<新連載>山本敦のAV進化論 第1回
ソニーBDレコーダー新機能「リモート視聴」の使い勝手・画質を早速試す
レコーダーは筆者がふだんから自宅で愛用している「BDZ-ET1100」を使った。モバイル端末のリファレンスとして、ソニーモバイルの「Xperia Z1」(ドコモ版/SO-01F)を用意した。
最初に公衆Wi-Fiスポットを使う場合を想定して、新宿駅南口スターバックスコーヒーの無料Wi-Fiサービス「at_STARBUCKS_Wi2」につないでテストをおこなった。Wi-Fiの回線速度を「RBB TODAY SPEED TEST」アプリで調べたところ、下り5.12Mbpsとまずますの速さだ。
外出先でのリモート視聴は「TV SideView」のメニューから「番組表」を選べばライブ視聴、「録画番組リスト」を選べばレコーダー内の録画番組が楽しめる。家の中で使うのと変わらない感覚で軽快に操作できる点が魅力的だ。
録画番組リストに並ぶタイトルの表示を見ても、元ファイルの録画品質がDRかAVCかを意識することは特にない。モバイル端末での再生画質は「720P/3.50Mbps(ハイビジョン画質)」「360P/1.32Mbps(ワンセグの4倍画質)」「180P/650kbps(ワンセグ画質)」から選ぶことができる。なお「家じゅうどこでも再生」の場合は「720P」固定になる。
Xperia Z1のディスプレイは約5.0インチ/フルHD解像度だが、720P再生でも充実の高画質が楽しめる。360Pでもモバイル視聴ということを考えると、十分に綺麗だと感じる。むしろ受信時の安定感でどちらのモードを選ぶかが重要になるだろう。スターバックスの店内では720Pで視聴すると映像/音声が所々途切れ、動画の再読み込みが発生する。360Pでは多少モスキートやブロックノイズが発生するものの、転送エラーは発生せず快適に視聴ができる。本体を縦持ちして小さい画面で視聴する分には、360Pで画質的に何の問題もないと思う。
操作性については「家じゅうどこでも視聴」で再生した続きを「外からどこでも視聴」で見られるリジューム再生が便利だ。
一方、宅内視聴の場合はチャプター単位のスキップ/スキップバック操作ができるのに対して、リモート視聴ではタイムシークバーによる頭出し操作にしか対応していないのが残念だ。このように仕様が限定されている背景には、NexTV-Fの「リモート視聴要件 Ver1.0」で"子機に搭載されるリモート視聴機能には、明らかにCMスキップを目的とした機能は設けられないことが望ましい”という規定が設けられていることがある。ユーザーサイドの利便性を第一に考えるのであれば、ぜひチャプター操作の機能は欲しいところ。今後フォーラムの規定が変更されることを望みたい。
また「家じゅうどこでも視聴」を試した際に、スキップボタンのレスポンスが少し悪かったことも気になった。
■"通信速度制限無し”で利用できるWiMAXはベストパートナー
移動しながらリモート視聴を利用することも多いだろう。そこで今回は、UQコミュニケーションズが提供するWiMAXサービスのルーター「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」を借りてテストを行った。