[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第67回】ただの色物じゃない!ソニーのヘッドホン/スピーカー合体ウォークマンを試す
■ただの色物ではないNW-WH300の詳細に迫る!
…というわけで、NW-WH300を見ていこう。大切と思われるポイントは、もちろん注目の「スピーカー」としての部分と、そして「ウォークマン」としての部分だ。
まず「スピーカー」は、当然ながら首にかけたときに耳の近くになる部分に仕込まれている。これのドライバー直径が何mmだとか、そういう情報は特に表記されていない。そういう細かいことを気にするアイテムではないということだろう。
しかし技術面では、「VPT(virtual phones technology)」搭載というトピックがある。VPTはソニーがサラウンドヘッドホン用に開発した音場再現技術だ。これを首かけヘッドホン用にチューニングして搭載することで、自然に広がる音場を再現し、音楽に包まれるような新感覚のリスニング体験を得られるというのが本機のウリとなっている。
そして「ウォークマン」としての特徴は、端的に言えば、ディスプレイを搭載していないことだ。ヘッドホン一体型という形態であるので、本体にディスプレイを搭載しても視界に入らないので意味がないし、しかし本体とは別にディスプレイユニットを用意したら一体型ではなくなってしまう。ディスプレイ非搭載は必然だ。
ではディスプレイを搭載していないとどういうことになるのかというと、曲を任意に選んで再生することが難しくなる。フォルダ単位やプレイリスト単位での再生もできるにはできるが、順送り/戻りしかできないので、自在に快適に選択できるわけではない。なので僕としては、シャッフル再生中心での利用がおすすめだ。例えばスピーカー再生機能と合わせて屋内生活でのBGMアイテムとして活用すると、よい感じなのではないだろうか。
■曲の盛り上がりの部分だけを連続再生する「ZAPPIN」機能
選曲の補助にもなりつつ、ちょっと別の楽しみを提供してくれるものとして注目なのが「ZAPPIN」機能。曲の盛り上がりの部分を抽出して(4秒または15秒から選択できる)連続再生してくれる機能だ。再生ボタンを長押しすることで呼び出せる。同じくイヤホン一体型で水泳にまで対応する防水ウォークマン「W」シリーズ等と共通の機能なので、ご存知の方も多いだろう。
この機能は、曲のおいしいところだけを連続つまみ食い再生できると同時に、「この曲は最初から最後まで聴きたい!」と思ったらそこで再生ボタンを押せば、その曲を最初から通して聴くこともできる。
これはなかなか面白く、そして実用的な再生モードだ。4秒モードは気分にあった曲を探すのに使いやすい。15秒モードは、製品サイトでも言われているように、カウントダウン番組的に楽しめる。
本機がシリアスな音楽リスニング向けの製品ではなく、もっとカジュアルに音楽との触れ合いを提供するアイテムであることを示している機能だ。
なおZAPPINだけではなく操作全般に渡ってだが、ディスプレイがないことをカバーするために要所では、ボタンを押すと女性の声のアナウンスで操作内容の確認が行われる。