[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第41回】スマホで聴ける定額制音楽配信、主要4サービスを徹底比較
■細かいけれど大事。キャッシュ機能の差異を比較する
続いてキャッシュ機能を見ていこう。キャッシュ機能とは、ある程度の数の曲のデータを一時的にスマートフォン側に保存しておくというもので、回線がつながっていない状態でも楽曲再生が可能になる。電波が届かない場所や電波をオフにしておかなければならないシチュエーションでも音楽を楽しめる。この部分の機能性や使い勝手はそれぞれのサービスで異なる。
Music Unlimitedでは、キャッシュ機能はAndrod端末とPS Vitaにのみ提供されている。既存、あるいはユーザーが作成したプレイリスト単位でキャッシュ(オフライン)の適用を指定できるので、お気に入りのプレイリストはいつでも再生可能!という環境を実現できる。なお前述のように、このキャッシュ機能は48kbps配信時のみ有効だ。
レコチョク BestとひかりTVミュージックはキャッシュ機能も共通で、iOSとAndroidの両方のアプリでサポートされている。任意の曲をキャッシュするのではなく、再生した曲が自動的にキャッシュされていく方式だ。
LISMO unlimitedもiOSとAndroidの両方のアプリでキャッシュ機能をサポート。そしてこちらも自動キャッシュ方式だ。
■利用環境の広さはやはりMusic Unlimitedが圧倒的!
さて、チェックする基本項目の最後は、利用環境の幅広さだ。スマートフォン以外でも同じサービスを利用できれば、その活躍範囲が広がる。
この点で圧倒的に有利なのはMusic Unlimitedだ。対応機器を以下に挙げてみる。
・Android
・iOS
・PC
・PS Vita
・PS 3
・液晶テレビBRAVIAの対応機種
・AVアンプの対応機種
・BDプレーヤーの対応機種
ソニー製品が中心ながらも、パーソナルな端末からリビングのAV機器まで網羅している。外でも家でも様々なシチュエーションで音楽を楽しめる。
続いてひかりTVミュージックだが、こちらは同サービスに対応する最新のひかりTVチューナーと合わせた場合に、リビングなどのテレビ周りでも利用が可能になる。
一方、レコチョク BestとLISMO unlimitedの利用環境はスマートフォンのみだ。これらのサービスはあくまでもパーソナル向けということなのだろう。
各サービスの基本部分の比較は以上のようなところだ。
次ページMusic Unlimitedの「ハートマーク」など、最後に各サービスの特徴的機能をご紹介