大型立体映像をハイビジョン画質で表示可能に
NICTとJVC、200インチの裸眼立体視技術を開発 − ディスプレイ試作も成功
独立行政法人情報通信研究機構(NICT)とJVC・ケンウッド・ホールディングス(株)は、200インチサイズの裸眼立体表示技術の開発に成功したと発表。本技術をもとに世界最大の200インチ裸眼立体ディスプレイを試作し、実物大の車などの大型立体映像をハイビジョン画質で表示できるようにした。
NICTではこれまで、独自の裸眼立体表示方式の基本原理を検証するために、70インチクラスの立体ディスプレイを試作してきた。しかし、大型化にあたっては画面サイズを拡大すると、立体像に縞状ノイズが生じる、立体像がぼやけるなどの問題があったという。
今回、そうした大画面化に伴う立体像の画質低下の原因を数値解析により解明。その結果をもとに画質改善の方法を考案し、システム設計と試作を行うことで、本方式の課題を解決し、大画面裸眼立体表示技術を確立した。
なお、画質低下の大きな要因のひとつは、視差画像間に生じる縞状ノイズ。このノイズの量は、おもに視差画像間の輝度や色の違いに大きく影響されることを明らかにし、解決策として、プロジェクター内部に輝度分布や色バランスを精度よく調整する機能を実装することで、ノイズの低減を実現した。
本立体表示方式では、表示スクリーンに特殊な拡散フィルムと集光レンズを使用。最適な光制御のために、拡散フィルムの評価・選定と集光レンズの設計を行ったことで50以上の多くの視差画像を高密度に表示できるようになり、なめらかな運動視差をもつハイビジョン画質の大画面立体像表示に成功したとしている。
今後は、有効な視差画像数を約200に増加することで、立体像の観察領域の幅(視域)を拡大し、より多くの人が観賞できるようにしていく予定。また、現在はコンピューターグラフィックスのみの表示だが、人物や風景といった実写映像も撮影し、表示できる技術の開発にも取り組んでいく。
NICTではこれまで、独自の裸眼立体表示方式の基本原理を検証するために、70インチクラスの立体ディスプレイを試作してきた。しかし、大型化にあたっては画面サイズを拡大すると、立体像に縞状ノイズが生じる、立体像がぼやけるなどの問題があったという。
今回、そうした大画面化に伴う立体像の画質低下の原因を数値解析により解明。その結果をもとに画質改善の方法を考案し、システム設計と試作を行うことで、本方式の課題を解決し、大画面裸眼立体表示技術を確立した。
なお、画質低下の大きな要因のひとつは、視差画像間に生じる縞状ノイズ。このノイズの量は、おもに視差画像間の輝度や色の違いに大きく影響されることを明らかにし、解決策として、プロジェクター内部に輝度分布や色バランスを精度よく調整する機能を実装することで、ノイズの低減を実現した。
本立体表示方式では、表示スクリーンに特殊な拡散フィルムと集光レンズを使用。最適な光制御のために、拡散フィルムの評価・選定と集光レンズの設計を行ったことで50以上の多くの視差画像を高密度に表示できるようになり、なめらかな運動視差をもつハイビジョン画質の大画面立体像表示に成功したとしている。
今後は、有効な視差画像数を約200に増加することで、立体像の観察領域の幅(視域)を拡大し、より多くの人が観賞できるようにしていく予定。また、現在はコンピューターグラフィックスのみの表示だが、人物や風景といった実写映像も撮影し、表示できる技術の開発にも取り組んでいく。