絶大な効果のハイレゾリューション・ミュージックエンハンサー
ヤマハ“AVENTAGE”第二世代 RX-A2020/1020を大橋伸太郎が速攻レビュー
●“AVENTAGE”第二世代3モデルが登場 − 一足先にRX-A2020/1020をレビュー
ヤマハのAVアンプ上位機種“AVENTAGE”3機種が第二世代に発展した(関連ニュース)。今回発表の新モデルの発売予定はそれぞれ、「RX-A3020」が10月上旬、「RX-A2020」が9月中旬、「RX-A1020」が8月下旬となっている。A3020は本稿執筆時点で音質チューニング中であったため製品版の試聴が叶わなかったが、先行して発売されるA2020/1020は一足先に試聴することが出来た。今回は同2機種の試聴レポートをお届けしよう。
●3モデルの仕様をまとめて確認 − 細部を見直した高音質設計
まずは、A3020も含めた製品プロフィールをまとめて確認していこう。ヤマハにおけるAシリーズ(AVENTAGE)の立ち位置は、普及帯の機種であるVシリーズにも共通の高音質・臨場感・操作性に、<ヤマハのクラフツマンシップ>が加わることにある。パワーアンプ部はアナログ構成を採用している。
A3020/A2020は9ch、A1020は7ch構成である。3機種共シリーズ第一世代(A3010/A2010/A1010)の機構・主要部品を継承するが、細部でブラッシュアップが図られている。例えばA3020の場合はデジタル電源基板の部品等を変更している。A2020/A1020を含めたシリーズ全体では、内部配線が変わりZ系で初搭載したDACオンピュアグラウンド(D.O.P.G.)設計を採用した。DACはアナログオーディオ基板にグラウンドを落とすことでS/Nの向上を達成している。
機能面は大幅な進展を見せているが、その中でもっとも注目されるのが、A3020/2020に新規採用されたハイレゾリューション・ミュージックエンハンサーだ。44.1k/48k非圧縮ステレオ音源(PCM、FLAC、WAV)をアンプのデジタル回路内で88.2k/96kにアップサンプリングしてハイレゾ処理する。本稿の後半でその絶大な効果もレポートしているので、ぜひご参照頂きたい。
音場補正機能YPAOには、積極的に部屋の一次反射を抑え込むよう改良された「YPAO R.S.C.」が搭載された。最大8箇所の計測結果を総合して補正精度を高めるマルチポイント計測も採用している。
次に音場関係。「シネマDSP」については、A3020がHD3を搭載し、A2020/1020は3Dモードである。また、VPS+ダイアログリフトとダイアログレベル(エンハンス)の採用も目新しい。前者はフロントプレゼンスを使用しない環境でセリフを5段階リフトアップする機能。スクリーンを高い位置に設置した場合や、L/Rとディスプレイ画面に対してセンタースピーカーが低い位置にあり音源と映像の中心が一致しない場合に有効である。後者はセリフの帯域をバンドパスフィルターで抜き取りエンハンスを掛けて効きやすくする機能だ。
そのほか、1次側トランスの電圧を切り替えコントロールし、消費電力を通常使用時の20%削減できる「ECOモード」も搭載。ECOモードにすることでやはり音質への影響はあるというが、例えば「ながら聴き」などのシーンにはちょうど良い機能だろう。また、スマホ/タブレット用の操作アプリ「AV CONTROLLER」がVer.3.0に発展し、タブレットでの表示が見やすくなったことで使い勝手もより高まっている。
●試聴レポート − 絶大な効果のハイレゾリューション・ミュージックエンハンサー
さてまずはA2020で、最も注目されるハイレゾリューション・ミュージックエンハンサーの機能から試してみた。この効果は想像以上に絶大である。
ヤマハのAVアンプ上位機種“AVENTAGE”3機種が第二世代に発展した(関連ニュース)。今回発表の新モデルの発売予定はそれぞれ、「RX-A3020」が10月上旬、「RX-A2020」が9月中旬、「RX-A1020」が8月下旬となっている。A3020は本稿執筆時点で音質チューニング中であったため製品版の試聴が叶わなかったが、先行して発売されるA2020/1020は一足先に試聴することが出来た。今回は同2機種の試聴レポートをお届けしよう。
●3モデルの仕様をまとめて確認 − 細部を見直した高音質設計
まずは、A3020も含めた製品プロフィールをまとめて確認していこう。ヤマハにおけるAシリーズ(AVENTAGE)の立ち位置は、普及帯の機種であるVシリーズにも共通の高音質・臨場感・操作性に、<ヤマハのクラフツマンシップ>が加わることにある。パワーアンプ部はアナログ構成を採用している。
A3020/A2020は9ch、A1020は7ch構成である。3機種共シリーズ第一世代(A3010/A2010/A1010)の機構・主要部品を継承するが、細部でブラッシュアップが図られている。例えばA3020の場合はデジタル電源基板の部品等を変更している。A2020/A1020を含めたシリーズ全体では、内部配線が変わりZ系で初搭載したDACオンピュアグラウンド(D.O.P.G.)設計を採用した。DACはアナログオーディオ基板にグラウンドを落とすことでS/Nの向上を達成している。
機能面は大幅な進展を見せているが、その中でもっとも注目されるのが、A3020/2020に新規採用されたハイレゾリューション・ミュージックエンハンサーだ。44.1k/48k非圧縮ステレオ音源(PCM、FLAC、WAV)をアンプのデジタル回路内で88.2k/96kにアップサンプリングしてハイレゾ処理する。本稿の後半でその絶大な効果もレポートしているので、ぜひご参照頂きたい。
音場補正機能YPAOには、積極的に部屋の一次反射を抑え込むよう改良された「YPAO R.S.C.」が搭載された。最大8箇所の計測結果を総合して補正精度を高めるマルチポイント計測も採用している。
次に音場関係。「シネマDSP」については、A3020がHD3を搭載し、A2020/1020は3Dモードである。また、VPS+ダイアログリフトとダイアログレベル(エンハンス)の採用も目新しい。前者はフロントプレゼンスを使用しない環境でセリフを5段階リフトアップする機能。スクリーンを高い位置に設置した場合や、L/Rとディスプレイ画面に対してセンタースピーカーが低い位置にあり音源と映像の中心が一致しない場合に有効である。後者はセリフの帯域をバンドパスフィルターで抜き取りエンハンスを掛けて効きやすくする機能だ。
そのほか、1次側トランスの電圧を切り替えコントロールし、消費電力を通常使用時の20%削減できる「ECOモード」も搭載。ECOモードにすることでやはり音質への影響はあるというが、例えば「ながら聴き」などのシーンにはちょうど良い機能だろう。また、スマホ/タブレット用の操作アプリ「AV CONTROLLER」がVer.3.0に発展し、タブレットでの表示が見やすくなったことで使い勝手もより高まっている。
●試聴レポート − 絶大な効果のハイレゾリューション・ミュージックエンハンサー
さてまずはA2020で、最も注目されるハイレゾリューション・ミュージックエンハンサーの機能から試してみた。この効果は想像以上に絶大である。
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