野村ケンジ氏とJVCの対談で新製品を紹介
<ヘッドホン祭>JVC、K2搭載ワイヤレスイヤホン・ヘッドホンやSOLIDEGE innerの魅力に迫るトークショー
ヘッドホン関連ブランドが集う「秋のヘッドフォン祭2017」が開幕。JVCケンウッドは、ワイヤレスレシーバー「SU-ARX01BT」をはじめとする「K2テクノロジー」搭載モデルや「SOLIDEGE inner」といった新製品群をさっそくブースに出展。さらに、評論家・野村ケンジ氏を迎えてのトークショーも開催し、新製品の開発秘話などを披露した。
トークショーはK2テクノロジー搭載モデルをテーマにした回と、SOLIDEGE innerをテーマにした回の2回を開催。製品の企画や開発に携わったJVCのスタッフと野村ケンジ氏とのトークショーで製品の魅力に迫るというスタイルで進行した。
同社ヘッドホンの企画を統括する、プロダクツ・マネージメント部企画1グループ 国内統括マネージャーの浅川健司氏は、「SOLIDEGE(ソリデージ)は『ソリッド』と『エッジ』を組み合わせた造語。たまに『ソリデゲ』なんて呼ばれてしまうが(笑)」とジョークも交えながら、SOLIDEGE innerの特徴を紹介していった。
浅川氏は、同社プレミアムライン「CLASS-S」は、今後この「SOLIDEGE」と「WOOD」という2つの軸で展開していくと説明。SOLIDEGEは「凛とした音色が奏でる、際立つ輪郭と伸び」、WOODは「木が奏でる、美しい響きと自然な音の広がり」と、それぞれ異なる音色の方向性を持っていると解説した。
また、削り出しのフルステンレスボディ、ノズル交換で音色を変えられる「Jマウントノズル交換システム」など、SOLIDEGE innerでは様々な技術的挑戦を行ったと説明。「ノズル交換のシステムは一番苦労した点。こんなに小さなパーツを交換できるようにするということで、品質保証部門からは『やめてくれ』と言われるくらいだった」と語った。
こうして誕生したSOLIDEGE innerの音質傾向について野村氏は「“02”はJVCらしい音がさらに進化した印象で、CLASS-Sとしての王道と言える。“01”はさらにその上で、まったく違うものが生まれたという印象だ」とコメント。
「外出時にスマートフォンと組み合わせたり普段使いにするのなら、“02”のほうが汎用性が高い。“01”はかなり奥が深いものに仕上がっているので、キチンとしたポータブルヘッドホンアンプか、出力の高いDAPと組み合わせることでポテンシャルをさらに引き出して楽しめるだろう」と続けた。
またノズル交換での音色の違いについては「デフォルトで装着されているステンレスノズルでの音のまとまりがいい」と評価。「まずステンレスで聴いてみて、それから『クラシックはこちらのノズルに』『アニソンならこっち』と、自分の好みで楽曲によって使い分けてみるといいのではないか。リケーブルも含めて“遊べる”モデルだと思う」とした。
独自の高音質化技術「K2テクノロジー」については、MMCX端子採用の有線イヤホンをBluetooth対応イヤホンとして使えるようにするレシーバー「SU-ARX01BT」を中心に紹介。K2テクノジーに長年関わっている技術本部 開発部 3グループ マネージャーの安良(やすら)定浩氏が、同技術をBluetoothに対応させる過程での苦労話やこだわりを語った。
今回のBluetooth対応K2テクノロジーでは、SBC/AAC/aptXの各コーデックごとにそれぞれ異なる最適な処理を行うよう、パラメーターを設定。「K2テクノロジーでは、まずCD音源や圧縮音源を192kHz/24bit相当にまでアップスケーリングし、その後に波形補正処理をし時間波形をキレイにして再生するという流れになっている。波形補正でのパラメーターの組み合わせは4兆通りにもなるのだが、そのなかから各コーデック用にベストになるようなものを追求した」(安良氏)という。
また、「K2テクノロジーの本質は、微細な調整に長けている点。逆に言うとイコライザーのようにダイナミックに音を変えるものではない」と説明。「微細な調整が本質である一方、でも、その効果をハッキリ分かってもらえるようなものに仕上げることに苦労した」とし、「正直に言うと途中で『妥協してしまおう』と思うこともあったが、そういったものは必ずお客様に伝わってしまう。『もっと先があるはずだ』と追求し続け、ようやく製品化にこぎつけた」と語る。
なおワイヤレスレシーバー「SU-ARX01BT」にはイヤホン本体は同梱しない。他のイヤホンと組み合わせて使うことになるわけだが、野村氏は「今回の新製品ならSOLIDEGE 02 innerとの組み合わせがよかった」とコメント。「(SU-ARX01BTは)アンプ部もしっかり作っているので全体的にバランスがいい」と述べた。
