メンバーによる「オリジナルEQ」搭載アプリも
スティーヴ・ハリスも太鼓判。アイアン・メイデンとコラボしたオンキヨーのヘッドホン「ED-PH0N3S」
オンキヨーは、イギリスのヘヴィメタルバンド「アイアン・メイデン」とコラボしたヘッドホン「ED-PH0N3S」と、オリジナル無料再生アプリ「Maiden Audio App」(iOS/Android版)を発表。2016年1月下旬に発売する。価格は39,800円(税込)。HMV、タワーレコード、ワーナー、オンキヨーダイレクトで事前予約も受け付ける。各サイトで受付開始時期は違うとのこと。
アイアン・メイデンの創立者であるベーシスト スティーヴ・ハリス氏とオンキヨーの共同開発モデル。ハリス氏の理想のサウンドを実現するためドライバーやケーブル、コネクター等細部に至るまで彼が関わったとのこと。アイアン・メイデンのファンはもちろん、ロックやメタルファンにオススメしたいモデルになっているという。なお最新アルバム「The Book of Souls」(2015年9月発売)は本製品を使ってミキシングが行われたとのことだ。
ハリス氏は「最近のヘッドホンはダンスミュージックのために作られていて、低域と高域ばかりに振っているものが多いと感じます。しかしメタルをはじめ、ロックのあらゆるジャンルのサウンドを表現するためには、クリアかつ臨場感のある中音域が極めて重要なのです。そしてそれこそが、このヘッドホン製作のキーとなっています。いくつもの技術改良を重ね、MAIDENファン、ロックファン、そして私自身にとって最高のダイナミクスを実現したのが、この『ED-PH0N3S』なのです」とコメントを寄せている。
ハリス氏の理想を実現するため何度もやりとりを繰り返し、開発期間は2年ほどもかかったという。今年1月のCESで初登場しながら発売が2016年1月になったのも、氏の妥協を許さない姿勢ゆえだったとのこと。製品は手作業で組み立てられ、ひとつひとつ検査をおこなってから出荷されるという。
外観はオンキヨーのヘッドホン「ES-HF300」に似ているが、中身は全く別。「オンキヨー陣は『中身がこれだけ違うのだからデザインも変えた方がいいのでは?と提案したのだが、ハリス氏がES-HF300のデザインが気に入っていたため踏襲することになった」のだそう。
40mmドライバーは振動板にチタンコーティングを施し、中高域のクリアな再生を実現。振動板の前には保護用のステンレス製ウェーブガイドを配置している。またボイスコイルはCCAWを採用。音のエネルギー感を高めるとともにシンバル等がシャキッと決まる音を目指したという。ちなみにシンバルの再現が、ハリス氏が最もこだわったポイントだったとのことだ。また、サブチャンバーを複数持つ構造とすることで、力強い低音再生を実現したという。
ケーブル長は1.6mで、厳選された太いものを使用。音質にこだわった結果リケーブルには非対応としたという。プラグ部は3.5mmステレオミニで、シルバーメッキを施している。φ6.3mm標準プラグアダプターも付属する。
再生周波数帯域は10〜27,000Hz、出力音圧レベルは105dB、インピーダンスは32Ω、最大入力は800mW。
HF Playerをベースにしたオリジナル再生アプリ「Maiden Audio App」(iOS/Android版)も同時リリースする。アイアン・メイデンのメンバーひとりひとりが求めている音に設定したオリジナルEQを搭載しているのが特徴だ。なお本アプリは無料だが、iOS版は1,300円/Android版は1,000円でハイレゾ再生にも対応させることが可能だ。
「単なるロゴ付きコラボモデルではない。求めていた音がここにある」(ハリス氏)
スティーヴ・ハリス氏は「実は4〜5年ほど前から、自分たちのヘッドホンを作りたいと思っていた。色々な店を回って、色々なヘッドホンを聴き比べてみたけれど、自分が望むようなアイアン・メイデンのロックを聴かせてくれるヘッドホンは見つけられなかった。そのことを、友人の知り合いで、アイアン・メイデンファンでもあったオンキヨーのマーク・シェフィンズに話したところ、『君のために作るよ』と言ってくれたんだ」と語る。最初に聴いたオンキヨーのヘッドホンもハリス氏の望みを100%叶えるものではなかったが、他のヘッドホンにはなかった良さがあると感じ、プロジェクトがスタートしたという。
