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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第44回】Bluetoothとひと味違う? 謎のワイヤレス伝送方式「NearFA」に迫る

公開日 2013/05/01 15:45 高橋敦
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NearFA搭載モデルの仕様をチェック!

ではまずはリンクスのZP201BK-JPを見ていこう。こちらはなかなか作り込まれたデザインとなっている。本体天面にスリットが用意されており、それがiPhoneのスタンドになっているのだ。立てた状態でもNearFAがちゃんと機能するようであれば、動画を見るときに見やすいので嬉しいところだ。スピーカー・ユニットはセンターに一発のモノラル構成。ステレオではなくモノラルであるには理由がある。その点は後述する。

スリット上のスタンドにiPhone 5をセットした状態。大きさは天板がちょうどiPhone 5と同じくらいの面積

電源は単3乾電池3本で最長18時間の駆動が可能。またUSB端子でからの給電にも対応する。その他、アナログの入力も用意されている。なおNearFAは低消費電力も売りで、18時間駆動という数値には、これも貢献しているかもしれない。

スピーカー・ユニットは筐体前面の中央に一発。これを駆動するアンプ回路の出力は2.5W

背面左から、アナログ入力のミニ端子、給電用のUSB microB端子、電源スイッチ

一方、山陽トランスポートのEEA-YW0898はもっとシンプルな作りで、まさに「乗せるだけ」だ。大きさと重さもZP201BK-JPより抑えられており、ポータブル性をより重視する方にはうれしいところだろう。スピーカー・ユニットはこちらは両サイドに1基ずつの計2基が搭載されている。しかしこれはステレオではなく、両方のスピーカーユニットから同じ音を出し、音の厚みや広がりを増す役割となっているようだ。

こちらも天板の面積はちょうどiPhone 5と同じくらい。ラバー仕上げなので優しくしっかり設置できる

スピーカーの口径はZP201BK-JPよりも小さいが、こちらはこれを2基搭載している

電源はこちらも同じく、単3乾電池3本またはUSB給電だ。乾電池ので駆動時間は15時間となっている。もちろんユーザーとしては充電式のバッテリーを搭載してくれた方が嬉しいだろう。しかしそうすると、この価格帯は無理だ。ここは妥当な仕様と言える。なおアナログ入力も装備している。

こちらもアナログ入力のミニ端子と給電用のUSB microB端子を搭載。あとはこれらと反対側の面に電源スイッチが用意されている

なお操作性の面は両機種とも同じで「電源を入れたらスマートフォン等を置いてスマートフォン等で音楽を再生する」のみ。音量はスマートフォン側で調整する。

NearFAの力を試す!まずはスマホをどう置く?

さて、では実際にNearFAの力を試してみよう。ZP201BK-JPの製品サイトには「NearFAは、iPhone本体を置く位置によっては正しく動作しない事があります」との付記がある。まずはそのあたりの検証だ。なおまた説明書には「スマートフォンのスピーカーのボリュームを上げて頂くことにより、機能を有効に活用できるようになっています」との記載もあるので、それにも従ってテストした。

次ページNearFAが成功するスマホの置き方検証

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