iOS/Android操作対応機器も増殖
【CES】ソニーブース詳報 − 新エンジン搭載“BRAVIA”や裸眼3Dテレビなど披露
■27機種が一挙発表された新BRAVIA
続いて今回のCESで公開された新製品群を見ていこう。
BRAVIAは、22V型から65V型までの全27機種を発表した。3D対応の液晶テレビは16機種で、インターネットに接続可能なモデルが22機種。
「Video On Demand powered by Qriocity(“キュリオシティ”ビデオオンデマンド)」対応モデルや、進化した独自の倍速技術「モーションフロー」、ソニー独自の新画質回路「X-Reality」「X-Reality PRO」搭載モデルなどが揃う。
各モデルの詳細はこちらで確認できるが、上位シリーズはIEEE802.11n対応のWi-Fiを内蔵し、720pでのSkype通話機能も備えている。中位機種はUSB接続のアダプターでWi-Fiに対応。Skypeにも対応している。下位機種はネット対応せず、バックライトもCCFLとなっている。
より高品位な「X-Reality PRO」エンジンを搭載しているのは、フラグシップモデルの「XBR HX929」シリーズや「HX820」「HX729」シリーズの2シリーズ。そのほかの中位モデルは「X-Reality」エンジン、下位機種はどちらも非搭載という区分けになる。
ラインナップの中で最も注目の「XBR HX929」は3月から順次米国で発売する。ラインナップは65/55/46V型の3サイズ。直下型のLEDバックライトを備え、ローカルディミングにも対応。ラインナップの中で直下型LEDを採用しているのは本シリーズだけで、LEDバックライトを備えた他シリーズはエッジ型となっている。
「XBR HX929」はまた、モノリシックデザインやオプティコントラストパネルを従来モデルから継承。パネルの高速駆動技術「MotionFlow XR 960」を搭載しているのもポイントで、直下型LEDを活かし、液晶の書き換えに合わせてバックライトスキャニングを行っているものと思われる。
■BRAVIAはスマホ操作にも対応。波形で楽曲検索も
なお今回発表されたBRAVIAのうち、いくつかのシリーズはiOS/Androidでの操作にも対応。同社製アプリ「Media Remote」を用いて、タッチパネルのフリック操作でカーソルを動かしたり、ソフトウェアキーボードを使って文字入力を行ったりすることができる。
ブースではNX720シリーズを使ってネット系サービスのデモが行われており、その一環としてMedia Remoteも紹介されていた。
「Media Remote」は、日本ではBDプレーヤーの一部機種のみが対応しているが、米国ではBRAVIAの操作も可能になった。特にソフトウェアキーボードでの文字入力は、VODサービス「Qriocity」や「BRAVIA Internet Video」を使用する際、タイトル検索などを素早く行えそうだ。実際に触ってみても、従来のリモコンよりも使い勝手が良いと感じる場面が多かった。
また、日本では未見のネットサービスも紹介されていた。その一つが、テレビ番組の音声の波形データをネット経由でgracenoteに送信し、合致した楽曲の名称を表示できる検索機能だ。
同種の機能を提供するアプリはスマートフォン向けなどでいくつかあるが、テレビならば番組を視聴している際、すぐに楽曲を検索できる。楽曲の認識には6秒程度のデータが必要となるとのことだ。
なお、デモに使われていたNX720シリーズのUIが、従来のXMBではなく、新たなデザインのものが採用されていたことも特筆しておきたい。画面の最下部に操作の大カテゴリがあり、左右にカーソルを動かしてカテゴリを変えると、画面右端のサブカテゴリがそれに応じて変わるという仕組みだ。
このUI、操作感覚はXMB譲りだが、初心者にもより分かりやすくなった印象だ。また、視聴中の番組が子画面で表示されるので、メニューを呼び出した際にも視聴を妨げられないという利点もある。