いわゆるドンシャリ的なサウンドではなく、全帯域をきちんと鳴らせるものを作りたかったというハリス氏。「できあがったサンプルを聴いて『これだ!』と思った。俺が求めていた音がまさにそこにあった。『ED-PH0N3S』は、よくあるロゴを貼り付けただけのものとは違う。この価格帯のなかでここまでこだわったヘッドホンは他にはないだろう」と満足げにコメントしていた。なおハリス氏のメッセージ動画はこちらからご覧いただける。
「ロックファン、メタルファンは一度試す価値があるモデル」(伊藤氏)
発表会には、アイアン・メイデンの共同マネージャーであるデイヴ・シャック氏をはじめ、ヘヴィ・メタルに造詣の深い評論家の伊藤政則氏、ヘヴィ・メタルバンド「OUTRAGE」の丹下眞也氏、「BELLFAST」の西野幸一郎氏らも登場した。
デイヴ・シャック氏はこのプロジェクトの指揮もとったとのこと。「非常に難産だったが、我々のわがままをきいてくれたオンキヨーのスタッフたちに敬意を表したい」と挨拶した。
伊藤氏は「ED-PH0N3Sを実際に聴いてみたが、空気感や開放感があって、スティーヴ・ハリスの要求が全て通った音だと感じる。アイアン・メイデンが大事にしている中域がとても充実している。スティーヴ・ハリスは音にこだわりがあり、決して妥協しないミュージシャン。彼とオンキヨーの知恵がぶつかりあってできたヘッドホンで、ロックファン、メタルファンは一度試す価値があるモデルだ」とコメント。
さらに丹下氏はメイデンのハイレゾを「ED-PH0N3S」で聴いてみて「(スティーヴ・ハリスがこだわったポイントだという)シンバルの位置がくっきり分かる。ドラマーの自分からすると、何cmのシンバルを叩いているのかまで分かってしまいそう」と驚きを表現していた。
またアプリについても伊藤氏は「各メンバーがどういう音を目指しているか分かる、かなり画期的な試みだと思う。いまe-onkyo musicで配信されているメイデンのハイレゾは、ハイレゾ用にミックスをやり直したものだが、このEQを使って聴けば彼らの意図がより分かって面白いのでは」と語っていた。
会場となった原宿・アストロホールでは、特別に結成されたアイアン・メイデンを愛するミュージシャンたちによるトリビュートバンド「Death or Glory」のライブも行われた。西野幸一郎氏 (BELLFAST)、萩 智浩氏 (MANIPULATED SLAVES, DIRTY THIRTY)、阿部洋介氏 (OUTRAGE)、白井勝昭氏 (UNITED EDDIES)、丹下眞也氏 (OUTRAGE)が熱演を繰り広げた。
アイアン・メイデンの創立者であるベーシスト スティーヴ・ハリス氏とオンキヨーの共同開発モデル。ハリス氏の理想のサウンドを実現するためドライバーやケーブル、コネクター等細部に至るまで彼が関わったとのこと。アイアン・メイデンのファンはもちろん、ロックやメタルファンにオススメしたいモデルになっているという。なお最新アルバム「The Book of Souls」(2015年9月発売)は本製品を使ってミキシングが行われたとのことだ。
ハリス氏は「最近のヘッドホンはダンスミュージックのために作られていて、低域と高域ばかりに振っているものが多いと感じます。しかしメタルをはじめ、ロックのあらゆるジャンルのサウンドを表現するためには、クリアかつ臨場感のある中音域が極めて重要なのです。そしてそれこそが、このヘッドホン製作のキーとなっています。いくつもの技術改良を重ね、MAIDENファン、ロックファン、そして私自身にとって最高のダイナミクスを実現したのが、この『ED-PH0N3S』なのです」とコメントを寄せている。
ハリス氏の理想を実現するため何度もやりとりを繰り返し、開発期間は2年ほどもかかったという。今年1月のCESで初登場しながら発売が2016年1月になったのも、氏の妥協を許さない姿勢ゆえだったとのこと。製品は手作業で組み立てられ、ひとつひとつ検査をおこなってから出荷されるという。
外観はオンキヨーのヘッドホン「ES-HF300」に似ているが、中身は全く別。「オンキヨー陣は『中身がこれだけ違うのだからデザインも変えた方がいいのでは?と提案したのだが、ハリス氏がES-HF300のデザインが気に入っていたため踏襲することになった」のだそう。
