【特別企画】岩井喬が本社&製造現場を取材
注目の新鋭ケーブルブランド「AVINITY」のドイツ本社で確認した驚くべき製品開発力
■海外製造品まで本社で検品やパッケージ作業を行う意義
印象的だったのはパッケージ部門だ。包材用の金型を作るところから始め、印刷物も自前で用意し、梱包は手作業で行われている。例えばAVINITYの製品は、ドイツ国内で製造から梱包が完結するスピーカーケーブルやハイグレード品を除くと、中国などで製造され、Hamaに送られてくる。しかし、当然のことながら生産国でパッケージを作り、梱包した方がコストはかからない。
しかしHama社は、AVINITYを含む同社ブランドの製品について、本国の管理が行き届いた環境で検品・梱包することで、製品不良をなくすという取り組みを選択した。さらに言えば、前述のKLASING側での厳格な検査と合わせてのダブルチェック体制を敷いているのである。製品そのものの品質、クオリティの高さはもちろんだが、手に取るユーザーのことを考え、より製品が美しく見え、競合他社の製品と比べた時でも見劣りすることのないプロダクトとするために、こうした点にも気を遣っているのである。
■検品から配送まで徹底的な品質管理を本社で行う
多岐にわたるHama製品に加え、ディストリビューターを手掛けるブランドの製品も立体倉庫に収められており、オートメーションで管理されている。製品出荷の施設は、一般的なロジスティックセンターと変わらない規模と言ってよいだろう。発注リストを基にスタッフが倉庫から製品を出庫し、外装を含めて破損がないか検品ののち梱包。梱包済みの荷物はベルトコンベアに載せられるが、その行きつく先には配送用トラックが待ち構えており、発送のタイミングまで本社管轄で管理している。日本国内なら、たいていの場合はアウトソーシングで配送部門をまかなうはずで、こうしたスタイルを持つ企業は見当たらないのではないか。Hamaは製造から配送に至る、できる限りユーザーに近いところまで、万全な製品管理のスタイルを貫き通したいと考えているのだ。
最後に本社オフィスビルの中を見学させてもらった。ここでは製品のR&D、そして耐久力に関わる耐荷重、環境、電磁波などの影響を検査する専用室がいくつも設けられ、製品のクオリティをコントロールしている。そしてHama本社ツアーの終わりに通された部屋がAVINITYのプロダクトが勢ぞろいした“AVINITYショウルーム”だ。
部屋の中ではAVINITYの製品開発マネージャーであるRobert Achinger氏が我々の到着を待っていた。Robert氏はAVINITYの立ち上げにおける主導的な役割を果たしており、AVINITYブランドの意義について次のように語っている。
「Hamaのケーブルは30年前から存在していましたが、より音楽や映像に寄り添った、クオリティの高い、プレミアムなものを目指してAVINITYブランドを作ったのです。そこにはHamaの強みも活かし、競合ブランドに負けない性能とデザイン性の高さ、優れたコストパフォーマンスを兼ね備えるプロダクトとして仕上げました」(Robert Achinger氏)
そして、性能とデザイン性、コストパフォーマンスに加えて、Hamaが持つもうひとつの強みとなるのが、コネクター規格を持つ各組織との関係の強さと言える。
印象的だったのはパッケージ部門だ。包材用の金型を作るところから始め、印刷物も自前で用意し、梱包は手作業で行われている。例えばAVINITYの製品は、ドイツ国内で製造から梱包が完結するスピーカーケーブルやハイグレード品を除くと、中国などで製造され、Hamaに送られてくる。しかし、当然のことながら生産国でパッケージを作り、梱包した方がコストはかからない。
しかしHama社は、AVINITYを含む同社ブランドの製品について、本国の管理が行き届いた環境で検品・梱包することで、製品不良をなくすという取り組みを選択した。さらに言えば、前述のKLASING側での厳格な検査と合わせてのダブルチェック体制を敷いているのである。製品そのものの品質、クオリティの高さはもちろんだが、手に取るユーザーのことを考え、より製品が美しく見え、競合他社の製品と比べた時でも見劣りすることのないプロダクトとするために、こうした点にも気を遣っているのである。
■検品から配送まで徹底的な品質管理を本社で行う
多岐にわたるHama製品に加え、ディストリビューターを手掛けるブランドの製品も立体倉庫に収められており、オートメーションで管理されている。製品出荷の施設は、一般的なロジスティックセンターと変わらない規模と言ってよいだろう。発注リストを基にスタッフが倉庫から製品を出庫し、外装を含めて破損がないか検品ののち梱包。梱包済みの荷物はベルトコンベアに載せられるが、その行きつく先には配送用トラックが待ち構えており、発送のタイミングまで本社管轄で管理している。日本国内なら、たいていの場合はアウトソーシングで配送部門をまかなうはずで、こうしたスタイルを持つ企業は見当たらないのではないか。Hamaは製造から配送に至る、できる限りユーザーに近いところまで、万全な製品管理のスタイルを貫き通したいと考えているのだ。
最後に本社オフィスビルの中を見学させてもらった。ここでは製品のR&D、そして耐久力に関わる耐荷重、環境、電磁波などの影響を検査する専用室がいくつも設けられ、製品のクオリティをコントロールしている。そしてHama本社ツアーの終わりに通された部屋がAVINITYのプロダクトが勢ぞろいした“AVINITYショウルーム”だ。
部屋の中ではAVINITYの製品開発マネージャーであるRobert Achinger氏が我々の到着を待っていた。Robert氏はAVINITYの立ち上げにおける主導的な役割を果たしており、AVINITYブランドの意義について次のように語っている。
「Hamaのケーブルは30年前から存在していましたが、より音楽や映像に寄り添った、クオリティの高い、プレミアムなものを目指してAVINITYブランドを作ったのです。そこにはHamaの強みも活かし、競合ブランドに負けない性能とデザイン性の高さ、優れたコストパフォーマンスを兼ね備えるプロダクトとして仕上げました」(Robert Achinger氏)
そして、性能とデザイン性、コストパフォーマンスに加えて、Hamaが持つもうひとつの強みとなるのが、コネクター規格を持つ各組織との関係の強さと言える。