折原一也が画質/音質/装着感を試す
【レビュー】ソニーの最新ヘッドマウント「HMZ-T3」を前モデルと比較テスト
音声関係では、バーチャルサラウンド機能のVPTについても7.1chに拡張され、サラウンドバックの再現性を追加。『ヒューゴの魔法の発明』を3D再生したが、7.1chバーチャルサラウンドによる音の立体感が、3D映像への没入感も高めてくれた。
なお、サラウンドは他に「スタンダード」「ミュージック」「ゲーム」も用意。「ゲーム」モードはSCEとの協業で新たにアルゴリズムをチューニングした特別仕様で、FPSのように背後から近づく足音のような音声を正確に再現するよう調整されている。
さて、AVファン向けの高音質機能としてもう一つの注目ポイントが、プロセッサーユニット側のヘッドホン出力端子が32bit DAC搭載の高音質仕様にリニューアルされているということだ(HMD側の出力は従来通り省エネも考慮した24bit DACを搭載)。
テストでは、HMD側のヘッドホンジャック、プロセッサーユニット側のヘッドホンジャックそれぞれにソニー「MDR-1R」を接続して『レ・ミゼラブル』の音声(LPCM出力)を聴き比べてみたのだが、まず中域の音の明瞭さと音の奥行きの描き分けで容易に違いが分かるレベルで差が現れた。
■スマホ接続もテスト − 「パズドラ」やってみた
これまでにも紹介してきたように、今回はワイヤレスモデルも用意された点も大きな特徴だ。ケーブルの繋がりを意識しないで済むため、視聴時に姿勢の制約を考えず自由な体勢をとれるというメリットはかなり大きい。今回、ワイヤードとワイヤレスどちらのモデルも借り受けて使用したが、ワイヤレスのメリットを実感させられた。
例えば、リビングのソファーの上で仰向けに寝て映画を観ていた時にもケーブルの接続を気にせず自由に体勢を変えられる。また、家族など同居人がいる場合、そうした人々の移動を妨げずにも済む。