デノン最上位AVアンプ「AVR-X7200WA」でデモ
「DTS:X」スペシャルイベントレポート。ついに登場した新規格の全貌を読者が体験!
■DTS:Xらしさが表れたシーンをデモ再生!
クリムゾン・ピークのデモで、宮原氏はまずチャプター3を再生。大雨が降り、雷鳴が轟くシーンなのですが、本当に上から雨が降って、雷が落ちてくるような臨場感が味わえます。DTS:Xらしさがよく表れているシーンと言えるでしょう。
続いて宮原氏はチャプター15を再生。謎に気づいた主人公が、早くこの家から出なければとドアを開けると、大雪が風で舞っている…というシーンです。この雪の移動感が素晴らしく、単に周りをぐるりと回るだけではなく、上に雪が舞い上がる様子がDTS:Xによって見事に描かれていました。
デモの最後は終盤に近いチャプターを再生しました。ここではピアノの音の不気味さを、DTS:Xならではのリアルな再現性能がしっかりと表現。
またこのチャプターの白眉は蛾が大量に周りを飛び交うシーンで、一匹一匹の羽音がこれでもかというほど上下左右をぐるぐると回ります。編集部員は残念ながらベストな位置で視聴できませんでしたが、それでも「これぞイマーシブサウンド!」と膝を打つほどのリアルな音場が再現されていました。
■「音の方が良く出来すぎていて、映像がサブに思えた」
視聴の後には、今回会場を提供してくださったアコースティックデザインシステムの鈴木泰之社長は、今回のイベントにまにあわせるため、急ピッチで会場作りを行ったと冗談まじりに挨拶しました。
「どちらかといえばハイファイ用途をメインとしているため、わりと響きが長めに作っています。シアター用はもっとデッドの方が良いという方もいるかもしれないが、我々としては楽しんで聞いていただくには、このくらいの響きがあっても良いと思っています」。
とはいえ、この視聴室はまだできたばかり。今後いろいろと工夫を積み重ねて、さらにブラッシュアップしていくということです。
最後に、イベントにご参加頂いた方々のご意見・ご感想やご質問をいただくお時間も設けました。
たくさんのご意見を頂きましたが、なかでも大変印象的だったのが、「本当に音の分離が良く、ものすごく意識してコンテンツを作り、それを正確に再現しようとしているのが伝わってくる」というご意見でした。「音の方が良く出来ていすぎて、映像がサブくらいのように思えた」ともコメントして頂き、DTS:Xのサウンドに強く感動して頂いたようでした。
これまでDTS:Xという名称は様々な記事で紹介していましたが、DTSが自ら規格の詳細を語る機会はありませんでした。また、デモディスクを除く実際のパッケージソフトでDTS:Xを体験できる機会も、これまで皆無でした。今回ご参加頂けなかった方は、ぜひDTS:Xの魅力を店頭などでお確かめください。