明るい部屋での3D視聴レポートも
パナソニック“VIERA”VT2/V2/G2を一斉テスト − 画質差を同一条件で徹底比較!
■VT2/V2の画質はG2と一線を画している
パナソニックのVIERA VT2シリーズ、V2シリーズ、G2シリーズの画質にはどれだけの違いがあるのか。
まず、キューテックが発売している業務用のHD画質信号テストディスク「Hi-Definition Reference Software for Professional QT-1000series」を用意し、黒レベルの比較を行った。なお、画質モードは試作機のためか「シアター」設定では色調が揃っていないこともあり、全機種「オート」設定として、照明を薄暗く落とした状態で検証を行った。
夜景を撮影した「Tokyo Night」の映像を同時に映し出し、見比べると、その差は歴然としている。
前回、G2とG1の新旧比較の際にも、2009年モデルから2010年モデルになって黒が大きく締まったことに驚いたが、VT2、V2の黒レベルはさらにそこから深く沈み込む。
具体的な見え方の違いでは、夜景で暗闇に照明が並ぶシーンを見ると、漆黒の黒自体のレベルがさらに低く、前回の視聴では2009年モデルに比べ大きく進化したと思えたG2すらも、若干黒がグレーがかって見えるほど、VT2/V2の黒描写はレベルが高い。
■黒の表現力、ディテールの描写力はVT2の優位が明らか
VT2とV2の画質の差も確かに存在する。静止した映像で仔細に比較してみたが、絶対的な黒の再現力はVT2の方が高い。また暗部階調表現力も高いことから、空撮のビルの屋根の、周りより若干黒レベルが低い建造物の存在まで描きだす。V2ではこの判別は難しい。
また、動いている夜景の空撮シーンでも、V2では地上の被写体が若干浮き上がって見えるのに対して、VT2はディテール一つ一つまでも細部の黒が完全に沈み、ディテールを鮮明に描き出す。
ちなみに、上位2機種と比較すると、G2はピーク輝度が高く、夜景の光の力強さに輝きがある。あくまでも上位機種との比較だが、全体的に明るめにシフトさせることで画質をまとめている、というチューニングの方向性なのだろう。