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東京タワーから移転で受信環境が向上

NHKと民放キー局、スカイツリーからの放送波送信を来春開始

公開日 2012/11/22 17:44 ファイル・ウェブ編集部
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NHK・日本テレビ・テレビ朝日・TBSテレビ・テレビ東京・フジテレビジョンの在京テレビ6社は、地上テレビ放送の送信所を、来春に現在の東京タワーから東京スカイツリーへと移転する。本件に伴う記者会見を本日都内で開催した。

会見の様子

移転により、送信アンテナの設置場所の高さが約600mとなるため、固定受信の受信環境が改善されるほか、ワンセグ放送を安定受信できるエリアも大幅に拡大するという。移転時期は2013年5月頃を予定。具体的な移転日時および移転方法については改めて公表するとしている。

在京テレビ6社では、ほとんどの世帯では送信所を移転しても従来通りにそのまま受信できるが、ごく一部の世帯では事前に受信対策が必要な場合もあると想定。事前対策として、6社共同で移転前にスカイツリーからの試験放送実施と受信対策を行うなどで万全を期した上で、送信所移転を実施するとしている。なお、CATVやIPTVでテレビ視聴している世帯はCATV局などが対策するため、個人での対策は必要ない。

試験放送は2012年12月22日から2013年1月下旬まで(12月29日を除く)、毎週土曜日午前4時58分から5時までの2分間に実施。その後、試験放送の反応や受信障害の発生状況などを見ながら、放送時間帯や放送回数について検討していく。

主な説明を行ったTBS常務取締役の豊中俊榮氏

試験放送では、在京テレビ6社のテレビ放送7波を東京スカイツリーからの放送に30秒ほど切替え。その間、7波の受信状況を確認できるというもの。EPGにも試験放送の項目が表示され選択できるようになる。

詳細な番組内容は今後詰めていくが、送信所移転が行われること、その試験放送をこれから行う旨をまず東京タワーからの電波による放送で伝え、その後にスカイツリーからの電波へ切り替え。最後に再び東京タワーから電波に戻し、切り替え中に受信障害が起こった場合にはコールセンターなどへ連絡するよう案内するミニ番組のようなものを想定しているという。

試験放送により受信障害の影響の出た世帯に対しては、専門のコールセンターを設置して受信相談に対応。最大30人のオペレーターが対応にあたり、必要に応じて専門家を各家庭に派遣する。在京6社では、東京スカイツリーへの移転にあたっては視聴者に迷惑がかからないよう、事前対策、周知などに全力を注ぐとしている。

次ページ想定される障害は主に2種類

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