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高光束モデルでシェアNo.1狙う

エプソン、“世界最高の明るさ”を実現した業務用レーザー光源プロジェクター

公開日 2016/03/14 17:11 編集部:小澤 麻実
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エプソンは、業務用プロジェクターの新モデルとして、レーザー光源を採用したものやランプ採用モデルなど3LCDプロジェクター全11機種を発表した。大展示場やホール、ミュージアム、屋外サイネージ等での使用を想定している。販売は5月下旬から順次行う。また、4K対応レンズや超短焦点レンズなどのオプションもラインナップする。

レーザー光源を採用した最上位機種「EB-L25000U」

レーザー光源を採用したモデルは、最上位機種「EB-L25000U」と、EB-L1000シリーズ5機種の合計6機種。いずれも解像度はWUXGAとなる。

EB-L25000U 12月発売・価格未定(想定売価1,000万円以上)/明るさ25,000lm
EB-L1505U 10月発売・実売250万円前後/明るさ12,000lm
EB-L1500U 10月発売・実売250万円前後/明るさ12,000lm
EB-L1405U 10月発売・実売160万円前後/明るさ8,000lm
EB-L1300U 6月発売・実売130万円前後/明るさ8,000lm
EB-L1100U 6月発売・実売110万円前後/明るさ6,000lm

レーザー光源採用モデルの概要

デバイスの構造は、既に発売されている民生機「EH-LS10000」(関連ニュース)とほぼ同様だが、今回の業務用新製品は無機素材製蛍光体と無機LCDパネル、無機偏光板などを組み合わせたのが特徴だ。これにより、「EB-L25000U」は3LCDで世界最高となる25,000ルーメンを、EB-L1000シリーズも6,000ルーメンという明るさを実現している。

主要素材に無機材を使用しレーザー光源と組み合わせることで、明るさと耐久性を備えた

また、強い光源の照射で劣化しやすい液晶パネル等に無機材を使用することによって、耐久性を確保。20,000時間のメンテナンスフリーを実現したとのことだ。さらに無償保証期間も「3年間もしくは20,000時間」としている。

いずれも、画素を斜めにずらすことで2K→4Kのアップスケーリングを行える「4Kエンハンスメント」機能を搭載。また、本体前面に内蔵したカメラを使って投射された映像を解析し自動キャリブレーションを行う機能も備えた。タイマーをかけて定期的に自動調整することも可能。これにより、複数台を使った投射の際もバラツキない映像を実現できるという。

本体前方に備えた内蔵カメラを使った自動キャリブレーション機能も用意する

「EB-L25000U」は、イベント会場や大ホールなどでの使用を想定。「リアル4Kレンズ」対応で、100Vでの仮駆動も可能。輝度を一定に保つモードも備えている。

「EB-L25000U」の製品概要

EB-L1000シリーズは、小型化を実現しているのが特徴。同社製10,000ルーメンモデルと比較して体積を約30%小型化。一方明るさは20%アップし12,000ルーメンとした。

EB-L1505U/L1500U/L1405Uは、イベント会場やミュージアムでの使用を想定。100V仕様で12,000ルーメンを実現する。また、約7秒で点灯するためタイムラグなく使用することが可能。エコモード使用時のファンノイズも34dB未満に抑えた。またEB-L1405Uは超短焦点レンズに対応。設置場所の自由度を高めることができる。

EB-L1505U


L1405Uは超短焦点レンズにも対応する

短焦点レンズをはじめとした様々なアクセサリーも用意されている
EB-L1300U/L1100Uは、大学や企業の講堂や会議室での使用を想定。100V仕様で8,000ルーメン/6,000ルーメンを実現。EB-L1300Uはエコモード時のファンノイズ29dBとした。また、いずれも超短焦点レンズに対応する。

EB-L1300U/L1100Uの概要


ランプ光源搭載モデル5機種

また、ランプ光源搭載モデルは合計5機種。いずれも5月下旬発売で、ラインナップは下記のとおり。

EB-G7900U WUXGAモデル・実売85万円前後/明るさ7,000lm
EB-G7400U WUXGAモデル・実売73万円前後/明るさ5,500lm
EB-G7200W WXGAモデル・実売73万円前後/明るさ7,500lm
EB-G7000W WXGAモデル・実売60万円前後/明るさ6,500lm
EB-G7800 XGAモデル・実売60万円前後/明るさ8,000lm

ランプ光源搭載モデルの概要

いずれも大学や企業での使用を想定。100万円未満クラスでは各解像度別でトップクラスの明るさを実現しているとアピールされている。特徴は、設置性や操作性を向上させたこと。メモリ機能や電動フォーカス、ズーム、レンズシフトなどの機能のほか、超短焦点レンズにも対応する。

EB-G7900U


抜群のCPで高光束プロジェクター部門のNo.1狙う

本日行われた発表会に登壇したエプソン販売 代表取締役社長の佐伯直幸氏は、新製品について「レーザー光源採用モデルはビジネスユースでは初だが、既にコンシューマー向けで実績を持っている。他のレーザー採用機と比べて際立ったコストパフォーマンスの良さを獲得している」と自信を見せた。

エプソン販売 代表取締役社長 佐伯直幸氏

「エプソンは1994年からデータプロジェクターに参入し、2〜3割のシェアを確保してきた。リーマンショック明けに台湾ベンダーからの猛攻があったが、それを勝ち抜き、以降6割を超えるシェアを保っている。20年連続国内シェアNo.1を確保できているのは、お客様のご支持のおかげだ」とこれまでの実績を説明した。

既存分野では20年連続シェアNo.1を獲得していることをアピール

今後は高光束プロジェクター分野でもシェアNo.1を目指すという展望を明らかにした

続けて「今後は既存領域に加え、ホーム用、インタラクティブ用、そして唯一シェアNo.1をとれていない『高光束プロジェクター部門』(※4,000ルーメン以上/本体質量5kg以上のもの)を伸ばしていく。ここは家電メーカーが強い分野だが、5年かけてシェアを勝ち取っていく考えだ。エプソンの強みは、垂直統合によりお客様の要望をいち早くカタチにできる商品開発力。会議用途のみならず、パブリックビューイングやセレモニーなどの領域においても、プロジェクターの設置を推進していく」と語った。

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