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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第19回】“パーソナルオーディオ目線”で振り返るハイエンドショウ

公開日 2012/10/11 10:41 高橋敦
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■「絶対領域」、ハイエンドショウへ行く

取材から執筆まで自宅引きこもりでの進行が基本のこの連載であるが、僕だってたまには気分を変えたい。というわけで今回は、先日開催されたオーディオイベント「ハイエンドショウトウキョウ2012」で、僕が個人的に注目した製品あれこれのレポートをお届けしたいと思う。

“ハイエンド”ショウって、このお手軽オーディオ連載にふさわしくない気がするかもしれない。しかしこのイベントは入場無料! 見るだけならタダ! …というだけではなく、実際行ってみたら意外と「絶対領域=パーソナルオーディオ」向けの製品も充実していたのだ。というわけで、まずはそれらを中心に紹介していこう。

■ゼンハイザー、AKG…ハイエンドショウで新作ヘッドホンに出会った

ゼンハイザーは新作ヘッドホン「HD 25 Amperior」を展示していた。実物を初めて見て「HD 25」らしい無骨さが失われていないことに安心した。発表内容や写真を見た限りでは「落ち着いた」「上質な」という方向性でリファインされてしまったのかと思っていたが、実物はちゃんとゴツゴツしている。従来からのHD 25ファンもこれならOKだろう。

見てください!このゴツゴツしたケーブルの取り回し!これぞHD 25の魅力!

延長ケーブルのような形でリモコン&マイクが搭載されている。取り回しは良くはなさそうだが、そんなところも素敵

サウンドもHD 25系そのものであり、ベースをぐいぐいと力強くドライブさせてくれるし、ドラムスは太く重い。

ハーマンのブースではAKGから新登場の「K618DJ」と「K619 BLACK」が披露されていた。

僕の注目は手前のK619 BLACK。こちらにはリモコン&マイクが搭載されており、普段使いのお外ヘッドホンとして気になる存在

写真を撮っているとK619 BLACKから中谷美紀の歌声が流れてきたので、誘蛾灯に吸い寄せられる蛾のように試聴開始。ベースの音色のしっかりとした強さ、ギターのキレの良さなどが、中谷美紀の歌声をしっかりと引き立てる。いい感じに濃密、濃い口の描写だ。

ハーマンのブースにはharman/cardonブランドのイヤホン&ヘッドホンも展示。派手さはないが普通に良い音がする、個人的には好感度の高いシリーズ

ヘッドホン&イヤホン周りでは他に、参考出展を含めてADL(by フルテック)がイヤホン&ヘッドホン用交換ケーブルをたくさん並べていた。

ADLから参考出展のSHURE SEシリーズ用ケーブル「iHP-35M」は、銀コートα-OCC導体、非磁性特殊銅合金に非磁性ロジウムメッキを施した端子と、期待できそうな内容

こちらもADLから参考出展の各種ヘッドホン用ケーブル。素材はSEシリーズ用iHP-35Mと同様

次ページ次は注目のDSD関連デモ − USB-DAC製品も充実

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