40mmドライバーは振動板にチタンコーティングを施し、中高域のクリアな再生を実現。振動板の前には保護用のステンレス製ウェーブガイドを配置している。またボイスコイルはCCAWを採用。音のエネルギー感を高めるとともにシンバル等がシャキッと決まる音を目指したという。ちなみにシンバルの再現が、ハリス氏が最もこだわったポイントだったとのことだ。また、サブチャンバーを複数持つ構造とすることで、力強い低音再生を実現したという。
ケーブル長は1.6mで、厳選された太いものを使用。音質にこだわった結果リケーブルには非対応としたという。プラグ部は3.5mmステレオミニで、シルバーメッキを施している。φ6.3mm標準プラグアダプターも付属する。
再生周波数帯域は10〜27,000Hz、出力音圧レベルは105dB、インピーダンスは32Ω、最大入力は800mW。
HF Playerをベースにしたオリジナル再生アプリ「Maiden Audio App」(iOS/Android版)も同時リリースする。アイアン・メイデンのメンバーひとりひとりが求めている音に設定したオリジナルEQを搭載しているのが特徴だ。なお本アプリは無料だが、iOS版は1,300円/Android版は1,000円でハイレゾ再生にも対応させることが可能だ。
「単なるロゴ付きコラボモデルではない。求めていた音がここにある」(ハリス氏)
スティーヴ・ハリス氏は「実は4〜5年ほど前から、自分たちのヘッドホンを作りたいと思っていた。色々な店を回って、色々なヘッドホンを聴き比べてみたけれど、自分が望むようなアイアン・メイデンのロックを聴かせてくれるヘッドホンは見つけられなかった。そのことを、友人の知り合いで、アイアン・メイデンファンでもあったオンキヨーのマーク・シェフィンズに話したところ、『君のために作るよ』と言ってくれたんだ」と語る。最初に聴いたオンキヨーのヘッドホンもハリス氏の望みを100%叶えるものではなかったが、他のヘッドホンにはなかった良さがあると感じ、プロジェクトがスタートしたという。
いわゆるドンシャリ的なサウンドではなく、全帯域をきちんと鳴らせるものを作りたかったというハリス氏。「できあがったサンプルを聴いて『これだ!』と思った。俺が求めていた音がまさにそこにあった。『ED-PH0N3S』は、よくあるロゴを貼り付けただけのものとは違う。この価格帯のなかでここまでこだわったヘッドホンは他にはないだろう」と満足げにコメントしていた。なおハリス氏のメッセージ動画はこちらからご覧いただける。
「ロックファン、メタルファンは一度試す価値があるモデル」(伊藤氏)
発表会には、アイアン・メイデンの共同マネージャーであるデイヴ・シャック氏をはじめ、ヘヴィ・メタルに造詣の深い評論家の伊藤政則氏、ヘヴィ・メタルバンド「OUTRAGE」の丹下眞也氏、「BELLFAST」の西野幸一郎氏らも登場した。
デイヴ・シャック氏はこのプロジェクトの指揮もとったとのこと。「非常に難産だったが、我々のわがままをきいてくれたオンキヨーのスタッフたちに敬意を表したい」と挨拶した。
伊藤氏は「ED-PH0N3Sを実際に聴いてみたが、空気感や開放感があって、スティーヴ・ハリスの要求が全て通った音だと感じる。アイアン・メイデンが大事にしている中域がとても充実している。スティーヴ・ハリスは音にこだわりがあり、決して妥協しないミュージシャン。彼とオンキヨーの知恵がぶつかりあってできたヘッドホンで、ロックファン、メタルファンは一度試す価値があるモデルだ」とコメント。
さらに丹下氏はメイデンのハイレゾを「ED-PH0N3S」で聴いてみて「(スティーヴ・ハリスがこだわったポイントだという)シンバルの位置がくっきり分かる。ドラマーの自分からすると、何cmのシンバルを叩いているのかまで分かってしまいそう」と驚きを表現していた。
またアプリについても伊藤氏は「各メンバーがどういう音を目指しているか分かる、かなり画期的な試みだと思う。いまe-onkyo musicで配信されているメイデンのハイレゾは、ハイレゾ用にミックスをやり直したものだが、このEQを使って聴けば彼らの意図がより分かって面白いのでは」と語っていた。
会場となった原宿・アストロホールでは、特別に結成されたアイアン・メイデンを愛するミュージシャンたちによるトリビュートバンド「Death or Glory」のライブも行われた。西野幸一郎氏 (BELLFAST)、萩 智浩氏 (MANIPULATED SLAVES, DIRTY THIRTY)、阿部洋介氏 (OUTRAGE)、白井勝昭氏 (UNITED EDDIES)、丹下眞也氏 (OUTRAGE)が熱演を繰り広げた。