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Hulu × dTVのトップ対談も。テレビ/VODの未来を考える「新世紀テレビ大学」開催

公開日 2015/07/11 15:38 編集部:小野佳希
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一方huluは「サービスイン当初はハリウッド系の海外ドラマが中心だったので男性が多かったが、今は国内コンテンツが65%くらいになっているので属性は変わってきた」と船越氏が説明。「この1年2ヶ月で20代や女性がグッと増えた。男女比がだんだん半々になってきた」と続ける。

対談の様子

また、視聴に用いる端末は「短尺の作品がなかったこともあり、テレビで観られるものが多い。その次がPCで、スマホは1/3をやや切るくらい。傾向としてはテレビの比率が上がりつつある」とコメント。村本氏も「今までは、スマホで再生したコンテンツをテレビに映すことが技術的に難しかっただけ。それが解消された現在、大きな画面での視聴に移行していくのは自然なことだと思う」と言葉を添えた。

映画や過去のテレビ番組などの配信に加え、両サービスともオリジナル作品の制作、劇場公開作品やテレビドラマと連動したスピンオフ作品の制作など独自の取り組みも行っている。

また、huluではドラマ「マジすか学園」をテレビでの本放送に1週間先駆けて配信。「第2話がテレビで放送された直後にhuluで第3話の配信が始まるため、続きをすぐに観られる」と、船越氏はメリットを説明する。

一方のdTVでは、映画「新宿スワン」の本編を6話に分割し、劇場公開に先駆けて配信。dTVで作品を視聴した半数以上のユーザーが劇場にも足を運ぶなど、相乗効果も得られたという。

ただし、こうした独自の取り組みを行っていても村本氏は「地上波に取って代わろうというわけではない」とコメント。「テレビ番組がなくなっていくのではなく、テレビを通して視聴できるコンテンツが増えていくということ」だとし、「ゲームなどもテレビ画面を使うが、そうしたなかで映像が可処分時間のうちどれだけを獲得できるかを考えていかねばならない」とした。

■「VODはまだ文化になっていない」

船越氏は、自身の娘がYouTubeを熱心に見ていることにも言及。「はじめしゃちょーは彼女にとってアイドルになっている。確かにやっていることは面白いのだが、固定カメラで撮っているだけのあのコンテンツが“映像文化”だとは思わない」とし、テレビではできないような、配信という特性を活かした魅力あるコンテンツを届けていく意思を見せた。

また、船越氏は「家庭に2台目テレビが置かれなくなっているのは厳然たる事実」と、テレビを取り巻く状況が大きく変わってきていることにもコメント。

「テレビ番組で視聴率6%だと低視聴率だと言われてしまうが、それでも800万人が見ている計算になる。8%だと1,000万人だ。VODコンテンツでそれだけ観られているものがあるか」と、テレビとVODの関係性を語る。

そして「『2014年は動画元年だった』という言葉もあったが、実は全然違う。VODは業界的なブームなだけで、まだ文化になっていない」とコメント。「(VODの登場によって)DVDが終わったのかというとそんなことはなく、週末にツタヤへDVDを借りにいくという行為はもう文化になっている」と続け、VODもそうした“文化”にならないといけないと述べた。

これには村本氏も「VODはまだまだ導入期にもなっていない」と賛意のコメント。「あらゆるVODサービスが努力して、いかに市場を創っていけるかだ」と語った。

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