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2K解像度モデルも

LG、有機ELテレビを5月に日本で発売。4K解像度、湾曲型の65/55インチ

公開日 2015/03/25 12:49 ファイル・ウェブ編集部
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そして「日本は、お客様が最新技術に関心が高く品質に対する要求も厳しい難しい市場だが、LGとしては有機ELという新しいテレビで勝負する。日本の家庭にぴったり合うサイズだと思っている。日本の市場にOLEDという新しい製品を普及させたい」とし、「以前、液晶テレビが出始めたころに、とあるメーカーが『液晶で時代が変わる』と言ったが、これからは我々がOLEDで時代を変えていきたい」と続けた。

色再現性も向上したことを「パーフェクトカラー」と表現

また、今年から新たにLGエレクトロニクス・ジャパンの代表取締役社長に就任したキョン・ガプス氏も「モノに見る目に長けていて本当に厳しいマーケット」と日本市場に言及し、「そんなみなさんに自信をもってお届けできる製品だ」と今回のモデル群をアピール。

LGエレクトロニクス・ジャパン キョン・ガプス氏

「テレビの歴史を振り返ると、モノクロからカラーという感動があり、液晶でテレビが薄くなる感動があった。そして今、テレビはさらなる進化が求められている。リアルで美しい映像を映し出す、次の時代に求められるものこそ有機ELテレビだと確信している」と述べたほか、「有機ELテレビにしかできない映像を楽しめる、夢のテレビに手が届く時代がきた。革新的な製品であることは間違いない」と製品の完成度に自信を見せた。

以下、質疑応答の模様をお届けする。

Q.価格がかなり高めだが、日本市場で高価格帯商品がどれくらい受け入れられると考えているか。

A.液晶がHDからフルHDに転換するときにはHDの1.3~1.5倍くらいの価格になったタイミングで転換が進んだ。今はそこまでいかないが、来年頃にはそういう数字になるのではないかと考えている。

Q.日本市場ではテレビが売れづらくなっているが、どのような展開を考えているのか。他社との差別化ポイントをどこだと考えているか。
A.販売店の皆様としっかりコラボしながら、製品の良さをしっかりアピールして、そういったものを欲しいという方に届けたい。有機ELテレビはまだ当社しかないので他社との比較はできない。

Q.2010年に日本市場に再参入した際、5%の市場シェアを目標にしていたと思う。今回の有機EL投入によって今後、日本市場でどのように戦っていくのか。シェア目標があれば聞きたい。

A.2010年は5%目標でスタートした。簡単ではなかったがある時期に達成できて、今も安定的なシェアをとっている。今後は大型モデル、4Kというプレミアムゾーンに集中していく。シェア目標としては数量で5%を安定的にとっていきたい。

Q.有機ELのグローバル展開を今後どのように普及させていくのか。パネルの他社供給などもやっていくのか。

A.パネルはLGディスプレイが生産しているが、昨年まで55インチのOLEDをグローバル展開していて、4Kモデルを今年から拡大中だ。歩留まりも上がってきていて、パネル会社であるLGディスプレイとしてはテレビメーカーにこれから供給することは話していると思う。LGとしても、有機ELを普及させていくために他会社と協力することは必要だと思っている。

Q.テレビ事業の考え方について聞きたい。不採算な海外市場を縮小するメーカーも出ている一方で中国勢も存在している。このあたりの将来展望はどうか。

A.テレビ市場が難しくなっているのは事実。ただ、初期の液晶テレビが出始めたころからの買い替えの転換期間があとしばらく続く。そのため、市場が縮小するのではなく横ばいくらいではあるだろうと見ている。また、大型化も進んでいる。世界的に経済はよくないし為替の問題もある。難しい部分もあるが、下半期で状況が少し転換する機会があるのではないかと思っている。

Q.なぜこのタイミングで有機EL投入だったのか。日本市場はまだ低迷しているが、どのように見ているか。

A.何年か前から「出したい」と強く思っていたのだが、日本の皆さんの嗜好に我々がチューニングできずに時間がかかっていた。今回、自信を持って出せる製品がやっと完成したので出すことにした。日本市場については、今は端境期。7~8年前に高価なプラズマが売れてその買い替え需要がちょうど出てくる。また、東京オリンピック開催も控え、その2~3年前から需要も盛り上がるだろう。言わば今が底だと思っていて、これから上向くと見ている。そこで今回幅広くラインナップを揃えた。

Q.有機ELテレビは日本人にとってまだ馴染みがない。どのように認知度を高めていくのかの戦略を聞きたい。

A.高画質な映像をしっかり観たいという方がたくさんいると思っており、そういった方々に選んでいただくテレビでありたい。しかし、そういったイノベーター層はまだ限られるため、いろんな方に幅広くお届けする大々的なプロモーションを行うような戦略は考えていない。ただ、そうは言ってもたくさんの方に体感いただきたいと思っているので、しっかりと販売店で展示したり体感イベントなども展開していきたい。


Q.CESではHDRが話題だった。そこでLGは「OLEDは自発光なのでHDR対応しやすい」という話をしていた。日本ではNetflixの参入なども控えているが、今回の製品はHDRに対応できるのか。

A.確かに一般の液晶より有機ELはHDRの効果を発揮しやすい。液晶の20~30%くらいのレベルの技術で有機ELはHDR効果を発揮できる。自社開発したアルゴリズムは今年中にも入れることを計画している。来年には他社のHDR技術などにも対応させていく予定だ。今回の製品にも少しHDR技術が入っている。発売を控えるモデルでも対応を検討している。

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