<新連載>山本敦のAV進化論 第1回
ソニーBDレコーダー新機能「リモート視聴」の使い勝手・画質を早速試す
今回テストに使った「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」は、UQコミュニケーションズが昨年10月31日からサービスを始めた、下り最大110Mbps対応のモバイル向け高速無線通信サービス「WiMAX2+」に対応しているモバイルルーターだ。ほかにも本機にはリモート視聴を快適に楽しむために便利な2つの大きな特長がある。
一つは下り最大40Mbpsの「WiMAX」が速度制限なしで使えることだ。加えてWiMAX2+も契約から最大25ヶ月間(2年間)まで速度制限なしで利用できる。
仮にテレビ番組をLTE/3G回線経由でリモート視聴した場合、ハイビジョン画質/720Pのモードでは1時間に1.47GBのデータ量を使用する。通常の携帯キャリアが提供するLTEサービスでは、1ヶ月間のデータ通信量がで7GBを超過すると、128kbpsに通信速度が制限されてしまう。計算してみると、7GBには720Pで4時間30分、360Pで12時間視聴すると到達してしまう。1ヶ月間での利用量として、7GBでは非常に心細い。リモート視聴を心置きなく楽しみたいなら「速度制限なし」で使えるWiMAXはマストアイテムと言えるのではないだろうか。
もう一つの特長は、HWD14がWiMAX2+/WiMAX/4G LTEのトライブリッド仕様のルーターであるということだ。WiMAX2+/WiMAXともに高速通信を通信速度無制限で利用できるメリットは大きいものの、LTEと比べればサービスエリアが少し狭く、WiMAX2+ではまだ東名阪にカバーエリアが限られている。
HWD14が搭載する「ハイスピードプラスエリアモード」ではWiMAX2+のほか、auが800MHzの周波数帯で提供する”プラチナバンド”のLTEを介してネットワークに接続ができる。WiMAX2+の電波がつながりにくい場所では自動でLTE接続に切り替わる。auの800MHz 4G LTEは3月14日に日本の実人口カバー率99%に到達したというから、かなり山奥へ出かけた時などにもリモート視聴が利用できそうだ。
ただし、当モードでLTEを利用した場合は通常の月額利用料金のほかに、利用月単位で1,005円のLTEオプション料が発生する。また当モードは月間7GBの通信速度制限が設けられており、これを越えてしまうとLTEだけでなく、WiMAX2+も連動して通信速度制限がかかってしまう。WiMAX単体の「ノーリミットモード」、およびWiMAX2+を優先しながらWiMAXと切り替えながら接続する「ハイスピードモード」が通信速度無制限なので、リモート視聴で使う際には極力この2つをメインにしながら、バックアップとして「ハイスピードプラスエリアモード」を使うのが賢い活用方法と言えそうだ。
以上のことをふまえて、WiMAXルーターでの使い心地を報告する。屋外では待ち合わせ等での時間つぶしをユースケースに想定し、新宿駅東口の改札付近で視聴したほか、新宿ー西荻窪間の中央線各駅列車の車内でもテストした。さらにWiMAXルーターを使った場合の屋内環境での接続レベルもチェックしている。