[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第53回】引きこもりライターが激走テスト! 旬のスポーツイヤホン7機種を走って聴き比べ
・Denon「AH-W150」
一気にお値段が上がるが、これはBluetoothワイヤレスモデルだ。充電はUSB方式で、連続使用時間は約7時間。フレキシブルネックバンドと独特のハウジング部のデザインによって、激しい運動でもズレにくい確実な固定を実現。ラバー的な素材で覆われたハウジング部にはリモコンボタンも搭載されている。防水性能については「汗や水滴に耐える防滴機能(保護等級4)」とのこと。またイヤーピースは抗菌加工されている。
ではランニング5周目!
Bluetoothトランスミッターとイヤーハンガーが一体化されている部分が大柄で少しゴツいため、装着には少し手間取る。しかし装着作業を終えれば装着感は悪くはない。
そして何よりワイヤレスなので、ケーブルの邪魔さがないしケーブル由来のタッチノイズもない。ワイヤレスは身軽さの反面、充電等の面倒があり、導入をためらっている方もいるだろう。しかしことランニングに使う場合においては、普通の用途で使うよりも身軽さのメリットをさらに大きく実感できる。実際に走って試すことで、多少の面倒さを受け入れてでもワイヤレスを選ぶ価値はあると感じられた。
…しかし、もはやさらに意識は曖昧だ。隣のベンチにオアシズの大久保佳代子さんによく似た横顔の女性が平日の昼間に何をするとでもなくただ座っていたことだけが妙に頭に残っている。
音質だが、低音がどかんと盛大に出されており、ベースの音像はかなり大柄だ。これよりも低音を盛ると低音が飽和してしまうのではないかという限界まで攻めた音作りと感じる。ここまで明らかに振り切ってくれると気持ちがよい。低音に対して相対的に高音は控えめで、シンバルの刻みは弱い。リズムを引っ張るのは完全にベースだ。そのベースの感触がバキバキゴリゴリではなくゆったり系なので、テンポ感もゆったり。今回試したモデルはこの傾向の音作りのものが多いのだが、実際、僕の場合だが、ゆったり系サウンドもそれはそれで走りやすい気がする。
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