AndroidのUX共通化に向けた取り組みも
「HTC 10は“10点満点”のスマホ」− ハイレゾ/4K動画対応新旗艦モデルの魅力を玉野社長がアピール
なおカメラには画素ピッチ1.55μmの新世代版「HTC UltraPixel 2」と、F値1.8のレンズを採用。「やみくもに画素数を追うのではなく、サイズの大きなピクセルセンサーと明るいレンズでより多くの光を取り込み暗所撮影への対応力を増し、前述の光学式手ブレ補正と合わせることで最高のセルフィーを撮れるようにした」(玉野氏)という。
そのほか、急速充電「Quick Charge 3.0」にも対応。「バッテリーの残りが30%くらいの端末を持って出かけないといけないというときに、クイックチャージで出掛けの10分〜20分充電しておけば、ほぼ一日分のバッテリーが充電できる」(玉野氏)とのことだった。
■AndroidのUX共通化に向けた取り組みも
玉野氏は「HTC 10の『10』は『“10点満点”』という意味。満点を取れる商品にしたいという思いを込めた」と、製品名について紹介。「スマートフォンは昨今、差別化が難しくなってきている。そのなかで、全機能を10点満点に仕上げたという自信を持っている」とアピールする。
また、メタル素材を高級感のある仕上げにした本体デザインや、電源ボタンはスリットを入れることによって手触りだけで判別できるようにしたこと、さらに、ホームボタンに物理キーを採用したことでスクリーンを広く使えることなども説明。本体デザインについては「HTC史上最高のメタルボディ」と表現し、完成度に自信を見せた。
さらに、各社が自由に端末を開発できることが弊害となり、同じスマートフォンでもUIが異なる様々な端末が世に溢れてしまう「Androidフラグメンテーション(断片化)」に対処するため、GoogleとHTCで協業していることにも言及。
「例えば、ひとつの端末内に電話やメールのアプリが複数プリインストールされている。(各社の独自アプリがデフォルトに設定されているなどで)違うメーカーの端末に乗り換えると、使い勝手が大きく変わってしまう」と現状の問題点を指摘する。
これに対処するため、例えば音楽再生にはGoogle Play Music(※同アプリは音楽配信を利用せず端末内のファイル再生だけでも利用できる)、標準ブラウザはChrome…などといった具合に、プリインアプリは1種類につき1つだけにした。
なお、この取り組みの効果はアプリの起動が早くなるなど、性能面にも寄与。重複したアプリをプリインストールしないことによるメモリー利用効率の向上や、Android OSおよびCPUの性能向上の相乗効果によって、昨年モデル比でタッチレスポンスが50%向上したことに加え、アプリの起動速度も約2倍早くなったという。
今後は、この動きへの参加を他社にも呼びかけ、Androidのユーザーエクスペリエンス向上を図っていくと説明。「Googleと端末メーカーが一緒にならないといけない。リーダーシップを取るというとおこがましいが、他の端末メーカーも巻き込んで取り組んでいきたい」とした。