またワイヤレスレシーバーについては「Westoneとも相性がよかった」など他社製イヤホンとの組み合わせにも言及。「イヤホン自体にあまりクセがなく、オールジャンルでいけるようなものとの組み合わせがよいだろう」とも語った。
トークショーはK2テクノロジー搭載モデルをテーマにした回と、SOLIDEGE innerをテーマにした回の2回を開催。製品の企画や開発に携わったJVCのスタッフと野村ケンジ氏とのトークショーで製品の魅力に迫るというスタイルで進行した。
同社ヘッドホンの企画を統括する、プロダクツ・マネージメント部企画1グループ 国内統括マネージャーの浅川健司氏は、「SOLIDEGE(ソリデージ)は『ソリッド』と『エッジ』を組み合わせた造語。たまに『ソリデゲ』なんて呼ばれてしまうが(笑)」とジョークも交えながら、SOLIDEGE innerの特徴を紹介していった。
浅川氏は、同社プレミアムライン「CLASS-S」は、今後この「SOLIDEGE」と「WOOD」という2つの軸で展開していくと説明。SOLIDEGEは「凛とした音色が奏でる、際立つ輪郭と伸び」、WOODは「木が奏でる、美しい響きと自然な音の広がり」と、それぞれ異なる音色の方向性を持っていると解説した。
また、削り出しのフルステンレスボディ、ノズル交換で音色を変えられる「Jマウントノズル交換システム」など、SOLIDEGE innerでは様々な技術的挑戦を行ったと説明。「ノズル交換のシステムは一番苦労した点。こんなに小さなパーツを交換できるようにするということで、品質保証部門からは『やめてくれ』と言われるくらいだった」と語った。
こうして誕生したSOLIDEGE innerの音質傾向について野村氏は「“02”はJVCらしい音がさらに進化した印象で、CLASS-Sとしての王道と言える。“01”はさらにその上で、まったく違うものが生まれたという印象だ」とコメント。
「外出時にスマートフォンと組み合わせたり普段使いにするのなら、“02”のほうが汎用性が高い。“01”はかなり奥が深いものに仕上がっているので、キチンとしたポータブルヘッドホンアンプか、出力の高いDAPと組み合わせることでポテンシャルをさらに引き出して楽しめるだろう」と続けた。
またノズル交換での音色の違いについては「デフォルトで装着されているステンレスノズルでの音のまとまりがいい」と評価。「まずステンレスで聴いてみて、それから『クラシックはこちらのノズルに』『アニソンならこっち』と、自分の好みで楽曲によって使い分けてみるといいのではないか。リケーブルも含めて“遊べる”モデルだと思う」とした。
独自の高音質化技術「K2テクノロジー」については、MMCX端子採用の有線イヤホンをBluetooth対応イヤホンとして使えるようにするレシーバー「SU-ARX01BT」を中心に紹介。K2テクノジーに長年関わっている技術本部 開発部 3グループ マネージャーの安良(やすら)定浩氏が、同技術をBluetoothに対応させる過程での苦労話やこだわりを語った。
今回のBluetooth対応K2テクノロジーでは、SBC/AAC/aptXの各コーデックごとにそれぞれ異なる最適な処理を行うよう、パラメーターを設定。「K2テクノロジーでは、まずCD音源や圧縮音源を192kHz/24bit相当にまでアップスケーリングし、その後に波形補正処理をし時間波形をキレイにして再生するという流れになっている。波形補正でのパラメーターの組み合わせは4兆通りにもなるのだが、そのなかから各コーデック用にベストになるようなものを追求した」(安良氏)という。
また、「K2テクノロジーの本質は、微細な調整に長けている点。逆に言うとイコライザーのようにダイナミックに音を変えるものではない」と説明。「微細な調整が本質である一方、でも、その効果をハッキリ分かってもらえるようなものに仕上げることに苦労した」とし、「正直に言うと途中で『妥協してしまおう』と思うこともあったが、そういったものは必ずお客様に伝わってしまう。『もっと先があるはずだ』と追求し続け、ようやく製品化にこぎつけた」と語る。
なおワイヤレスレシーバー「SU-ARX01BT」にはイヤホン本体は同梱しない。他のイヤホンと組み合わせて使うことになるわけだが、野村氏は「今回の新製品ならSOLIDEGE 02 innerとの組み合わせがよかった」とコメント。「(SU-ARX01BTは)アンプ部もしっかり作っているので全体的にバランスがいい」と述べた。
またワイヤレスレシーバーについては「Westoneとも相性がよかった」など他社製イヤホンとの組み合わせにも言及。「イヤホン自体にあまりクセがなく、オールジャンルでいけるようなものとの組み合わせがよいだろう」とも語った。