東京タワーから移転で受信環境が向上
NHKと民放キー局、スカイツリーからの放送波送信を来春開始
以下、質疑応答の模様をお届けする。
Q.どのくらいの規模の受信障害を想定しているのか。
A.7月と9月に、深夜に試験電波を出してモニター調査をしたのだが、回答がちゃんと返ってこないなどモニターのサンプル数が少ないので統計的に意味ある数字を取り出せていない。そのため、誤解を招くこともあるので数字については公表していない。現時点で正確な数字は申し上げられない。これから試験放送を出しながら対策をすすめていく。これによってデータが集まってくる。ある段階で規模感が正確に把握できる時期がくると思う。
Q.ほとんどの世帯で問題が出ないだろうという根拠はなんなのか。
A.一般的なアンテナはある程度の指向性の幅を持っており、少しズレていても受信できるものが多い。そのため、電波の方向が変わる等の問題は問題ないだろう。ブースターを使用している場合の問題についても、今までデジタル化を進めるにあたり、色々な受信対策をやってきた。その経験値から問題ないだろうと見ている。
Q.いつからコールセンターが稼働するのか。
A.実はすでにスタートしている「東京スカイツリー移行推進センター」と同じ電話番号だ。今の段階で相談していただいても大丈夫だ。
Q.4時58分という早朝に試験放送を行うのはなぜなのか。もっと多くの人に試してもらえるよう、昼間に行うなどは考えられないのか。
A.この時間帯でも10%くらいがテレビをつけているので問題ないと考えている。また、今回は関東地方の問題なので、関東以外のネットワーク局へ迷惑をかけられない。全局が揃って関東ローカルで放送しているという部分がなかなかない。針の穴を通すように探した。また、広告主との関係というのもある。
Q.スカイツリーのサイトでは1月に移転という表現もあったが、今回の発表では5月頃の予定となっている。もっと早い段階で試験放送などをやっていれば1月移転も可能だったのではないか。
A.まず最初にやったのが、シミュレーションで判明した問題への対策。それが一段落したら個別のものに移るという段取りで進めている。その一段階目の対策がほぼ終わったのが9月。一方で個別問題の把握は7月にスタートさせた。それほど段取りが悪かったとは思っていない。
Q.何か想定外のことがあったのか。
A.元々はスカイツリー自体の竣工が震災でずれてしまい、その影響で我々への送信施設の引き渡しもずれた。その影響もあった。
Q.電波障害では具体的にどんな症状が考えられるのか。
A.画面が真っ暗になったり、ときどき止まったり、ブロックノイズが出たりなどが想定される。また、音がぶちぶち言う可能性もある。
【問い合わせ先】
東京スカイツリー受信相談コールセンター
TEL/0570-015-150
開設時間:平日 午前9時〜午後8時 土日祝 午前9時〜午後6時
※試験放送実施日については午前5時〜午後8時。年末年始(12月28日〜1月3日)は休止