【特別企画】4K映像や様々なBDソフト視聴で実力を検証
東芝「4Kレグザ Z9X」画質チェック − 大橋伸太郎が“プレミアム4K”の実力に迫る
■4Kのリーディングメーカー東芝が放つ新モデル「Z9X」
日本でのテレビの4K化は東芝によって開幕した。「55X3」の発売から3年が経ち、今年の春には国内テレビのほぼ全社から4Kが出揃った。東芝自身第3世代と位置づける今期の4Kについて、同社がイメージした製品像は、ふたつのミッションを担っていた。
ひとつは、自社の初期世代を超え4Kパイオニアとして他社製品を突き放す、圧倒的な高画質を達成することである。そしてもうひとつは、前世代「Z8X」で“大画面イコール4K”に移りつつある市場の要請をはっきり感じ取っていたリーディングメーカー東芝にとって、今期4Kを大衆により広めていく時期でもあったのである。
こうして誕生した今回の「4K REGZA(レグザ)Z9X」は、プロジェクトのスケール、技術的の凝集度で目を見張る陣容となった。テレビというカテゴリーでこれだけのプロジェクトはそう滅多にない。マーケティング面から見ていくと、最大サイズが84型、間に65型、58型、50型を用意し、さらに最小画面サイズとして40型の「40J9X」を加えた5モデルを4K対応テレビとして一挙にラインナップしての発売である。ちなみにパネルは84型のみIPS方式で他は全てVA方式。40J9X以外は4Kと並ぶ歴代レグザの大きな特徴であるタイムシフトマシン機能を搭載する。各製品の価格はここではふれないが、本格普及期に相応しい戦略価格といっていい。
■第3世代に相応しい技術的ステップアップを遂げたZ9X
さて、ここから本題に入るわけだが、Z9Xは第3世代に相応しい技術的ステップアップを遂げた。Z8X発売の時にも触れたが、東芝にとって4Kは“手段”であって目的ではない。
東芝が考えるテレビとは、tele(遠く)vision(見る)の本義に則った、実在の情景(映画に描かれる虚構の現実も含めて)をあるがままに眼前に現出させる装置である。テレビに求めるものが一貫してリアリズムという点で東芝は常に最有力メーカーである。その東芝にとって4Kは高画質大画面の現在地点であって最終目的地ではない。
東芝は今回のZ9Xに自社の持てる映像技術全てを前進させて投入した。4Kのポテンシャルにそれらが適うのでなく4Kを高みに押し上げるために。それが後発他社の今期4K新製品との違いといっていい。
東芝がZ9Xに動員した技術の個々については、連続企画の第一回(関連記事)ですでに詳しく触れているのであえて踏み込まないが、新開発の自社製バックライトを採用。
しかも、LED光源で白色光を得るための塗布材料、光源の個数と配列等直下型の構成要素、さらに液晶板のカラーフィルターまで全て一新した。画質レポートで折に触れて述べることにするが、全白画面で700nitという非常に明るいパネルが完成し、輝度とコントラストのダイナミックレンジを拡大しZ9Xの画質を高みに押し上げた。
日本でのテレビの4K化は東芝によって開幕した。「55X3」の発売から3年が経ち、今年の春には国内テレビのほぼ全社から4Kが出揃った。東芝自身第3世代と位置づける今期の4Kについて、同社がイメージした製品像は、ふたつのミッションを担っていた。
ひとつは、自社の初期世代を超え4Kパイオニアとして他社製品を突き放す、圧倒的な高画質を達成することである。そしてもうひとつは、前世代「Z8X」で“大画面イコール4K”に移りつつある市場の要請をはっきり感じ取っていたリーディングメーカー東芝にとって、今期4Kを大衆により広めていく時期でもあったのである。
こうして誕生した今回の「4K REGZA(レグザ)Z9X」は、プロジェクトのスケール、技術的の凝集度で目を見張る陣容となった。テレビというカテゴリーでこれだけのプロジェクトはそう滅多にない。マーケティング面から見ていくと、最大サイズが84型、間に65型、58型、50型を用意し、さらに最小画面サイズとして40型の「40J9X」を加えた5モデルを4K対応テレビとして一挙にラインナップしての発売である。ちなみにパネルは84型のみIPS方式で他は全てVA方式。40J9X以外は4Kと並ぶ歴代レグザの大きな特徴であるタイムシフトマシン機能を搭載する。各製品の価格はここではふれないが、本格普及期に相応しい戦略価格といっていい。
■第3世代に相応しい技術的ステップアップを遂げたZ9X
さて、ここから本題に入るわけだが、Z9Xは第3世代に相応しい技術的ステップアップを遂げた。Z8X発売の時にも触れたが、東芝にとって4Kは“手段”であって目的ではない。
東芝が考えるテレビとは、tele(遠く)vision(見る)の本義に則った、実在の情景(映画に描かれる虚構の現実も含めて)をあるがままに眼前に現出させる装置である。テレビに求めるものが一貫してリアリズムという点で東芝は常に最有力メーカーである。その東芝にとって4Kは高画質大画面の現在地点であって最終目的地ではない。
東芝は今回のZ9Xに自社の持てる映像技術全てを前進させて投入した。4Kのポテンシャルにそれらが適うのでなく4Kを高みに押し上げるために。それが後発他社の今期4K新製品との違いといっていい。
東芝がZ9Xに動員した技術の個々については、連続企画の第一回(関連記事)ですでに詳しく触れているのであえて踏み込まないが、新開発の自社製バックライトを採用。
しかも、LED光源で白色光を得るための塗布材料、光源の個数と配列等直下型の構成要素、さらに液晶板のカラーフィルターまで全て一新した。画質レポートで折に触れて述べることにするが、全白画面で700nitという非常に明るいパネルが完成し、輝度とコントラストのダイナミックレンジを拡大しZ9Xの画質を高みに押し上げた。