高スペック・ロングバッテリー・薄型軽量を実現
VAIO、独立後初の完全オリジナルPC「VAIO Z」「VAIO Z Canvas」
さらに、通常は液晶の下部に配置するバックライト基板を液晶上部に配置。スタイラスペンを使って絵を描く際などに手を置く部分が熱くならない設計にしている。
カメラには、ソニーによる約799万画素のExmor RS for PCセンサーを搭載。会議資料やホワイトボードなど文字をカメラで撮影した際の自動台形補正機能や、OCR技術による単語検索機能なども備えている。そのほかスピーカーも、大きな会議室でのプレゼンテーション時などでも使用できることを目指して大音量が出せる設計にしている。
Wi-Fi機能ではLDS方式のアンテナを採用。アンテナモジュールを従来より小さくして、シャーシのなかで自由な位置に配置可能になることを利用し、より高感度な特性を追求したという。
そして前述のヒートパイプや流体動圧軸受ファンなどのように、国内企業との協業によるカスタムパーツを採用している点も特徴。強化ガラスは旭硝子、高演色LEDと集光バックライト液晶はパナソニック、ブラスト加工のアルミは東陽理化学研究所などといった具体に、日本企業の技術を結集させたとしている。
BEAMSとのコラボモデルは、クリックパッドの色を変更したほか、樹脂パーツ部分へはロゴを刻印。起動時のロゴも特別なものに変更されることに加え、本体はBEAMSの布袋に入れて届けられる。なおBEAMSのいくつかの店舗に実機が展示される予定。
■クリエイター用途を意識したVAIO Z Canvas
VAIO Z Canvasは、これまで「VAIO Prototype Tablet PC」としていくつかの展示会で参考出展していたモデル。12.3型ディスプレイを搭載した本体部とワイヤレスキーボードという構成で、4K Cinema RAWも扱えるなどプロのクリエイターが利用できるような性能を実現している。
ディスプレイは解像度2,560×1,704、250dpiで、Adobe RGBカバー率95%。「VAIO Z」同様に「Z ENGINE」を搭載するほか、インテルCore i7Hプロセッサーライン(47W)やIris Proグラフィックも採用する。ストレージは第2世代High speed SSDで、最大1TBまで選択可能になる予定。OSはWindow 8.1 Pro。
自由な角度で使用できる独自スタンド機構や、視差が小さいというデジタイザースタイラスペンも採用。インターフェイスもクリエイターの使用用途を考慮したものにするという。
なお、すでにあるモノを消費するのではなく、無から創造するという想いを込めて、「タブレット」ではなく「キャンバス」を商品名にしたとのこと。また、「荒川アンダーザブリッジ」や「聖☆おにいさん」で知られる漫画家、中村光氏が本機を使って描いたイラストが、マンガ雑誌「モーニング・ツー」2月21日発売号に使用される予定で、VAIO公式サイトでは中村氏のインタビューが掲載されている。