、前年のカムコーダーの販売実績を教えて欲しい。

A.月産台数は「HDC-TM750」が約1,600台、「DHC-TM650」が約4,000台、「VW-CLT1」が約1,200台を予定している。これがおおよその目標。

昨年度の実績は、国内では25パーセントくらいのシェアだった。今回の3Dムービーを出すことによって、全体の4台から5台に1台は3Dモデルになるのではないかと考えている。ラインアップの拡充によってさらに3Dを普及させていく。3Dはムービーのキラーコンテンツになる。ユーザーからも強い要望を頂いている。ムービーによって3Dの需要が群として伸びると思っている。

Q.個人的に普通のカメラ2台を使っての3D撮影を今まで続けているのだが、それを変換できるのか。また、今後そういうことができるようになる可能性はあるのか。

A.それは編集の領域なので今回の機器には搭載していない。編集の領域での技術として可能だとは思う。

Q.今後の展開について訊きたい。アダプターなしの一体型モデルの可能性はあるのか。また、コンパクトカメラで3Dを撮りたいというユーザーもいると思うが、そうした点についてはどのように考えているのか。

A.アダプタータイプはカメラ本体を小型化もできるし価格も抑えられるメリットがある。そのため、まず今回はこういう方式を採用した。一体型の開発も準備していきたい。ニーズを見ながら検討していく。また、コンパクトデジタルカメラについての要望も日増しに高まっている。こちらも今後の3Dの世界を牽引する大きな役割を果たす可能性があると思っているので、動向を見極めながら検討していきたい。