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桃井はるこさんも来場

「iVDR EXPO 2012」開催 − 新製品やコンテンツ販売参入などアイ・オーが意欲的な展示

公開日 2012/05/31 20:06 ファイル・ウェブ編集部
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さらに、iVDRでのコンテンツ販売を開始することについても言及。「実は当社は教育現場での製品も多い。今までは通常のNASにセキュアな状態で入れてネットワーク配信していたが、配信というシステムに馴染めない先生方がいたりなど、それほど普及していない。かといって昔のようにビデオテープを持ってというのもまどろっこしい」と現状の問題点を紹介し、iVDRに多くのコンテンツを入れておいて、必要なコンテンツを再生するという新しいビデオ教材のスタイルが注目されていると語った。

そして「USB-HDDについて『なぜ他のテレビにつないでも見られないの?』という問い合わせが我々のところにも届く」と、通常のUSB-HDDは録画したテレビに紐づけられる点を「日本の録画テレビの大きな課題」と指摘。SAFIAによって複数の機器で再生できるiVDRの考え方に各メーカーが賛同し、ユーザーにとっての使い勝手を向上させていくことで家電業界全体を活性化できるのではないかと提言した。

■iVDRの新たな活用法提案や中国での状況説明も

三菱商事在籍時にEVRとUマチック、その後にはBDとHD DVDなどの規格競争を経験してきたというメモリーテック 相談役の川崎代治氏は、コンテンツ業界側から見たiVDRについて語った。

川崎代治氏

川崎氏は大容量かつ可搬性があるというiVDRの利点を評価しつつも「CDは『第九が収録できるように』ということで74分という最大収録時間が決まった。では、1TBという大容量に何を入れるのか」とコメント。「例えば『男はつらいよ』全話を入れるといったことが考えられるが、1度販売してしまうと次はない。100本ものカタログを持っている会社はなかなかない」と、コンテンツホルダーがパッケージ販売するためのメディアとして見た場合の課題も指摘する。

BD/DVDを始めコンテンツ業界は苦戦が続いていると説明

そこで川崎氏が提案したのが、店頭などにiVDRカセットを持ち込み、コンテンツをその都度購入するという方法。ネット配信では難しい高解像度のコンテンツも収録でき、著作権保護機能もあるためコンテンツホルダーからの作品提供にも理解が得やすい点など、iVDRのメリットは大きいと述べた。

そのほか、中国からは清華大学教授の陸達氏も来日。中国ではまだハードディスク用のDRMは開発されておらず、iVDRをベースにした「CPRS」というDRMを日立と共同で開発中であることなどを紹介し、中国におけるiVDR普及の可能性を語った。

陸達氏

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