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発売時期は未定

【ヘッドホン祭】ゼンハイザー、フラグシップイヤホン「IE 800」を国内発売 ー 想定売価は7万円前後

公開日 2012/10/27 16:36 ファイル・ウェブ編集部
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本機を装着したところ
ゼンハイザージャパンは27日・28日開催のイベント「秋のヘッドホン祭 2012」会場で、ゼンハイザーのカナル型イヤホンフラグシップモデル「IE 800」国内発売を正式にアナウンスした。価格はオープンだが7万円前後になる見込み。

発売時期は本日のイベント時点では確定していない。ゼンハイザージャパンのスタッフによると「本国での量産体制が整ったので、間もなくグローバルエリアへの出荷ができる見込み」という。


IE 800
「IE800」は、同社フラグシップのカナル型イヤホン。ハウジングの素材にはセラミックを採用し、イヤホン部もコンパクトなサイズに仕上げられている。製造はゼンハイザーがドイツに構える自社工場で、すべてハンドメイドで行っている。今回のイベントには、ゼンハイザー本社のハイエンド・プロダクト・マネージャーであるAxel Grell氏が来日し、商品説明を行った。


ゼンハイザー Axel Grell氏
本機には新開発のダイナミック型7mm口径「XWBトランスデューサー」が搭載されている。ユニットの数は左右それぞれ1基ずつ。同社がマイクロフォンの開発により培ってきた技術を活かし、5Hz~46,500Hzに渡る広帯域でフェーズ歪みが発生しないという特徴を備えているという。同社がドイツに構える工場のクリーンルームで、セミオートマティックの製造ラインで緻密な組み立てが行われているとGrell氏は説明する。

本機の内部構造

新開発の7mm口径「XWBトランスデューサー」を搭載

「D2CA(Damped 2 Chamber Absorber)」技術も、本機のユニークな特徴のひとつ。筐体内部には2基のレゾネーターを搭載するチャンバーシステムを採用と、メタルガーゼを装着した「アブソーバー」と呼ばれるパーツを配置し、イヤーカナルからの共鳴をキャンセル。クリーンな音を実現する。XWBトランスデューサーとの合わせ技でフラットな音響特性を獲得するとともに、7.5kHz近辺のピーク帯域も抑制し、正確でリニアな高域特性も実現している。またアブソーバーの配置により、イヤホン内部をクリーンに保つ効果も持たせている。

「D2CA(Damped 2 Chamber Absorber)」技術による効果

イヤーチップにも本機ならではの工夫が凝らされている

イヤホンのハウジング素材にはセラミックを採用した。外装に傷がつきにくいというメリットのほか、アコースティックな色づけが発生しないことも同素材を選んだ理由だとGrell氏は語る。

セラミックハウジングを採用

ハウジングは密閉型だが、背面には2基のステンレススチール製のアコースティックダンピングとベントを設け、エアフローをコントロール。低音再生能力を増強するとともに、全帯域の解像感向上にもつなげている。さらにハウジングは丸みを帯びた人間工学的なデザインを採用し、装着感も高めた。

背面には2基のステンレススチール製のアコースティックダンピングとベントを配置

同梱イヤーチップは5種類。素材は非アレルギー性シリコンとし、形状は楕円形にしたことで様々な耳のかたちにフィットする。一部のイヤホンは内部にメタル保護ネットを配置して、ホコリなどが混入した際にも内部をクリーンに保てるようにした。イヤーチップは脱着が簡単に行えるよう、クリップ部分の高さを低めに設計。チップ本体はぬるま湯と中性洗剤で洗浄できる。

イヤーチップ本体にメッシュを設けた。装着も手軽に行える

5種類のイヤーチップとクリーニングツールを同梱

ケーブルの線材は高純度OFC。被服にはケブラー繊維を混ぜ、強度を高めている。同社がこれまで「IE 80」などイヤーモニター上位モデルに採用してきたリケーブル可能な構造を「IE 800」で採用しなかった理由についてGrell氏は、「イヤホン部をコンパクトかつ軽量にするために、イヤホン本体の根元から脱着する機構は敢えて採用しなかった。またこれまでユーザーへの調査を行ってきた結果、ポータブルプレーヤーなどと一緒に使う際、最も激しく動くことの多いピンプラグ付近のケーブルが断線、または破損することが多いこともわかった。そこで本機ではケーブル途中の分岐部から着脱できる機構を採用している」のだという。

本機のケーブル本体はダークグリーンとブラックのストライプ。プラグはL型の3.5mmステレオミニタイプ。全体の長さは1.2mだが、Y型の分岐部が着脱できる。Grell氏によれば、今後ゼンハイザーブランドからマイクコントローラ付のものなど、専用の交換ケーブルもラインナップ化していく予定だという。

ケーブルはY型分岐部から着脱できる

プラグはL字型。シースはダークグリーンとブラックのコンビ

同梱品はレザー素材のプレミアムキャリングケースとクリーニングツール。本体質量は8g。

専用のキャリングケース

Grell氏は本機の音づくりについて、「ナチュラルだが、過剰にならない低音再生がコンセプト。中高域は余計な色づけをせず、また高域は密閉型のハウジングながら柔かでオープン。クリーンでバランスの良いサウンドが実現できたと自負している。長時間楽しんでも飽きの来ないサウンド。ぜひ多くの方々に味わってもらいたい」と自信を込めた。

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